menu>football>match
柏 1−2 F東京
ルヴァンカップ/F
(21/01/04:国立)
フジテレビ
柏スタメン
_______オルンガ_______
瀬川______江坂_クリスティアーノ
______大谷__ヒシャルジソン_
古賀____山下__大南____川口
_______スンギュ_______
F東京スタメン
レアンドロ___永井_______原
_____安部____東______
________森重________
小川___オマリ__渡辺___中村帆
________波多野_______
ロングカウンターを得意とする、似たもの同士による延期されていた決勝戦。
明暗を分けたのは、攻守両面でのCBの差かな、と思う。
また、試合とは無関係なのだけど、坪井慶介と内田篤人の解説が素晴らしかった。
柏。
1失点目はレアンドロを褒めるべきもので、
それ以外はまずまず守れていたとは思うんだけど、
「まずまず守れていた」中でも
F東京の方がだいぶ好機が多かった印象があるのは、
主に両チームのCBの差ではないかなぁ、と思った。
攻撃の面。
山下と大南はいずれも足元が得意ではなく、
最後尾からの組み立てで自分たちの攻撃を重くすることになってしまった。
(この試合で柏CBの唯一と言ってよい、
良い展開の意図があった山下のサイドチェンジも、
右SB川口に、ヘディイングの強い相手左SBの小川に空中戦で勝てというボールだったし、
しかも、結果としてレアンドロの先制ゴールがここから生まれてしまったというのは皮肉なものだ)
チームとしては大谷が最後尾に降りたり、クリスティアーノが引いてきたりという工夫があったのだけど、
大谷が降りる必要がなければ東を困らせられただろうし
(東は江坂をケアする森重の脇をいつでも埋められるよう意識していたので、
大谷が江坂よりも少し斜め後方でボールを持つようなことになれば
大谷に行くのか、大谷に展開されるのを覚悟でステイするのかの二択を強いられたハズ)
クリスティアーノが引かずに元のポジションでボールを受けられれば、
彼を追い越す動きを見せていた川口がよりF東京の脅威になっていただろう。
(ハーフウェー付近でクリスティアーノから彼を追い越した川口にボールが出てもそこまで怖くないけど
アタッキングサードでクリスティアーノから彼を追い越した川口にボールが出たら、
すぐさまクロスが上がるかポケットまで侵入されるかして脅威になっていたハズ)
守備の面。
自分たちとは異なりF東京の後方からのボールが良かったことはあるものの、
永井、レアンドロに振り回されていた感があった。
特に大南は、永井にもレアンドロにもやられていて、
「足元には目を瞑ってCBにはまずは堅さを求める」ネルシーニョの傾向に対して
このプレーぶりでは厳しいなというデキだった。
チームとしては、相手の術中にハマッてしまった印象。
先制されてしまったのがまずもってキツく、
更に江坂を徹底的に消されたことで遅攻の中で違いを生むことも難しくなった。
ビハインドという状況があったとはいえ、
攻撃に出る際に打った手が江坂を諦めて呉屋(前線を増やす)という選択だったので、
おそらくは同点の状況が続いていても、
上手いことF東京を崩すには至れなかったのでは、と思う。
今日のメンバーだったら、
後半半ば過ぎて追いかける展開においては江坂を3列目に下げてトップ下に仲間とか
面白かったんじゃないかな。
F東京。
山下、大南の足元について柏のとことで書いたけど、
彼らのウィークをF東京にとって最大化させていたのは永井。
速さと強度を持って柏CBを追い詰めていた彼のスペシャリティは語られるべきだと思う。
攻撃の際にもボックス幅で上手くボールを受けて仕掛ける場面が多々あり、
貢献度は大きかった。
また、柏との差を強調したCBについて書くと、
特別優れていたわけではないけれど中盤に最低限の時間を与えるレベルではあった足元と、
オルンガを封殺した守備は言わずもがな。
ここで強調して触れたいのは、サイドへのカバーリングの良さである。
試合開始早々に柏が左サイド深くに2回侵入してクロスに結びつけたのを除いて、
(と言うか、これを受けてサイドへのカバーリングの意識が強まったのではないかと思ってる)
自分たちのSBが裏を取られそうだとなった時には躊躇なくサイドに出て行って、
ピンチが決定機にまで繋がることを未然に防いでいた。
オルンガを相方のみに任せて持ち場を離れるのは勇気が要ると思うんだけど、
それでも、渡辺とオマリがほぼ90分の間、
サイドへのカバーリングをきちんとやり続けていたのは素晴らしいこと。
チームとしては、
レアンドロのゴラッソで早々に先制出来たことで自分たちのプランがより遂行しやすくなり、
ピッチ上の選手たちがきちんとやり遂げたな、という印象。
仮にスコアレスのまま(実際には同点で選手交代を行ったのでスコアレスと同義に近いけど)時計が進んでも、
決まった時間にアダイウトンと三田の同時投入という「ブースト」を炸裂させて、
柏を振り切っていたと思われる。
要は、(圧勝とは言わないまでも)完全にF東京の試合だったな、と。
menu>football>match