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千葉 6−1 讃岐
J2/第5節
(18/03/21:フクダ)
DAZN



千葉スタメン

清武_____ラリベイ_____船山
高木______________山本
______熊谷__佐藤______
___エベルト_近藤__鳥海____
______ロドリゲス_______



讃岐スタメン

________原_________
重松_____佐々木匠_____高木
______岡村__永田______
アレックス_麻田__パク__佐々木渉
________清水________



「自分たちのサッカー」を存分に体現した千葉と、
気持ちが折れてしまった讃岐。
内容や実力差以上のものがスコアに出る試合となった。



千葉。
SHでしっかりと幅を取る。
SH、WG、DHのトライアングルでサイドに数的優位を作り、
タッチライン際とハーフスペースを自在に使いながら崩す。
中央ではラリベイがしっかりとポストをこなす。
ハイラインを保ち全体をコンパクトにし、
そのまま相手を押し込むことでセカンドボールも回収、
(あるいはネガトラを数的優位で行い即時ボール奪取する)
二次攻撃、三次攻撃を仕掛けていく。

エスナイデル監督のやりたいことが見事なまでにピッチ上に描かれていたと思う。
この試合くらいの試合の入りの強度が常時発揮出来て、
きっちり先制するところまで持っていければ、
未来は明るいと言える。

そうならなかった時には、
去年の勝てない時期だったり、
今季のここまでのように誰かが居なくなったり(苦笑)
ということになるんじゃないかな。

1点目のサインプレイの美しさと、
茶島による4点目(抜き切らないで打つ。それもきちんとコントロールして)が印象的でした。

これから波に乗っていくぞ!という勢いを出せる試合になったと思う。
バンバン勝ち続けて「讃岐がショボいわけじゃなかった」って他サポに思わせてください(苦笑)



讃岐。
おそらくは、
「相手のハイプレスに耐えながら、
 60分過ぎくらいから間延びしてくるだろうから
 そうなったら2列目の飛び出しも含めてウラを突いていくぞ」
というプランだったのだろう。

しかし、(敢えて名前を出すけど)パクの失策による2失点目で、
プランは瓦解したし、選手たちの気持ちも折れてしまったように思う。
(2点差になればポゼッションに勝るチームがゲームをコントロール出来るからね)
(千葉がそうするかは別の話だけどさ)
(実際のところは、折れてしまった讃岐を相手に気持ちよくサッカーしてたよね)

重馬場が影響したのか、まだ万全ではないのか、
高木がイマイチだったように思う。
ピッチ内を縦横無尽に駆けて攻守に貢献していた昨季の様子からは、まだ程遠い。

2点ビハインドになる前から、永田がちょっとしんどそうだった。
休ませてやりたいが、現在の層では難しいのか…。

パクには、今日一日ひとしきり落ち込んでもらって、
だけど次の練習からは切り替えて前向きにやって欲しい。
やっちまった選手で終わるか、これを糧に伸びていけるかは自分次第だぞ。
頑張れ、パク。

パクへの期待とは別の問題として、
次節、北野監督がどういうスタメンを組むのかが気になる。
岡村をCBに、パクに代わって中島、パクを継続起用…。
高木も含むDH事情や、
今季一度もベンチ入りしてない中島のコンディションなども絡むので、
思うようなスタメンに出来ない可能性もあるのだけど…。

最後までひたむきにボールを追い、技術も発揮した佐々木匠に感動した。
大敗した試合で「感動した」とか言ってちゃいかんのかも知れないけれど。
アシストしたシーンのチェイスやボール奪取に目が行きがちだけど、
その後、ドリブルで持ち込むも当たられて転倒したあと、
すぐさま立ち上がりボールを追い出した姿勢。
それぞれの立場で讃岐に携わる人たち、特に選手は、
あの姿を見て何も感じなかったら嘘だと思う。
精神論に訴えて何かが解決するわけじゃないけれど、
体力を下支えするのは精神であることも事実だし、
体力的に頑張れていない状況では技術も発揮出来ない。
現に、今日の試合は気持ち折られて大差になってしまったじゃないか。


