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【女子】オランダ 2−1 日本
W杯/R16
(19/06/26:ロアゾン・パーク(フランス))
フジ



日本スタメン

______岩渕__菅澤______
長谷川_____________中島
______杉田__三浦______
鮫島____市瀬__熊谷____清水
________山下________

※交代は後ほど



強力3トップを活かした力強い攻撃のオランダが前半を、
所謂「なでしこらしさ」を発揮した日本が後半を、
攻勢で過ごした90分。
熱戦の幕は終了間際のPKにて降ろされた。




日本。
ポジションを崩さないオランダの4−3−3に対し、4−4−2で上手く守れていたと思う。
3トップにロングボールを入れられてのサイド攻撃はおそらく織り込み済みで、
その強力さゆえに前半は危ない場面を何度も招いてはいたものの、
とにかくアンカーを消し、それを見事に続けることで、後半にペースを掴んだ。

大会も4試合目に入ってチームが出来上がってきたのか、
連続するショートパスと流動的な動きにアドリブが重なる、
所謂「なでしこらしさ」が、
相手の消耗もあって特に後半には頻繁に見られるようになり、
(前半はゴールシーン以外には数えるほどで、
 ボールを持っては出しどころを探す場面が多かった)
幾度となく決定機を迎えるに至った。

ここで決め切る能力の有無が、現在の日本のスタイルでは試合を分ける。
W杯を獲った2011年をピークにその能力は下降線を辿り、
欧州に顕著な他国の競技力向上が相まって、
今回のR16敗退という結果になったのだと思う。

これをきっかけに「なでしこらしさ」しか無い現状が変われればいいと思うんだけど、
どうにも難しそう(協会にその気は無いんだろうな)というのが、
正直な感想である。


山下。
この大会は彼女に救われた部分もかなりあると思う。

岩渕。
頻繁に中盤に降りての運び役と捌き役、上手くやれていたと思う。
ただ、これはこの大会に限らずドイツに行ってからずっと抱いてる不満…と言うか、
もうちょっとどうにかなると思ってたんだけどなぁ、と思うことなんだけど、
ドリブルの際に欧米の選手のリーチに適応出来てないのが、気になるんだよね。
ドイツの地で欧米の選手のリーチが日常になることで、
適応、進化して2人、3人と抜いていける選手になってくれると期待してたんだけど、
代表デビューからずっと、2人目が来ると引っ掛かってしまう。
彼女がもう1人かわせるようになったら、
好機の数も質も相当変わってくると思うんだよね。
(それに頼らないチーム作りが必要なのと、個の伸びを所望するのは両立すると思う)

熊谷。
あれがハンドリング吹かれるのは酷だなぁ、と思った。
ただ、彼女自身は責任を感じたりするだろうけど、
若いチームにあって、吹かれたのがキャリアもあって主将の彼女で良かったとも思う。
例えば市瀬とかが吹かれていたら、この先に大きな影響がありそうで…。




オランダ。
基本的には4−3−3、日本のビルドアップには4−2−3−1への変化も交えての戦い。
(たぶん「なでしこらしさ」対策で中盤を厚く守りたかったのだろう)

3トップの個々はもちろん、
果敢に上がってきてWGをサポートするSBの献身、
クロスに対し必ずボックスに飛び込んでいくIHの迫力、
WGへ届けるCBのフィードもまずまずで、攻撃は強烈だった。
ただ、日本に完璧にアンカーを消されたことでロングボールばかりになったのは問題かな。

この試合の話をすれば、
走行距離が長くなって後半にバテが来て日本にペースを明け渡してしまった。

他国との試合でアンカーを消された時のことを考えれば、
日本を相手にしていた時ほどにWGで質的優位を得られないだろうから、
そもそも自分たちが攻勢に試合を進めることが出来ず、苦しむことになるだろう。

これを避けるためにも、別のビルドアップ手段を用意することが必要じゃないかな。







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