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讃岐 ０－０ 岩手
Ｊ３／第16節
（20/09/19：Pikara）
DAZN
讃岐スタメン
＿＿＿＿＿＿＿林＿＿重松＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿中村＿＿＿＿＿＿高木＿＿＿＿
森川＿＿＿＿＿＿長谷川＿＿＿＿＿川﨑
＿＿＿ホヨン＿＿竹内＿＿西野＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿清水＿＿＿＿＿＿＿＿
岩手スタメン
＿＿＿＿＿＿＿＿嫁阪＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿橋本＿＿モレラト＿＿＿＿
有永＿＿＿＿小谷＿＿吉田＿＿＿＿宮市
＿＿＿＿脇本＿＿藤井＿＿牟田＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿土井＿＿＿＿＿＿＿＿
共に前からの守備を志向するも、強度に勝っていたのは岩手。
讃岐のビルドアップを阻害し、自分たちはロングボールで好機を作る。
一方の讃岐も、自分たちの時間帯にはらしさを見せるがゴールには至らず。
中位を伺う弾みにしたい下位対決は痛み分けに終わった。
讃岐。
３バック＋アンカーで始めるビルドアップが岩手のハイプレスに阻害され、
次の策となるWB起点のボール回しも封じられてしまい、
呼吸困難な時間が長くなった。
林は奮闘していたがロングボール自体が苦し紛れに蹴っている面が強く、
有効な打開策とはならず。
後半立ち上がりからウォーターブレイクまでの時間は
相手の強度が緩んだこともあり、
普段通りに近いボール運びが出来たし、
今日の岩手ほどの強度のハイプレスをどのチームも行えるのかは疑問が残るが、
季節が秋を経て冬に向かう中で相手の守備強度が増すであろうことは間違いないので、
「３つ目の運び方」を用意しておくに越したことは無いだろう。
ボールを運べてからは、やはりアタッキングサードでの質という話になるのだけど、
これはもう、選手の質がダイレクトに反映される部分なので、
今日の結果は、投げやりに聞こえてしまうけど「こんなものかな」という印象。
藤井と牟田を打ち破るのはなかなかの作業だと思う。
（逆に、岩手サポには悪いけど、藤井と牟田を抱えていて、
この試合を前に失点数29でリーグワースト２位というのは……）
一方の、自分たちの守り方はどうだったか。
前からの守備自体はそんなに悪くなかったと思う。
相手のロングボールは「蹴った」ではなく「蹴らせた」ものも多かった。
ただ、岩手は「蹴らせた」ロングボールをどうにかしてしまう前線を有していたので、
チーム全体で「今日は前からは行かない」という判断があっても良かったかも知れない。
もしくは、IHがもっと相手のロングボールに対して警戒を強め、
蹴られたら何が何でもセカンドを拾う意識で長谷川のサポートをするというのも
考え方としてあったと思う。
いずれにせよ。
岩手の高精度とは言えないロングボールからピンチを招く、決定機を許すという回数は
もっと減らせたように思う。
個人について。
川﨑。
守備では対面の有永を完封し、攻撃でも良い仕掛け、パスが見られた。
組み合わせとして、右IHは右サイド奥にフリーランしてくれる選手の方が、
川﨑とは合うと思う。
その意味で、ここのところ右だった高木を左に配し
左だった中村を右に配したのはどうだったのか。
神谷はそこを理解していて右サイドで深さを取ろうという動きが見られたので、
FWがサイドに流れても良いということであるなら中村でも問題ないのだけど。
林。
藤井、牟田という明らかにＪ２級の選手を向こうに回し、
ロングボールでも足元の楔でも奮闘していたと思う。
今日は敢闘賞をあげたい。
ただ。
あのレベルの相手に対しロングボールを収めたり、
足元のパスも失わないことは当然で
自陣に戻りながら何とかキープでなくその場で持ち堪えたり、
隙があればターンして仕掛けたり
…ということが出来る選手に成長してくれることを、期待してる。
岩本。
度々「サイドからの攻撃ばかりでは相手も読みやすいと思う」とコメントしていたけど、