佐々木渉の右SB起用は、ハイプレスをいなすためのものだと思うし、
その部分では及第点を与えてもいいと思う。
(チームとしていなせていた場面は数えるほどだったけど、
 彼のところでしくじって二次攻撃にさらされた場面は皆無と言えるのでは)
実況や #kamatamare タグなどでは
千葉が彼のところをウィークポイントだと定めて突いていたことに触れていたけど、
俺は、その見解には同意しない。
まずもって、千葉のところで書いたように、
千葉がサイドでトライアングルを作り数的優位を生み出していた。
応対を始める前に、佐々木渉は(そして逆サイドでアレックスは)不利な状況に置かれていた。
これでは佐々木渉でなく市村でも、武田でも、荒堀でも、同じようにやられていたと想像出来る。
更に、千葉の左SHは左利きで突破とクロスが武器のWBタイプ・高木で、
右SHは(すっかり便利屋になってるけど)本職DHで年代別代表で10番背負ってた経歴もある山本で、
彼は、周りを使いながらプレイする選手。
高さと強さを持つラリベイが中央でクロスを待つチーム構成で、
どちらのサイドから仕掛けてクロスまで持っていこうかと考えた時に、
左の高木が「槍」となるのは当然なのだ。
たまたま佐々木渉がそこにさらされただけで、
だから彼個人の問題とするのは、彼をスケープゴートとすることに他ならないと思う。
佐々木渉の右SBがウィークポイントだったのではなく、
チーム構成や相手との噛み合わせで讃岐から見て右サイドの、千葉の攻撃が増えただけのことである。

で。

佐々木渉個人の問題ではないことを触れた上で、指摘しなければならないのは、
「相手が3バックの時の、讃岐の守り方」の問題である。
前節の栃木戦然り、昨季も何度か見られたもの。
4−4−2でセットする讃岐のSHは基本的には中央へ寄り気味に構える。
(いちばん怖いのは中央を最短距離で破られることだから)
その讃岐SHの外側で、同サイドの讃岐SBが前に出て行きづらい距離感で、
相手のSH(WB)がボールを受けた時に、どうするか。
(この時、セオリーとして相手の前線の選手がSB〜CBにポジショニングする)

今日の試合で言えば、
熊谷辺りがボール持ってる時に、讃岐の高木が中央寄りに構える。
すると、讃岐の高木の外側且つ佐々木渉が前に出ていけない距離に、
千葉の高木がポジションを取りボールを受ける。
と同時に、清武が佐々木渉とパクの間にポジションを取る。
佐々木渉「高木を潰しに前に出るべきか?しかし俺のすぐ横に清武が…」
……ということだね。

フォーメーションの噛み合わせでこの状況が生じるのは仕方ない部分があるんだけど、
実際にこの状況に陥った時にどうするのか。
去年からその答えが用意されずに、
都度、ドタバタしているだけなのが、とても良くないと思う。
チームとして対応を決めれば、相手の動きをひとつ制限出来る。
その積み重ねで、被決定機を減らせるハズなんだよね。
都度「どうしよう?」では、相手の選択肢をひとつも制限出来ないし、
ゆえにすべてが後手になってしまう。

例えば、佐々木渉が高木に「縦のドリブル突破だけはさせない」という対応をする、と
チームで決めておく。
そうすると、高木のプレイはパスを選ぶにしろドリブルを選ぶにしろ、
必ず中央へ向いてのものになる。
(やり直しのバックパスを選んでくれれば万々歳)
中央へ向いたプレイがされるとわかっていれば、
清武が横に居ながらでもパクが次の守り方を想定出来る。
永田が数メートル戻る場所がどこになるのかも変わる。
そうやって、相手の選択肢を奪うと同時に自分たちのすべきことも決定していく。

この原理って、守備におけるどの局面でも、
もっと言うと攻撃においてだって、
同じハズなんだよね。

前からボールを追う時のワンサイドカットは約束事として用意出来るのに、
サイドで作られる不利な状況の対策を、何故用意出来ないのか。
去年から何度も起きている現象だというのに。




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