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Ｆ大阪 ０－０ 讃岐
Ｊ３／第19節
（23/07/23：花園）
DAZN
Ｆ大阪スタメン
＿＿＿＿＿＿島田＿＿古川＿＿＿＿＿＿
澁谷＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿田中
＿＿＿＿＿＿西矢＿＿ウ・サンホ＿＿＿
舘野＿＿＿＿斉藤＿＿板倉＿＿＿＿美馬
＿＿＿＿＿＿＿＿永井＿＿＿＿＿＿＿＿
讃岐スタメン
＿＿＿＿＿＿森本＿＿岩岸＿＿＿＿＿＿
森＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿下川
＿＿＿＿＿長谷川＿＿江口＿＿＿＿＿＿
臼井＿＿＿奈良坂＿＿宗近＿＿＿＿川﨑
＿＿＿＿＿＿＿＿今村＿＿＿＿＿＿＿＿
似たスタイルのぶつかり合いは
上位に位置するＦ大阪がやや優位に試合を進めるが、
前半終了間際に退場者を出してしまう。
後半は耐えるＦ大阪とこじ開けんとする讃岐という構図になる中、
平時以上に守備を大事にしたＦ大阪が引き分けという十分な結果を得た。
Ｆ大阪。
オーソドックスな４－４－２で攻守にハードワーク。
組織された「４－４」ブロックから素早く２トップを使うサッカー。
全体の押し上げも速く、
特に左SBの舘野は高い位置に進出して左足からのクロスを上げ、
あるいは右サイドからのクロスに対する大外でのフィニッシャーとしても機能していた。
「４－４」のブロックと２トップにつけるボールに鋭さがあり、
似たスタイルで戦う讃岐にとっては、いいお手本であると感じさせてくれた。
４－４－２ミドルプレスで堅守速攻を成すには、
これくらいの強度がなくてはならない…。
退場者を出してしまったあとの、後半の志垣監督の采配は見事の一言だった。
練度のある「４－４」ブロックを持っているのだし
４－４－１で戦うのかと思いきや、
より守備を大事にするというメッセージで５－３－１を採用。
ただし、引き籠もる意識はなくて、
ボールを持てる場面では右サイドの選手が１列ずつ前に出てのの４－３－２になっていたし、
５－３－１の「３」の右を
FWでスタメン出場の古川→スピードスターの久保→長身の今村と変えていき、
「カウンターは右からだよ」という道標を用意。
古川に対しては彼が２トップの一角に入っていた時のようなボールを、
久保に対しては前方のスペースを意識したボールを、
今村に対しては高さを活かしてまずは起点となれるようなボールを、
それぞれ後方から供給させていた。
更には、交代選手はどうしても負荷のかかる５－３－１の「１」（島田）、
４－３－２化で運動量が増す右サイドの選手（古川、田中）と
強度の担保もしっかりと計算されたもの。
（おまけに、田中に代えての坂本は
最終盤に讃岐がクロス祭りやパワープレーを仕掛けてくることも想定しての
高さ対策にもなっていた）
元々が堅い守備をベースに現在の奮闘（昇格直後のＪ３で上位をうかがえる中位）があるチームなので、
10人になってしまった状況で
「まずは守備」のメッセージをより強めたとあらば、
さほど好機を与えずに無失点で終えたことに不思議は無い。
今後も大崩れするようなことはないだろうし、
我慢強く勝点を拾っていくことでしょう。
讃岐。
全般、今後の自分たちの勉強になる試合だった。
「４－４」のブロックはもっと強く、局面的に密にやらないといけないし、
３人目の動きで飛び出していく選手へついていく、
クロッサーに寄せるといったことはより徹底しないといけない。
奪ったボールの前線への供給も、もっとビシッと強いパスを出す必要があるし、
FW陣はそれをより身体を張り、相手を背負う技術を高めて、しっかり収めないと、
いい攻撃に繋がっていかない。
この試合の前半は、Ｆ大阪がやや優勢だった。
２ヶ月ちょっとの間に９試合を経て彼らと再戦する時（10月１日に行われる第29節）に、
90分を通じて互角以上に組み合えるようになっていたいね。
それが成せれば、
失点も減って簡単には負けないチームになっているわけで、
必然、順位も上がっていくハズ。
後半、10人になっていた相手をこじ開けられなかった、好機も多くなかったのは残念だけど、
正直、後半のＦ大阪に関しては上位陣であっても崩せなかったのではと思う。
そういう意味で、観ている立場としては精神的なダメージは少ないかな…。
もちろん、
「攻撃が右に寄り過ぎていた。
もっと後方で相手の「３」を動かしてからクロスなり中央を割るなりしないと」
「ペナ角付近でポケットを伺うのはいいけどパスが常に一定の強さで回ってる。
どこかで加速しないと」
「森本に代えて川西ということはハイボールの選択は優先順位が下がるということ。
ならば、よりパス回しの角度、強弱、距離を工夫していかないと」
……といったようなことを思わないではないのだけど、
何もかもがすぐに身につくようなことはないわけで。
チームの現状を見た時に、
森、江口、川﨑が顔を揃える右サイドに攻撃が偏るのはわかるし、
川西を加えた４人は
「もっと誰かがポケットに飛び出すとかしないと」と試合を振り返っているでしょう。
この試合の後半では数的優位が影響していたけど、
そうでなくても右サイドでは比較的高い位置に運んで保持するまでは出来るようになっている。
今は「その次へ」という段階だよね。
この試合のポジティブな面も１つ触れておくと、
それなりに頻度があった後半のＦ大阪の計算されたカウンター及び
そこから得たCKに対して、
無失点で終われたのは良かった。
チーム状況が悪くないことの証左だと思う。
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