menu＞football＞match
福島 ０－２ 讃岐
Ｊ３／第29節
（22/10/16：とうほう）
DAZN
福島スタメン
＿＿＿＿＿＿＿＿高橋＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿延＿＿＿＿新井光＿＿＿＿
橋本＿＿＿＿諸岡＿＿樋口＿＿＿＿田中
＿＿＿＿河西＿＿大武＿＿堂鼻＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿山本＿＿＿＿＿＿＿＿
讃岐スタメン
＿＿＿＿＿＿中村＿＿松本孝＿＿＿＿＿
川﨑＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿後藤
＿＿＿＿＿＿岩本＿＿長谷川＿＿＿＿＿
田尾＿＿＿＿遠藤＿＿西野＿＿＿＿内田
＿＿＿＿＿＿＿＿高橋＿＿＿＿＿＿＿＿
丁寧なボール保持から相手の隙を伺う・作り出す作業を
互いに辛抱強く続けることとなった90分。
WB起点にサイドから攻撃したい福島が保持の時間を長くする中、
讃岐が少ない好機をモノにして14試合ぶりとなる勝利を手にした。
福島。
３バックと２DHでボールを保持しながら、
DHよりやや高いくらいの位置で構えるWBが前を向いてボールを持てたところから
攻撃がスタートする印象。
前３枚がサイドに流れたり寄ってきたDHを使ったりしながら、
コンビネーションでサイドを突破していくイメージ。
試合開始からしばらくは橋本の左足から危険なグラウンダークロスが度々入り、
前半の終盤には福島のやり方に慣れてきた讃岐の守備に対し、
堂鼻が高い位置に進出して加勢することで右サイドで良い攻撃を見せていた。
後半に入ると、河西が前半の終盤の堂鼻のようなプレーを見せるようになるも、
これはあまり効果的でなかったように思う。
讃岐の選手も引き寄せてしまう影響だと思うのだが、
橋本が左足を振るう機会を奪う結果となってしまっていた。
とはいえ、前半よりも押し込む時間自体は長くなっていて、
右WBに回ってからの森のクロスに
栗原、高橋が飛び込んでいくのはなかなかの迫力があった。
福島サポからすると、
「全体的な内容としては悪くないんだけど、
何か勝ちきれないんだよなぁ」
みたいな試合だったのではなかろうか。
讃岐。
前節になって採用した４－４－２を継続。
前から奪いに行く機会を限定的にしながら
ボールサイドのSHが前に出て福島３バックに対し数合わせを行い、
同サイドのWBに出されたパスにはSBの縦スライドで対応。
何度も攻撃をやり直しさせながら
クロスに対しても中央で跳ね返し続けることが出来た。
特に後半は、
押し込まれる時間が長くて
最後尾でのボール保持～前進は機会が少なかったけど、
長谷川、岩本、田尾が相手とボールを見ながら立ち位置を決めることで
不用意なロストをすることなくやれていた。
これまでの３－４－２－１ないし３－３－２－２から４－４－２になっても
同じように保持～前進出来ることが大事で、
つまりはフォーメーション有りきの話ではなく、
試合の中で選手が判断・実行したことが本質だということ。
そういう意味で、
積み上げてきたものが表現出来ていたと自信を持って言えるし、
福島の前線が後半の途中からちょっと気づきだして
遠藤の左を切るようになるまでは
なるべく西野を経由せずに保持して
（シーズン途中でボール保持を大事にするよう舵を切った際に
田尾、遠藤、長谷川の３バックが形成されたことからもわかるように、
西野はこの部分ではチームの求めるレベルに達していない）
左から左から前進出来ていたのは素晴らしい成果だと感じている。
前半からミドルシュートの意識が高いなという感じだったけど、
後藤の先制点はまさにそれが実ったものだった。
あの場面で右サイドから追い越しをかけるとか
中央で飛び出すとか
試合直後のインタビューで後藤も語っていたように選択肢は幾つもあったが、
シュートを放ったというのは
後藤も含めたチーム全体でのシュートへの意識の高さだったのかな、と思う。
フォーメーションも、
選手起用も、
パスなのかシュートなのかといった瞬間瞬間に選手が選ぶプレーも、
ひとつの方向性を持って（なかなか結果が出なくても）やり続けることの大切さと、
それを壊して違うトライをしてみることとの
バランスの難しさを思う。
前半の讃岐がシュートへの積極性を見せていなかったら、
あの場面で後藤はシュートを選択しただろうか？
この試合までの勝てなかった直近13試合の中で（直近とするには13試合は遠いな（苦笑））
幾つか勝てていたとしたら？
やっぱり唯一の正解というものは無くて、
出来ること、すべきことというのは
「確率の高い選択肢を選べるよう自分たちに合ったやり方を見つけて、
それを我慢強く伸ばしていきながらも
時にそこから外れることも厭わない心持ちでいる」
ことなんだろうな、と。
menu＞football＞match