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清水 3−3 鳥栖
J1/第23節
(22/07/31:IAI)
DAZN



清水スタメン

____サンタナ__神谷______
後藤___________ピカチュウ
______白崎__松岡______
山原____井林__ヴァウド__片山
________大久保_______



鳥栖スタメン

________宮代________
岩崎______森谷______長沼
______福田__小泉______
中野____田代__ソッコ___原田
_______イルギュ_______



前半の鳥栖の素晴らしい内容と、後半のスタジアムの空気感。
興行として非常に面白い試合だった。



清水。
前半の最終盤までの内容がとにかく酷かった。
4−4−2セットの守備は前線と中盤の距離感が悪い状態で始まり、
時間の経過と共に幾らかマシになったものの
(これは鳥栖を褒めるべきだが)鳥栖のグループ保持に振り回されっ放し。
2+1(松岡)で始めるビルドアップも
その他の選手の動きが皆無に等しく、
まったくボールを前進させられなかった。
割り切って長いボールを多めにして
少しだけピッチ内の雰囲気が良くなったところで前半終了。
0−2での折り返し。

後半は、プレス開始の位置を高くしたことと
鳥栖が少し試合をコントロールしようとしたこととが噛み合って
前で奪える回数が増え、
ビルドアップでも隣接するポジション間でのポジションチェンジ等で
鳥栖の守備陣を剥がせるように。
1−2とする追撃弾を決めたところで
カルリーニョスに加えてこの夏に獲得した乾、北川の3人を一気に投入。
これによりスタジアムの空気を一変させた。
1−2から試合がややオープンな展開になったこと、
そんな中で力技でどうにか出来る前線が揃ったことが上手く作用。
3−3に持ち込んで試合を終え、
0で終わることが濃厚だった勝点を、1、上積みすることに成功した。

1−2としてからの試合展開は凄く盛り上がって興行として良かったけど
じゃあここから上向きにやっていけそうかと言うと、
かなり大きい疑問符がつく。

実況曰くコロナ禍でメンバー編成が苦しいということだったんだけど、
このチームで1年以上やってるメンバーが殆どで、
且つ、J1でもそれなりに足跡を残してる選手ばかりが並んでいた中で、
前半のあの内容は、鳥栖の出来が良かったことを差し引いてもかなり寂しい。

加えて、1−2としてからの展開は
明らかにホームのサポーターの後押しによってもたらされたもの。
乾、北川、カルリーニョスに能力があるのは間違いないけど、
じゃあ彼らをスタートから使って
試合を作って良い内容で長い時間プレー出来ますかと言うと、
乾と北川は加入間もないのでそこまで大きな期待は出来ないでしょう。
馴染んできた頃には残りがあと7試合くらいになってると思われる。

この試合を終えた時点では、
最下位ではあるものの残留となる15位までは勝ち点差で1。
10位までの勝ち点差が6で、
数字上は「1度勢いに乗れれば残留出来るだろ」という感じだけど、
勢いに乗れる下地が整う(乾や北川が馴染んでくるであろう時期)まで
踏み留まっていられるかが、
今日の前半を観る限りではだいぶ怪しいわけで…。






鳥栖。
こういう試合を0−2、1−3でしっかりクローズ出来るようになれば、
もっと上位を争うチームになれるよね。

4−2−3−1でスタートし、
サイドでのグループでのボール保持&突破と
サイドチェンジから岩崎、長沼の突破力を活かす攻撃は見事だった。
ソツのないプレスも及第点以上。
前半は素晴らしい内容だったと思う。

後半も、
先に動いて運動量の担保をしながら
試合をコントロールしようという判断は間違いではないと思うんだけど…。
まだ、一変する空気に呑まれないだけの強さが、このチームには無かったね。
この試合に関しては、配置の噛み合わせだとかじゃなくて、
「ホーム・清水エスパルスが補強したばかりの名のある選手を投入してきた」ことにより生まれた
スタジアムの空気を受け止めてしまったことに尽きると思う。


長沼。
観たことある中でダントツいちばんの出来だった。
前で使われて突破に注力すれば、
あんなに力強く勝負していける選手だったんだね。




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