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日本 1−1 スペイン
(PK 1−3)
W杯/R16
(22/12/05:アルジャノブ(カタール))
フジ
日本スタメン
____25____
__15___8__
5__13_17__14
__3_22_16__
____12____
日本の背番号付き選手リスト
クロアチアスタメン
4___16___9
__8___10__
____11____
3__20_6__22
____1____
クロアチアの背番号付き選手リスト
前半はどちらかと言えばクロアチアのペースで推移したが、
終了間際に日本が先制に成功。
これにより後半の入りで「様子見」を選択した日本だったが、
ハイクロスの頻度を上げたクロアチアを前に同点弾を許した上に、
疲弊させられてしまう。
追いついた後も淡々と戦い続けるクロアチアに対し
日本も「負けないこと」を優先し
勝負はPK戦にもつれこんだが、
そこでは90分+延長30分以上に「差」を突きつけられることとなった。
日本。
・基本的な考え方は3−4−2−1。
・4−3−3で中盤の構成力が長所のクロアチアに対し
「そういうチームとのやり方はスペイン戦で学んでる」という雰囲気で、
5−4−1へ変化しての対応を見せていた。
・ポイントは前田の守り方で、
アンカー(ブスケツ)を消すことを意識していたスペイン戦とは異なり、
ボールを保持するCBにより正対に近い角度になるまで横移動し
IHへの縦パスをケアしたい様子。
・これは、5−4−1化でSHとなったシャドーの2人(鎌田、堂安)が
持ち場を離れないで済むような狙いだったのだと思う。
・クロアチアはこれに対してモドリッチが低い位置でフリーマンの振る舞いを見せるが
日本は深追いをしないという選択。
・クロアチアは前田に付かれる前に後方からCBが「4」の眼前まで持ち上がるパターンもあったが、
これに対してはDH(守田、遠藤)が牽制
・後方〜中盤での保持にスペインほどのこだわりは見せないクロアチア。
ミドルパスをシンプルに前線に入れてくるようになるが、
日本の最終ラインは無難に守れていたと思う。
・ということで、総じて、前半の日本は危なげなく守れていたという印象だ。
・攻撃はどうだったかと言うと、
守備時4−1−4−1化するクロアチアのWG(→SH)の守備が緩く、
サイドの、アンカーの高さで比較的容易に起点を作れていた。
・鎌田、堂安が起点となれれば必然的にWBも攻め上がれる。
長友、伊東は何度も攻撃に関与し、
特に伊東は対面のバリシッチに対し明らかな質的優位を持っていた。
・更に、日本はこれまでの3試合は何だったのかというレベルで
リスタートで様々なパターンを披露。
直接実ったものは無かったが、
クロアチアの守備に「考えさせる」ことが出来ていた。
・前田による今大会初となる日本の先制点が生まれたのは、
まったく不思議ではない前半であった。
おまけに、時間帯も最高。
・1−0のリードで始まる後半を、
相手の様子を見ることから入るのは妥当な選択だと思う。
・同点弾そのものは相手を褒めるべきだと思うが、
(スタンディングで、あ距離を、あんな強い弾道のヘッドでコースに決めるペリシッチよ!)
「相手はハイクロスで来るぞ」の見切りと
「クロッサーに詰めなきゃ」の判断とは、
あの時点では出来ていて欲しかったように感じる……が、
とはいえ55分の出来事だもんなぁ…。
選手とすればぼちぼちそれ用の守りに変えていこうという時間帯だよなぁ…。
・同点とされたものの浮足立つことはなかったが、
相手のハイクロスへの対応は「後ろで跳ね返す」という選択だった。
・戦術兵器ミトマの投入と同時に、
4バックへ変更してもう少し前で圧力かけるようにしても良かったように思う。
・三笘自身はよく守っていたし、
5のSBから驚異的な持ち上がりを何度か見せていたけど、
もう少し守備の負担を軽減させてあげた上で
高い位置からやらせるための施策としての4バック。
相手は3トップのままだったので噛み合わせも問題ないわけだし。
・(彼への信頼がベースではあれども)伊東をシャドーに移してのフル出場で
スピード勝負への一定のこだわりがあったのなら、
伊藤ないし相馬を左WBに投入しての、三笘シャドーとか、ね。
・浅野がスピードで相手をちぎれなかったのはキツかった。
元より相手CBを背負わせるのは彼には難しいタスクなので、
ちぎれないとなるとカウンター完遂の駒になれない。
・最終的に1トップ浅野に2シャドー南野、伊東という布陣になったが
相手CBを一瞬だけでも背負って落とし(あるいはフリックで後方に流し)、
相手守備陣に対しフライングスタートの状態でシャドーのスピードを活かそうとすれば……
つまり、上田(町野、南野)の1トップに三笘、伊東、相馬のうち2人でシャドーといった構成であれば……
と、後半の半ば辺りから感じていた。
・浅野、三笘に委ねるのは選択として悪いとは思わないけど、
彼らがもっと相手の驚異になるやり方があったんじゃないの?という話。
・クロアチアのハイクロス攻勢で後方の選手が疲弊して、
徐々にセカンドボールが拾えなくなっていったのはしんどかった。
見るからに「何とか逃げ切った」といったふうではなかったが、
よくPK戦まで耐えたと思う。
・120分間、ピッチ内の至るところでボールを狩り続けた遠藤のインパクト
・PK戦は、どうしちゃったのってくらいに、場に呑まれていたね…。
・相手GKリバコビッチがスーパーだったのは間違いないけど、
日本の各選手はそれ以前に問題があったと言える。
・試合終了直後からキッカー挙手制がTLで取り沙汰されていたけど、
ほんと、それじゃ勝てないわと感じた。
・前半の内容のまま90分を戦っていたら、
50%以上の確率で勝てていたんじゃないかなぁ…。
上手いこと、クロアチアのペースに引き込まれてしまい、
ノックアウトラウンドであることも相まって
勝ち切るためのギャンブル要素強めの采配を逡巡することとなってしまった。
クロアチア。
・基本的な考え方は4−3−3。
守備時はボールの位置による4−1−4−1ないし4−5−1に変化。
ただし、SH化したWGの守備は緩めだし、
DHとの連携も組織だったものを感じることは無かった。
・後半に日本のカウンターに対する守備ばかりになったことで
顕著になった感があるけど、
局面局面を個の能力で守ればOKという方針なのかな。
・とりわけ、左CBのグヴァルディオルがエグかった。
まだ20歳か…。
もう間もなく、CLでも上位の常連のクラブでプレーするでしょ、彼。
・前半の戦い方を見るに、
「(言い方悪いけど)だらだらやって0−0の時間が長いのは別にいいよ」という考え方があって、
ビハインドにならなければ後半もあのままだったのではとすら感じさせた。
・中盤の構成力が特長のチームであるものの、
日本相手にビハインドとなった中で早めのハイクロス徹底を選択する辺りは
極めて冷静だなぁと思う。
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