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讃岐 1−1 北九州
J3/第9節
(19/05/19:Pikara)
DAZN



讃岐スタメン

________重松________
中村___永田____池谷____西
________佐々木_______
市村_____ペ__竹内____柳田
________清水________



北九州スタメン

______池元__ディサロ____
國分______________新垣
______川上__藤原______
新井____寺岡__岡村____野口
________高橋________



概ね北九州のペースで進んだ90分。
攻守によく組織された北九州を前に防戦一方の讃岐。
勝ち点差で並ぶ2チームによる首位攻防戦でありながら、
かなり内容に差が出た試合となった。



讃岐。
右サイドでの流麗な崩しが3回くらいあったことと、
高木がJ3初出場を果たしたことは良かった。
(竹内の活躍と清水の「カミケン」セーブはもはやデフォルトなので言及しない)
が。
チームとしては、殆ど何も見るべきものが無い試合となってしまった。

守備面。
相手のサイド攻撃、特に左サイドへの応対が最後まで定まらず。
ゆえに、攻守両面で西の存在感が皆無になってしまった。
HSに入る國分と大外を上がってくる新井、詰まったらボールの逃し口となる川上…と、
北九州が素晴らしかったのは間違いないけど、
90分を通してやられてしまっていたのは大きな問題と言えるでしょう。
これはこの試合に限ったことではないのだけど、
3列目から飛び出してくる選手、遅れて前線に入ってくるに選手に対しての守り方も整理したいところ。
(この試合でクロスに対してゴール前で比較的自由な選手を作られてしまっていたのはここに原因があると思う)
IHないしDHが最後まで付いていくのがいいと思うんだけど…。

攻撃面。
今日は崩しにかかるところ以前の問題だったね。
確かに北九州の圧力が強かったとは思うけど、
掻い潜れないこともなかったのでは、と感じた。
明らかにボールの回し方を誘導されて奪われたのではなく、
奪われる選手、奪われた位置がさまざまだったからだ。
つまり、相手の意図した通りに奪われたのではなく、
パスの質、トラップの技術が低かったということ。
中位以下と思われる実力の相手であれば通ってきちんとトラップ出来る程度のパススピードでは
優勝争いに絡んでくると思われる相手には引っ掛けられるし、
それを避けるために少し強めのパスを出しても受け手のトラップが乱れれば
あっという間に詰められて奪われる。
この当たり前のことが、当たり前のこととしてピッチ上で現れてしまっただけのこと。
これを掻い潜るには、パススピードを上げて、そのパスをしっかりとトラップするという、
これまた当たり前のことしかない。
ここの技術が上がれば、1列飛ばすパスのようなバリエーションも出せるようになる。
練習はもちろん、中位以下の相手とやる時にも意識してやり続けて、
チーム全体でモノにして欲しいと思う。

この試合に限らない話を、いくつか。
1)森川の欠場
ゴールキックのターゲットがいなくなってしまったのは、
今日みたいに強い相手になるほど響いてくるね…。
リリースが無いので大きな怪我ではないと思うのだけど、
同様の麻田が4試合続けてベンチ外になってるし、気になるところ。
2)編成面
これはシーズンが始まっている今になって口にしても仕方のない部分が大きい話なんだけど。
よく「誰が出てもチームとして同じ戦い方が出来る」ことが
「良いこと」「目指すべきこと」として語られるじゃないですか。
それは間違ってはいないんだけど、ただそれだけではチームとして幅が出ないんだよね。
選手が代わった時に、ただ選手が代わっただけではなくて、
代わった選手の持つ強みがチームに上積み出来るのが、良い編成だと思う。
チームとして90分同じように攻め立てながら、
後半に高さのある町野、スピードのある茂が出てきてアクセントを加えようとした北九州と、
そういった「一芸」に乏しい讃岐。
1トップが重松から福家に代わって「よし、じゃあこの攻め方も交えよう」という選択肢が増えない。
これでは、ビハインドや劣勢を跳ね返したり、
膠着状態に変化をもたらしたりするのは難しいよね。
3)采配面
上記編成面を加味した上でなお、上村監督には変化をつける采配が乏しいと言えると思う。
(5バック化のような「逃げ切り」モードを除く)
ただ、今日の試合後の監督コメントを読む限りでは
その必要性を自覚していると思われるので、これからに期待したい。
また、変化をつけることと別の部分で思うのは、
「重松を残したいのはわかるけど1トップでスタメンからSHへ移動はナシでしょ」ということ。
2列目に運動量を要求するサッカーをやっておきながら
スタメン出場の選手を試合途中で2列目に配置し直しても、
何とかカタチを崩さないようにするだけでも相当なしんどさでしょ。
他に起用に耐えうる選手が居ないのかも知れないけど…。
この問題を含め、(ベースは4−1−4−1で良いとして)フォーメーションと選手の配置については
再考の余地があるでしょう。




北九州。
全員がハードワーク出来ていて、且つ組織的。
オーソドックスな4−4−2でコンパクトにして高いラインを保ち、
奪ったらスムーズなサイドアタック。
國分と新井の左サイドはとてもスムーズだし、
そこからのクロスのパターンも多彩。
池元は幅広く動いてハブになり、
右サイドでは野口が殆どWGのように高い位置を取り
(これにより中村が下がらざるを得ず疲弊させられた)
新垣はその後方のカバーと遅れて前線に飛び出していく役割を担う。
川上と藤原の、彼ら二人同士及び二人と周囲との距離感も良くて、
ロストしてもすぐに圧力をかけに行けていた。

この試合、少なくても3点は取れていた内容。
これは昇格候補最右翼のチームですわ…。
和泉さん、59分の時点でたまらず「正直、今日はもう引き分けでいいと思い始めている」と
ツイートしてます(苦笑)




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