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川崎 1−0 鳥栖
J1/第8節
(21/04/07:等々力)
DAZN



川崎スタメン

長谷川____ダミアン_____小林
_____脇阪____田中_____
_______シミッチ_______
登里____谷口__ジェジエウ_山根
________丹野________



鳥栖スタメン

______酒井__本田______
________仙頭________
小屋松___島川__松岡____樋口
_エドゥアルド_田代__中野伸___
_______イルギュ_______



Jリーグウォッチャー注目の一戦は
王者・川崎があらゆる面で鳥栖を上回り勝利を収めた。
鳥栖に退場者が出なくても、田代がソッコであったとしても、
おそらくは川崎に軍配が上がったと思われる。
鳥栖は「僅かだけど、とても大きい差」の存在を感じる90分だったのではなかろうか。



川崎。
鳥栖が最後尾から丁寧に繋ぐことを意識するチームのため
普段の試合以上に、前からの守備の強度が目立った。
中野伸が前に出て2バック化、DH2枚との2+2で始める鳥栖に対し、
3トップの外側である小林と長谷川が2バックからサイドへのパスコースを消し、
中央からダミアンが圧力。
脇坂と田中は鳥栖がサイドへどうにか逃がした際にすぐに駆けつけられる距離を保ちつつ
同時に対面する島川と松岡をケアするという役割。
…まずもって、この5人での守備がエグい(笑)

(殆どやらなかったけど)鳥栖最後尾が逃げるように酒井に蹴っても
手前でシミッチ、競ってジェジエウないし谷口が跳ね返すし、
鳥栖のサイドに対しては最初は脇坂と田中が見ることになっているので、
(山根と登里はオリジナルポジションに留まることが出来るため)
サイド奥に蹴る選択肢も与えづらい状況。

そうした守備でなるべく高い位置で奪ってのショートカウンターも抜群。
奪った瞬間に前に出てくる意識がチーム全体で高いために
ボックスにかかる段階で次のプレーでボールに関われる選手が多く、常に逆サイドへ展開が可能。
よりボールとボールホルダーをケアしたい自陣バイタル内でこの状況を作られては、
守る側は厳しいよね…。

いやぁ、強いっス。

今日は、先のU-24(vsアルゼンチン)の2試合目で別格だったという田中と、
A代表デビューを果たした山根が、
「その経験で更に一皮剥けたよ」というプレーぶりでした。






鳥栖。
川崎が素晴らしいという内容を書き連ねたので
試合を観てない人には鳥栖はイマイチだったかのように思われそうだけど、
まったくそんなことはなくて。

王者・川崎にがっぷり四つで組みに行って、
志向しているものを貫けた部分もきちんと見られて、
もちろん勝てなかったことでチームは不本意だろうけれども、
現在の能力に対する手応えや
進んでいる方向に間違いがないという確信を、
改めて得ることが出来たんじゃないかと思われる。

サスペンションでファン・ソッコを欠き、田代がスタメン。
足元の繋ぎの質が落ちるのは間違いない中でも
最後尾から繋いでいく姿勢を貫き、
ある程度は出来ていたし、
松岡は中央レーンでの圧力を物ともせずに
何度も縦パスを打ち込んでいた。
島川のアクシデントで急遽DHに回った樋口は
求められる仕事を問題なくこなせていた。

連戦の影響によるローテーションと
「おそらくは川崎相手にビルドアップで手こずり
 いつものようにはいかないだろう」
という判断だと思うんだけど、
スタメンFWにサイドからコンバートの酒井というのは、
林、山下の投入で後半勝負という目論見だったのだと思う。
ソッコでなく田代がスタメンということで
ビルドアップの際の「片方上げ」を、
いつものように左肩上がりではなく右肩上がりにした設定も良かった。
(それを可能にする中野伸哉17歳という逸材)

開幕の湘南戦では「怪我人が複数出なければ残留出来るのでは」と書いたけど、
その見立ては間違ってましたね…。
怪我人が複数出なければ上位争いに食い込むまであるし、
その上で林か山下の覚醒or外国籍大当たりがあれば
ACL圏内も有り得そう。




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