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【女子】日本 1−1 オーストラリア
アジアカップ(兼W杯アジア最終予選)/GL(3)
(18/04/13:アンマン(ヨルダン))
テレビ朝日



日本スタメン

______岩渕__菅澤______
長谷川_____________中島
_____宇津木_阪口夢穂_____
鮫島____市瀬__熊谷____清水
________山下________


※交代は後ほど


35分までと、36分から55分までと、56分以降、そしてラスト5分に大別出来る試合だった。

最初の時間帯は圧倒的にオーストラリア。
3−4−3のSHで幅を取って日本の中盤を広げておいて、
中央に寄った3トップへ縦パスを通したり、
サイドで個の推進力を活かして仕掛けたりして
日本ゴールへと迫る。
正直、オーストラリアは、この時間帯で試合を決めてしまうことが可能だったと思う。
日本も熊谷を中心にゴール前で根性のカバーリングを見せていたものの、
3点くらい入っていてもおかしくなかった。
ポジショニングの良さでセカンドボールもバンバン拾って
押し込み続けていただけに、
オーストラリアとしてはこの時間帯に無得点だったのは痛手だったね。

次の時間帯は日本がやや盛り返し。
オーストラリアの攻撃が落ち着いてきたところで
日本もようやく前へ運ぶことが出来るように。
とは言え、五分五分に持ち込めれば御の字くらいの雰囲気だった。

その次の時間帯は、日本が優勢。
オーストラリアの動きがハッキリと落ち、陣形も間延び。
日本が奪ったボールを繋げるようになっただけでなく、
ワンタッチを2つ続けるとその先でオーストラリアは付いて来られなくなってきて、
一気に日本へと流れが傾いた印象。
長谷川の折り返しから阪口夢穂のゴールで先制にまで漕ぎ着けた日本だったが、
終盤に力を振り絞るオーストラリアの強引さの前に追いつかれてしまう。

最後の5分は、所謂「談合」。
1−1となったところで他会場(韓国−ベトナム)の状況を鑑みた両ベンチが
ピッチ内に「談合」を指示。
揃ってGLの勝ち抜け(W杯出場権)を手にした。

テレ朝観戦だったんですけど、
この「談合」について
解説(応援)の松木安太郎と大竹七未が不満を隠そうともしなかったのが
日本のサッカーのレベルを示していますね。
元プロが、このシチュエーションでの「談合」に不満を示してちゃ駄目でしょ…。



35分までの、オーストラリアのきちんと設計されたサッカーに対して
「日本はこれでいいのか」という話。
それとは別に、韓国戦から急に感じられるようになった、
耐え忍んで少ない好機をモノにして勝つ「(ノリオ時代に築き上げた)なでしこらしさ」の頼もしさ。

韓国戦での市瀬に感じた「試合中にめちゃくちゃ伸びてるな」を、
この試合では清水に感じた。
オーストラリア右サイドからのクロスに対する中央へのカバーリングと
ビルドアップ時の落ち着き。

宇津木は凄いね。
チームを鼓舞するみたいな部分においては阪口よりも外せない選手なんだけど、
にも関わらず、高倉体制下では彼女のポジションであるDHにおいては
「阪口+伸ばしたい若手」が優先され、
招集メンバによってはノリオ体制下のように左SBもこなし、
だけど腐らずに、ピッチに入ればプレイと声で味方に喝を入れる…。
ホント、素晴らしい選手だよ。

この試合の岩渕は凄かった。
献身的に守備で走り回り、
ポジトラでは落ち着きと展開をもたらし、
アタッキングサードでは貪欲に仕掛けてみせて。
アトランタ五輪予選における前園真聖を思い出したよ。



とりあえず、W杯の出場権は確保した。
良かった。
しかし、高倉体制下ではノリオ体制下からの進歩は得られそうにないことが
ハッキリしたと思う。
W杯に向けて監督を代えるならこの大会終わった直後だと思うし、
ヨーロッパから連れてきた方がいいんじゃないかな、と感じている。

W杯の2ヶ月前に交代とか勘弁ね。




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