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F東京 1−3 鹿島
J1/第21節
(23/07/16:味の素)
DAZN



F東京スタメン

俵積田____オリヴェイラ___渡邊
_________東________
______松木__安部______
長友____森重__木本____小泉
______スウォビィク______



鹿島スタメン

______鈴木__垣田______
仲間______________樋口
____ピトゥカ__佐野______
安西____関川__植田____広瀬
________早川________



F東京は指揮官の変更で、鹿島は模索の流れの中の一時期として、
「原点回帰」に近い志向があった90分。
F東京には今後の不安を、鹿島には強い鹿島の精神を、それぞれ観ることが出来た。



F東京。
6月16日付けでクラモフスキー監督が就任。
ボールと試合を落ち着かせることを優先させる前任者から一転、
これまでのF東京のような、
前線の選手の速さを活かしたサッカーに回帰した旨が聞こえてきていた。

果たして、その声は間違っていなかった。

右サイドからスタートしてフリーマン状態でハブになる渡邊凌磨が絡む場合は別として、
ボールが収まるオリヴェイラ(非常にコンディションが良さそうだった)、
左サイドのドリブラー・俵積田に加えて、
トップ下に戻った東が次の素早い展開を促すポストプレーに終始するなど、
前線の速さで勝負したい感じは十二分に伝わってきた。

ただ、その速さを優位な状態で発揮出来るように
チーム全体でオーガナイズしていくという部分においては、
問題が山積しているように見えた。

まず、前任者から課題となっていたビルドアップ問題も依然として残ったまま。
左WG俵積田がサイドに張るタイプなので
左SBがHSに入るのはセオリーとしてわかるのだけど、
この日左SBを務めていたのはそこでの仕事ぶりは心許ない長友だったし、
松木と安部は効果的にボールを受けることが出来ず、
クリーンな前進は2トップ脇を持ち上がった森重の縦パスでしか望めない感じ。

ならばトランジション合戦に持ち込めば…という考えがあると思うんだけど、
(この日の鹿島が高い強度を持っていたことを鑑みても)
自陣撤退時のWGを含めた中盤の守備強度は高くなく、
ゆえに高い位置/いい形でで奪ってショートカウンターという絵は描きにくかった。

オリヴェイラが流れてきて受けた時を除いて、
右サイドは有効活用出来そうな気配が無かったのもしんどい。
(怪我人続出みたいなことなのかも知れないけど、
 そもそも、小泉が右SBでスタメン出場しているのも…。
 何で鈴木を出してしまったのだろう…)

これで安部も抜けてしまうのだから、
今季残り試合において希望はちょっと抱きにくいよなぁ…。
という印象の90分でした。






鹿島。
本当に強かった鹿島
…それは、戦い方の部分で言語化しづらいものが色濃い…
の面影が少し見えた試合でした。


序盤はF東京とのロングボール合戦という感じで、
それにも優勢でいたのだけど、
試合が落ち着き出してからはいい攻撃を繰り出せていたと思う。

ファーストチョイスは垣田、仲間のウラ狙い。
ロングボール一発でF東京ゴールに迫り、
これが叶わなければ彼らのウラ狙いにより生まれたスペースで
鈴木、樋口、驚くべきことにウラ狙いとの使い分けで仲間も、
後方からボールを引き出してキープ。
左から安西が駆け上がってくる時間を作り、
彼を含めた5人でリスクを冒さずに攻撃を完結。

遅攻の際にも、仕掛けは左の安西で徹底。
右での樋口、佐野、広瀬らのボール保持からのサイドチェンジで
安西の攻撃力を最大化させていた。

F東京のハイプレス/ミドルプレスが機能的とは言えなかったので
過大な評価は禁物だけど、
GK早川を含めて最後尾で奪われないための保持は問題なさそうだし、
関川は持ち上がりからの左足での縦パス、フィードに長足の進歩を見せていた。


コメントがすぐに話題になる岩政監督だけど、
確実に前進はしてるんじゃないかなぁ。
(鹿島というクラブがその速度を待てるのかは知らないけど!)




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