浮き球パスで裏を狙うというアイデアで「サイドからの攻撃ばかり」でないものを出そうとしていたのは
とても良かった。
守備面ではどうしても長谷川に譲るけど
中盤の低い位置で捌いてから前に出て受け直し勝負パス…というのは
やはりいいものがあると再確認出来た。
下川。
試合がオープン気味になっていた中だったので、
もう少し上手く顔を出してボールを受けてあげて欲しかった。
IHは慣れていないとは思うけど、
チームが３－３－２－２を採用してる以上は、
このポジションで仕事出来るようにならないと居場所は無い。
頑張ろう。
竹内、長谷川。
前半限りで交代となった長谷川は重そうだった身体のコンディションが影響していたのか
わからないのだけど、
今日は２人とも岩手のハイプレスに対してちょっと臆病だったと思う。
確かにかなりの強度ではあったけど、
真ん中の選手が臆病になってしまうと
ギリギリ回せるであろうパスも回らなくなってしまう。
安全にプレーすることと、臆病になって逃げることは違うと思うし、
今日の２人は残念ながら後者に見えた。
次から、またしっかりとよろしく。
望月監督。
後半のCBの配置変えを含め、やれることはやったように思う。
次節、ホヨンがサスペンションなので、
まずはベンチメンバーをどうするかに注目したいと思います。
（アウェイなのでCBの控え無しで臨んだりして…）
（※今季の讃岐はアウェイの際にはレギュレーションのベンチ枠７名に対し６名で臨んでいる）
岩手。
基本フォーメーションは３－４－２－１。
ビルドアップは３バック＋２DHの５枚で行いたいようだったけど、
この部分については約束事が見受けられず、
小谷が気を利かせたポジショニングで受ける以外には運べそうな気配は無し。
讃岐が上手く小谷を消すと、長いボールを前線に蹴るだけだった。
この長いボールも約束事といった感じではなかったのだけど、
（良い状態で蹴るためのパス回しなどは見られなかった）
前半はモレラトが、後半はブレンネルが、それぞれどうにかしてしまい、
嫁阪や吉田がこれを上手くサポートすることで好機に繋げてしまっていた。
決して「好機に繋げていた」ではないと思う。
モレラトは多分、本来はDHなんだよね？
橋本も含めてスタメンのシャドー２人の人選はキックオフ時から疑問で、
（ややオープンな展開になったとはいえ）
後半になりブレンネルを中心に大垣や嫁阪が絡むコンビネーションが見られたことから
この疑問は確信に変わった。
もっと有機的な攻撃が出来るタレントがいるにも関わらず、
モレラトと橋本の２人がシャドーでスタメンというのは意図がわからない。
「後ろから繋げないし前半は讃岐を疲労させればOK」みたいなことだったのだろうか…？
身体の強いモレラトはさておき、
技術で勝負する橋本が今日の前半のようなサッカーであの使われ方というのも…。
それに、長いボールで讃岐を疲労させたいのであれば、
そのための仕組みを蹴る側にも作っておくと思うのだけど…。
攻撃に関しては首を傾げる戦い方だったが
（それでも好機を作れていたように選手の能力はある）
守備では、４・５－２－３化しての強度のあるハイプレスで讃岐を苦しめた。
長谷川を消しながらボールホルダーに圧力をかける前３枚に、
受けに下がるIHにはDHが、同じくFWにはCBがしっかり付いて行き、
ファウルするのは別に構わないという当たり。
（ラフなプレイでは決してない）
また、「４・５」と書いたように、明確に５バック化することはなく、
右WBの宮市はDFラインにまで下がりきらずに、
対面する森川と抜群の距離感を保ち、讃岐３バックが彼にボールを逃せないように監視していた。
これは90分通して機能していたように思う。
讃岐のサイド攻撃は左の方がより深い位置まで侵入することが多いので
まずは起点から止めてしまおうという狙いと、
ここでボールを奪えれば宮市がスピードを活かしてショートカウンター出来るという狙いが上手く合致した、
良い守り方だったと思います。
岩手は、今は守備をしっかり構築しようということなんですかね？
こういう守り方が出来て、最後尾中央にはＪ２級の選手がいて、
リーグワースト２位の失点数というのは信じ難いのですが…。
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