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讃岐 0−3 甲府
J2/第15節
(18/05/20:Pikara)
DAZN



讃岐スタメン

森川______木島_______西
___佐々木匠____渡邉_____
________鈴木________
アレックス_麻田__中島__佐々木渉
________ソン________



甲府スタメン

________金園________
_____堀米____小塚_____
松橋____佐藤__島川____湯澤
____リマ__小出__今津____
________河田________



リスクを避けたロングボールで試合に入った甲府がCKから首尾よく2点を先制。
以降はやや低く構えながら、動きの質と量で讃岐に自由を許さずに時計を進めた。
ここ数試合の悪い流れを断ち切るべくフレッシュなメンバーで臨んだ讃岐は
流れの中では大過なくプレイしたが、今季抱えている課題が変わらず露呈してしまった。



讃岐。
試合後の北野監督の言葉は決して負け惜しみではなかった。
甲府の攻撃に守備が崩されたわけではなく、
狙い通りサイドへと持ち出すことも出来ていた。
もちろん、ポジトラの質やサイドへ運んだあとの仕掛けは改善すべきだが、
可能性を感じさせるところまでは行けている。
彼我の力関係ゆえ回数は少なく、必然、実ることは更に少ないわけで、
「その時」のために無失点で耐えなくてはいけないわけだが…。

CKの守備は、やはり個人の問題かなー、と思う。
1失点目は佐々木渉が確実に跳ね返さなければいけないボールだし、
(ゴールを割られた瞬間のGKソンが「触れよ!」というリアクションになるのも当然)
2失点目は森川が駆け引きの中で置き去りにされてしまった。
この、置き去りにされるシーンは森川に限らずやられている印象がある(主にパク)ので、
駆け引きに特化した練習が必要なのかも知れない。

(ウチのCK守備が脆いのは間違いないけれど、
 昨季のやたらゴラッソを喰らった時期のように、
 いいボールが入ってきてドンピシャなことが多いよね……とも思う)
(や、いいボール入ってもしっかり競れば問題ないわけで、
 最終的にはやっぱり自分たちのせいなんだけど)

北野監督が、CKに至る守備の部分に言及していたけれど、
これはちょっと改善が難しいかなぁ、と思う。
サイドの守備をより深めに構えてしまうと、更に押し込まれるだろうし…。


この試合での攻撃面での問題点は、
ここ数試合で目立っているポジトラの質もそうなんだけど、
アタッキングサードに入る段階での、ボールホルダーに対するサポートの少なさだと思う。
木島も、森川も、西も、
サイドで前を向いたもののクロスしか選択肢の無い状態に追い込まれる場面の、
何と多かったことか。
今日のフォーメーションであればIHやSBが適切な距離、角度でサポートをして、
ボールホルダーに対峙する相手選手に思考を強いなければいけない。
この点で、今日の甲府からは大いに学ばないと…。


PKは、佐々木匠がストップされたから言うわけではないのだけど、
木島に蹴らせてみては…と思った。
それで木島が決めていれば、
「しょうもない失点直後に追いついてみせた」というこの試合での効果以上に、
シーズンの残り試合に対して大きな意味を生んだと思うんだよね。


ソン。
前半に3つ、自身が前に出る際の意思疎通がCBと上手く行ってないところがあったけど、
デビュー戦だし、想定の範囲内でしょう。
失点シーンは責任なし。
キックは飛距離も出てて良かったし、十分に及第点でしょう。
中島。
堀米のドリブルにもよく対応していたし、麻田との間にギャップが出来ることも無かった。
これくらいはやれるのがわかってはいたけれど、それをしっかり示してくれた。
組み立てはまだまだ安全牌に終始したものの、バタバタ感が無いのは良い。
いつでもスタメン定着でOK。
鈴木。
とても良かった。
特に前半、相手の出方を見て後方から身振り手振りを交えての指示で守り方を調整。
極力バイタルを空けないようにしていた。
また、組み立ての際には様子を見ながら2CBのラインに落ちてボール回しに参加、
サイドに振りながらボールを前進させていた。
このレベルで安定してプレーしてくれれば、
来季以降も(引き抜かれること以外の)心配はない、という感じ。
佐々木渉。
1失点目のクリアミスは痛恨。
それにより開き直ったのか、以降、佐々木匠がベンチに退くまでの時間は
タイミング良く前へボールを付ける、自身もアタッキングサードまで侵入するなど、
期待されているものを表現出来ていたと思う。
IHにポジションを移してからは(彼自身ではない後方やポジトラの問題で)ボールに触れずに
プレイのテンションが落ちてしまったが…。
90分を通して「あの時間帯」のプレイを見せてチームに貢献して欲しい。



甲府。
まずは様子見という感じのロングボールで金園をウラに走らせる攻撃が中心の時間に
サクッと2点を先制したことで、
「あとはカウンターで良い」という共通認識がチームに生まれ、
その認識に沿った動きの質と量を高いレベルで見せた。
(立ち上がりが様子見だったのは上野監督と金園のコメントから伺える。
 たぶん、ロングボールで押し下げておいて、
 ある時間帯からはもっとボールを握りたかったのだろうと思う)
(そもそも、WBが湯澤と松橋の時点で「攻撃にはそんなに…」なハズがない。
 彼らが単騎でサイド深くまで駆け上がる場面が殆どなかったことも、
 「カウンターで良い」という認識が共有出来ていた証左と言えるでしょう)

監督の指示なのか選手の判断なのかわからないけど、
(おそらくスコアを考慮した上で)
島川と佐藤の2DHが、重心を後ろに残していたのはとても効いていた。
讃岐の、大剛か佐々木匠を経由して早く前進したいという意図を見事に阻害。
奪ったボールを簡単にロストしないところも良かった。

PKの判定は、小出には気の毒だった。
ストップしてみせた河田はビッグプレイだったね。


チームトップスコアラーの外国人選手が居て(この試合は怪我で欠場)、
仕上げのリンス、ボールを狩れる小椋、運動量と経験が豊富な田中、正確な左足の高野と
昨季のJ1で主力だった選手たちが控えていて、
何でこの順位なんだろうね。
と言うか、それでこの順位だから吉田達磨前監督は解任されたんだね……。

ボックスプレイヤーでクロスに強い金園をトップに
(展開上、この試合ではクロスが殆ど無かったけど)
ドリブルのある堀米とパサーの小塚という2シャドーはバランスがいいし、
湯澤、松橋は「香車」足り得るWB。
島川と佐藤は捌いて試合を作ることが出来るし、
ほんと、普通に強いでしょ、このチーム…。




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