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チェルシー 2−1 パルメイラス
(延長)

クラブワールドカップ/F
(22/02/12:アル・ジャジーラ・ムハンマド・ビン・ザーイド・スタジアム(UAE))
日テレ



この試合に向けてしっかりと守備を用意してきたパルメイラスと、
それを前にどう攻めたもんかというチェルシー。
勝負を分けたのはVARだったという事実は、
ある意味で最先端と言えるだろう。



チェルシー。
相手の守り方はハッキリしていたので、
25分くらいから仕掛けても良かったのではとは思うけど、
決勝ゆえの慎重さ、相手の守り方が想定外の特殊さだったことなどがあったのだろう。

前半は、とにかくボールを持たされるシウバが、
代わる代わる中央で顔を出す選手に縦パスを刺すか、
DFラインとの駆け引きでウラを取る選手に浮き球を送るかに終始。

後半になり、3−4−3の左WGとDHでもって左HSに溜めを作り、
2人で行けるならそのまま突破、
大外で待つ左SHを見張ってる選手が寄ってきたらそちらに捌き最後は左クロスで勝負
…という形を見せ始め、
うまいこと先制にまで漕ぎ着けた。

これでパルメイラスが出て来ざるを得なくなるので、
受け止めたのちのカウンターで追加点を取って勝利かなー…と思ったんだけど、
まさかの、シウバのハンドリングで与PKから同点に…。

その後は前述の左HS攻撃も対応され、
ベンチから有効な手も打てずに
(延長になって4バックにしたけどやはりサイド攻撃で突き抜けるには至らず)
PK戦がちらつくところまで時計が進んでしまった。

勝ち越しのPKも、
攻めてはいたからこそという言い方が出来なくもないとは思うけど、
やっぱり事故的な要素が強いので、
「何とか勝ちを拾えた」と評するのが正しいだろうね。

少なくとも攻撃面では、
やり方をたくさん持っているチームには見えなかった。






パルメイラス。
3−4−3のチェルシーに対して、
HVに1枚ずつ、2DHに1枚ずつ、CFは2枚で見張るという形で中央レーンに6枚を配置、
残り4枚はサイドで人を捕まえるという守り方で試合に入った。
これにより、チェルシー3バック中央のシウバはノープレッシャー。
その気になればどこまででも前進出来そうな状態に見えるほどの放置。
(実際には、自分たちのDHのラインまで来たら寄せるのだけど)
これが前半はけっこう上手くハマッていた。

後半になりチェルシーが(彼らから見て)左HS攻撃を中心にしてくる中で
やや崩される場面が出てきて先制点を献上してしまうも、
すぐさま同点とし、且つ、手当てを施したことで再び膠着状態に持ち込んだ。

特殊な守り方で人数も後ろに割いているので、
攻撃は当然ながらカウンター頼み。
しかも相手SHにどこまでも付いていく自分たちの2列目の選手が
最前線まで駆け上がる必要があるというハードなもの。
シュートの場面で、あるいはその一歩手前で、
プレーが雑になってしまったのは致し方ないでしょう。
4回くらいあったカウンターからの好機の中で
ただ1回でも仕留められたら…とは思うけどね。

ルアンの与PKは仕方ないでしょう。

印象的だったのは、敗戦直後のスタンド。
はるばるUAEまで駆けつけたパルメイラスのサポは、
心情的に難しいVAR絡みの敗戦であるにも関わらず、
うつむいたり、変に罵声を飛ばしたりすることなく、
レプリカの左胸(エンブレム)を掴んだり、
ピッチ上の選手スタッフに拍手を送ったりしていた。
強い!




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