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【女子】日本 1−2 スウェーデン
W杯/QF
(23/08/11:エデン・パーク(ニュージーランド))
総合
日本スタメン
________田中________
____宮澤______藤野____
杉田____長野__長谷川___清水
_____南__熊谷__高橋____
________山下________
※交代はのちほど
立ち上がりから攻勢を維持したスウェーデンが試合をコントロール。
終盤に追い上げを見せた日本だったが及ばず、
旋風を巻き起こしたグッドチームは大会を去ることとなった。
日本。
・振り返ってみれば、試合の入りはパワーを持って押し込むべきだったなと思う。
とびきりの技巧と知性を持つが
遠藤ほど力で押し返すことは出来ない杉田でスタートした時点で、
相手の出方に関わらず押し込んでいく選択をすべきだった。
・相手のストロングポイントである右サイドで押し込まれ、
前半のみで交代となってしまった杉田は気の毒だった。
彼女の問題でなく、
チームとしての試合の入り方、
相手のストロングポイントに対する守り方の問題。
・こちらの5−4−1セット守備に対して、
相手の右サイドの攻撃は整理されていたように感じる。
特に良きタイミングで右HSに顔を出すトップ下の9と、
彼女へ刺すパス、受けてからの彼女の振る舞い。
これに対して早い段階でどう守るかを決められていれば…。
(後半早々に0−2となりスウェーデンのペースがやや変わったこともあり、
結局、彼女が退くまでここの対策は打ち出されなかった印象)
・0−0ないし0−1で推移していけば
終盤に勝機が訪れるという見込みだったのだと思うが、
前半の0−1の内容が良くなかった(相手の目論見通りだった)ので、
後半アタマからもっとペースを握りに行って欲しかった。
具体的には、65分辺りからの内容を後半アタマから発揮すべく、
ギアを上げて欲しかった。
(前半よりは高い位置で奪いに行く意思を示してはいたが…)
・右に流れてチャンスメイクする長谷川や
ボックス付近で仕掛けていく植木らの姿勢は、
本当にスウェーデンを追い詰めていた。
試合終了直後、悪手を求めた池田監督に対するスウェーデンの監督の振る舞いが
とても印象的だった。
・このチームの試合、まだまだ観ていたかったよ。
地元の観客を惹きつけてその声援を受けて戦うさまに、
「調子乗り世代」を思い出した。
スウェーデン。
基本フォーメーションは4−2−3−1で、
右肩上がりの3+2でビルドアップをスタート。
右サイドで前進出来そうな雰囲気を感じ取ると
ステイして「3」の一角だった左SBも偽SB気味に前に出ていって、
右DHがより右サイドのコンビネーションに関わりやすくしていたようだった。
右SB、右SH、右DHでの保持に良きタイミングでトップ下9が顔を出し、
サイド奥へのスルーパスや右HSでの仕掛け、
時に9を囮にして一発でウラを取るパターンもアリ。
こうした彼女たちの攻撃は
杉田(遠藤)、長野を動かし、南にどこ(誰)を守るかの迷いを生じさせ、
結果、空いた選手/スペースを使っての突破に繋がっていた。
60分くらいまでの動けている時間では、
日本のDH、WB、降りて受けようとするシャドーに対する後方の選手の出足も良かった。
球際の技術と強さも相まって日本になかなか前を向かせず、
ワンタッチでの入れ替わりも許さなかった。
この寄せていった局面での守備能力の高さは、
この大会でこれまで日本が対戦してきた相手より大いに優れていたと思う。
後半早々に0−2と出来たことは運の要素も強かったように思うけど、
そもそもの話として前半の素晴らしい内容があり、
後半もまずは行けるところまでという継続の意思があったからこそ
PK獲得(に繋がるCK獲得)があったわけで、
運を引き寄せるだけの強さを持っているのは間違いない。
消耗を見ての交代策も妥当に行われていたけど、
日本が「行くしかない」状況だったことを差し引いても、
計4枚が代わってからの守備組織は、スタメンのそれよりは落ちるのかな…。
自陣で奪ったあと、前に蹴らせたくない日本の選手の切り替えに対して
複数の選手が足裏でボールを引いて上手くいなしていた冷静さと技術は素晴らしかったけど。
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