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讃岐 １−０ 岩手
Ｊ３／第１節
（19/03/10：Pikara）
DAZN
讃岐スタメン
＿＿＿＿＿＿＿＿福家＿＿＿＿＿＿＿＿
森川＿＿＿池谷＿＿＿＿永田＿＿＿＿西
＿＿＿＿＿＿＿＿佐々木＿＿＿＿＿＿＿
麻田＿＿＿＿竹内＿＿西野＿＿＿＿市村
＿＿＿＿＿＿＿＿清水＿＿＿＿＿＿＿＿
岩手スタメン
＿＿＿＿＿＿＿＿菊池＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿薮内＿＿＿＿谷口＿＿＿＿＿
麦倉＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿廣田
＿＿＿＿＿＿石井＿＿吉田＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿深井＿＿福田＿＿木下＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿土井＿＿＿＿＿＿＿＿
互いに幅とウラを使いたい意図が見えた試合で、
総合力で上回る讃岐が優勢に試合を進めることとなった。
個人的には、初めて観るＪ３の試合なので、
今後も観戦を進める上でのモノサシにさせてもらう。
讃岐。
「攻撃的に戦いたい」「サイドに速い選手が欲しい」としていた上村新監督の、
（相手により調整はすれど）やりたいであろうサッカーが垣間見えた。
具体的には、「サイドアタック」と「（スペースがあるのなら）縦に速い攻め」。
森川を配した左サイドは池谷、福家が流れたり麻田が押し上げたりして人数をかけて
コンビネーションによる突破を図り、
西を配した右サイドは、比較的彼の独力突破を促すような展開。
また、ポジトラの瞬間に岩手のDFラインが高ければ、
一本のパスで福家を走らせることにも迷いが無かった。
全体的にシュートの意識も高く、佐々木、市村の惜しいミドルシュートもあった。
これらすべて「Ｊ３だから出来る」という部分も大きいと思うのだけど、
やりたくて、且つ出来ることを、きっちり表現出来ていたのはとても良かったと思う。
一方で「高い位置で奪い返す」という点については、まだまだという印象。
ビルドアップの様子を見ても、岩手の後方の選手に相手を剥がす能力が高いわけではなかった。
そんな中で、雑に蹴らせていたことに満足してはいけないだろう。
対岩手という部分で言うと、
ビルドアップで引いて受けようとしたSH（廣田、麦倉）に対しては
SB（麻田、市村）が追いかけて潰すことになっていた。
岩手は前に３人置いているので一時的に後方で数的不利になるのだけど、
それはお構いなしという感じ。
「高い位置で奪い返す」という上村監督の方針から考えれば不思議ではない選択だけど、
シーズン前のTMで失点が嵩んでたのはこういう部分かな、とも思う。
岩手よりも強いチームを相手にこういう守備を続けていくのか、続けられるのか。
注視していきたい。
何人か、選手個人の評価もしておこう。
清水：
後半最終盤に「お見合い」でボックス内でボールを弾ませてしまった以外は完璧では。
２失点を防いだ。
「カミケン」健在である。
西野：
高さには安心感があるがアジリティの部分に不安を覗かせた。
讃岐がこの戦い方を続けるのであれば、CBは「晒される」ことが増えるだろうから、
スピードで千切られて失点に直結という場面が出てくるかも知れない。
永田：
抜群のサッカーＩＱを発揮。
右IHでスタートしながらも状況に応じてDHまで降りて攻守に佐々木を助け、
前半の最終盤と後半の途中からはハッキリとDHに留まって、逃げ切りに貢献。
池谷：
チームがその瞬間使いたいスペースに対して、ハブとなる意識が高かった。
トラップの技術が高くなれば相手にとってかなり脅威になると思う。
運動量豊富なのも良い。
福家：
素晴らしいゴラッソにウラ抜けの意識も良かった。
綺麗にポスト出来なくても潰されないような身体の使い方を覚えれば、更に良い。
岩手。
中盤がハッキリとBOXになっていたのでフォーメーションを６段表記にしたのだけど、
前線が１トップ２シャドーではなくボックス幅に３人が並ぶ３トップになっている時間帯も長かった。
攻撃の意図は、前後半とも立ち上がりに表現出来ていて、
・前半はシャドーがサイドに流れる。
・後半はシャドーがポケットに飛び出す。
そこにDFないしDHから長いボールを入れるというカタチだった。
ここで残念だったのは、
途中投入された嫁阪を除いて３CB＋２DHのパス精度がさほどでもなかったのと、
３CBの距離が近いために讃岐の前線が容易にパス出しを阻害出来ていたこと。
技術に自信が無いから左右のCBが広がれないのだと思うけど、
この辺りにＪ３を感じた。
ただ、サイドに起点を作れさえすれば好機を生み出せていたので、
続けていくのが良いのではないかな。
守備では基本的に５−４−１にシフト。
讃岐の２列目の流動的な攻撃に対して人海戦術で対応していて、
これ自体は大きな問題は無かったと思うけど、
各選手が自分たちで奪い切るほどの能力は無かったのと、
（トランジションの多くは讃岐の選手のトラップミスがきっかけで発生していた）
ポジトラの瞬間の技術が足りてなかった。
（Ｊ２での讃岐のようだった…）
昨季とはだいぶメンバーが入れ替わってるらしいので単純な比較は出来ないだろうけど、
岩手が昨季のＪ３で17チーム中13位で、
続投している菊池利三監督がこういうサッカーをしてこの内容であった、ということを鑑みると、
上位を伺うのは選手の能力的に難しいのかな…という印象。
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