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愛媛 1-1 讃岐
J3/第32節
(22/11/06:ニンジニア)
DAZN
北九州スタメン
________松田________
小原______佐々木_____近藤
______矢田__田中______
高木____小川__鈴木____三原
________徳重________
讃岐スタメン
______中村__松本孝_____
川﨑______________下川
_____長谷川__後藤______
田尾____遠藤__西野____内田
________高橋________
繋ぎ合いハメ合いで均衡が続いた90分。
最終盤に試合が動いたが決着はドローとなった。
北四国ダービーに相応しい、熱いナイスゲームだったと思う。
愛媛。
基本的には2CB+2DHでビルドアップをスタート、
SBには予め高い位置を取らせておき、
SB、SHにトップ下を加えたコンビネーションでサイドを崩したい意図が伺えた。
ボールを前進させられない時は矢田の出番。
主に左に降りて2+2から3+1に変化することでビルドアップを助けた。
前半は左サイドでの保持と突破が目立ったけど、
これがやりたい形なのだろうなと思う。
左SHはJ2レベルのクロッサーである高木、
左SHにカットインしての右足がある小原を置いていて、
右のSHは外から入ってきてストライカー仕事が出来る近藤。
おまけに左利きでゲームを作れる矢田も抱えているのだから、
「左で作って右で仕留める」は選手の特長にマッチした選択だと言える。
後半は讃岐が手当てしてきたこともあって
右からの攻撃の頻度を増やしていたけど、
左右どちらからの攻撃においても
中央から加勢して潤滑油になったり自らクロスを入れたり出来る佐々木の存在は大きかった。
守備では佐々木が前に出る4-4-2セットで
かなり高い位置から讃岐を追い回していたけれど、
その強度はそれほど強くはなく、
サイド~SHで上手く数的優位を作る讃岐に対して苦戦していた印象。
SBやDHがもっと積極的にスライドすれば強度は上がっただろうけど、
剥がされた時のマネジメントとして
それはやらない方針なのかも知れない。
讃岐。
継続中の4-4-2で、
たぶん、相手の2CBの足元がさほどでもないというスカウティングがあったのだろう、
普段よりもかなり積極的に前から奪いに行って、
上手くハメることが出来ていたと思う。
矢田が絡むことで上手く左サイド(讃岐の右サイド)で保持された時は
下川が苦しんでいたけど、
ここに西本を当てたHTでの交代は見事だった。
ただし、それ以外の交代においては個々の守備強度が弱まり、
且つ全体の距離感が広がってしまっていて、
失点シーンはまさに各ラインで間に間に入られてしまってのものだった。
讃岐の交代が今季ここまで比較的遅いのは、
この部分に大きな理由があるとみる。
最前線はまだしも、
中盤に入る選手が組織に綻びを生じさせてしまうようでは、
なかなかベンチから送り出しにくい。
攻撃面では、
こちらもかなり前から奪いに来ていた愛媛に対し、
慌てず騒がずいなして運べていたと思う。
人とボールの動かし方はやはり積み上げが出来ているので(※)、
あとはパスやトラップの質を向上させれば、
よりスムーズに、より余裕を持って前進することが出来るだろうし、
そうなればアタッキングサードでの質も高まる。
つまり、得点の確率を上げることに繋がっていく。
チームとしても、個としても、まだまだ伸ばしていこう。
(※)
特に後半の田尾は素晴らしかった。
左サイドで幅を取る、
HSでDHと同じ高さに構える、
HSでDHよりも前に斜めに出ていく
…を巧みに使い分け、
左サイドから川﨑、長谷川とのコンビネーションで前進していくことに大きく貢献。
右サイドの前進が大外レーンで縦縦となっていたことと比べてみると、
その多彩さがわかると思う。
注意して欲しいのは、右サイドの縦縦が悪いという話ではないこと。
選手の特長と組み合わせにより有効なやり方は変わるわけで、
右利きの川﨑が左サイドにいる時に
彼がいつでも右足でプレー出来る/中に入っていける環境を作り出せているのが素晴らしいのだ。
後半、右サイドを担った内田と西本はいずれも右利きなので
右HSに入って右大外から受ける場合はどうしても窮屈さが出てしまうし、
そもそもが槍タイプでそこまで多彩なパスを持たないSB(内田)と
本職はボランチでこなせるとは言ってもサイドアタッカーではないSH(西本)の組み合わせ。
着実に縦縦を選ぶ方が確実性は増す。
相手に読まれやすい?
読まれてると察知したらやめてやり直せばいいことだ。
いい内容の試合が出来ていながらも終盤に先制点を許してしまったのは
やっぱりまだまだのチームなんだなと思わされるけど、
下を向かずに盛り返して、追いついてみせたのは素晴らしかった。
前節然り、
シーズン最終盤に来てリバウンドメンタリティーも育ってきているように感じる。
「何故これがシーズン序盤から出来ないのか」みたいな声もあるだろうけど、
出来なかった過去はもう変わらない。
それを乗り越えて出来るようになっていくことに意味がある。
こういう成長、積み重ねを、
残り試合、そして来季へと繋げて行ってもらいたい。
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