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福岡 1−0 川崎
J1/第26節
(21/08/25:ベスト電器)
DAZN



福岡スタメン

______城後__渡_______
杉本___________クルークス
_____カウエ__重廣______
志知_____宮_グティエレス_湯澤
________村上________



川崎スタメン

宮城_____ダミアン_____家長
_____橘田____旗手_____
_______シミッチ_______
登里____車屋__山村____山根
_______ソンリョン______



狙い通りの試合運びから強烈な一刺しをお見舞いした福岡と、
らしさを見せながらもゴールをこじ開けられなかった川崎。
川崎は、リーグ戦では30試合ぶりに、公式戦では今季初めての敗戦。



福岡。
日程や彼我の能力差を鑑みてであろう、
前節よりスタメンを9人入れ替え、主力メンバーをベンチスタートという決断。
無失点で耐えながら後半に勝負を賭けるプランは明らかだった。

普段組んでいないメンバーゆえか、
あるいは川崎が巧みであると解釈すべきか、
4−4−2セットは盤石とは言えず、
前に出て奪いたい「2」が2列目の「4」と離れてしまったり、
2トップ脇からDHSH間への縦パスを許し起点にされたり…と、
局面と最後のゴール前での頑張りはありつつも、
いつ決壊してもおかしくなかったと思う。

何とか無失点で耐えて迎えた後半は、立ち上がりから空気が少し違っていた。
右サイドからの崩しで杉本がミドルシュートに至ると、
前半も時折見せていた、
「川崎のボールの動かし方によっては
 SHが(福岡2トップよりも幅を取る)川崎2CBへの突撃」の
頻度、強度を上げたばかりか、
カウエもそれに参戦して
「前で奪うんだ」「ハーフウェーを簡単には越えさせないぞ」という
強い意思を表現するように。

川崎と観戦者に「前半とは違うぞ」と印象づけながら勝負の時間帯に持ち込み
62分に3枚替えでアクションを起こすと、
66分にクルークスのゴラッソで先制。
スタジアムの空気を決定的に変えてみせた。

選手の士気は上がって守備の出足や強度は更に良くなり、
川崎の変化に対しても理に適った交代策でベンチが後押し。
シビれる勝ち点3を手にした。



城後、渡。
FWとしてはストレスの溜まる試合展開の中、
守備で本当によく走った。
(HT時のスタッツにも反映されてたね)
城後の56分くらいの素晴らしいチェイスは、
選手もサポも勇気づけたと思う。

前。
このチームではちょっと別格だね。
投入された途端に、
「やってやるぞ」という空気の中にも落ち着きが生まれた。

長谷部監督。
前半で試合が決まっていた可能性もあったけれど、
それも覚悟でのゲームプランを組んだ胆力を含めて、お見事!






川崎。
三笘薫と田中碧が欧州へと羽ばたいていき、
前々節、前節とあまり内容が良くなかったと聞いていたのだけど、
この試合は十分なクオリティだったと思う。

立ち上がり10分のぎこちなさとか、
車屋と山村のパス交換の際のポジショニングとか、
仕掛けのパスに複数の選手が反応してしまっていたりとか、
「いちばん強い川崎」ではないのは確かだけれど、
この試合は谷口を負傷で欠いていた上にジェジエウもベンチスタート。
明らかに(90分を通しての)後方に不安を残す中にあって、
「あとはシュートを決めるだけだった」まで行けていたのだから、
変に悲観することなく、
「いつかは来る無敗街道のストップがたまたま今日だった」くらいに
考えるのがいいと思う。
(福岡がフルメンバーで始めなかったことを加味してもなお、俺はそう思う)

気掛かりなのは内容や個のクオリティよりも旗手の具合。
右の腿裏を抑えて座り込んでしまったので、
下手したら長引くかも知れない。
SBのローテーションまでこなしてくれる彼が長く離脱するとなると……。




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