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福岡 ２−１ 浦和
ルヴァン／F
（23/11/04：国立）
DAZN



福岡スタメン

＿＿＿＿＿＿＿＿山岸＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿前＿＿＿＿＿＿紺野＿＿＿＿
前嶋＿＿＿＿森山＿＿井手口＿＿＿湯澤
＿＿＿＿＿宮＿＿奈良＿＿グローリ＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿永石＿＿＿＿＿＿＿＿



浦和スタメン

＿＿＿＿＿＿＿＿カンテ＿＿＿＿＿＿＿
小泉＿＿＿＿＿＿早川＿＿＿＿＿＿��橋
＿＿＿＿＿＿岩尾＿＿伊藤＿＿＿＿＿＿
荻原＿ホイブラーテン＿ショルツ＿酒井
＿＿＿＿＿＿＿＿西川＿＿＿＿＿＿＿＿



守備から考えて試合に入り最高の前半を過ごした福岡が、
先行した２点を守り切ることに成功。
初の戴冠で「弱いアビスパ福岡にさよなら」した。
一方の浦和は、過密日程を考慮しながらの戦いだったのだろう。
前半に人選の苦悩と戦い方のぎこちなさが出ていた。



福岡。
長谷部監督が様々なフォーメーションを仕込んでいる中で、
この日のポイントは「左シャドー・前」だったと思う。
浦和のスタメン右SHが��橋だったことをどこまで考慮出来ていたのかは不明だが、
��橋と酒井の並びになった浦和右サイドでのぎこちなさを前が最大化し、
前半の福岡の良い流れに寄与していたのは間違いない。

具体的に書いていく。
浦和ビルドアップ時に５＋五角形で構える福岡。
基本的には酒井を前に押し出して後ろ３枚＋岩尾で始める浦和なのだが、
この日は右SHの��橋が右サイドに張り付いており、
酒井は前に行き切ることなく中途半端な高さで
ボールが回ってくればビルドアップに関与するよ、という雰囲気。
これに対し、最前線の山岸はホイブラーテンに、
右前の紺野は荻原に、
それぞれ圧力をかけに出て、
後列の森山と井手口は中央を封鎖しながら岩尾を監視。
そして前は、
酒井へのパスコースを消しながらショルツに対しては軽い牽制に留め、
放置に近い状態で彼にボールを持たせる守備をしていた。
出しどころが無く困るショルツ。
かくして、浦和は前半の半ば過ぎまでまともな前進が出来ない状況となってしまった。

浦和が「小泉にどうにか預けつつ左で前進して右へのサイドチェンジ」という活路を
ようやく見つけたあとは、
おそらくは本来用意していたであろう守り方にスムーズに移行したのだけど、
（シンプルに前がショルツへの圧力を強め、高い位置に移動した酒井は前嶋が監視）
（右サイドから中央最前線へ移動してくる��橋は宮が引き取る）
守りから入ってスコアレスで推移させながら後半勝負というプランだったであろう福岡において、
そのプランをただ遂行するだけでなく
まず浦和に困ったなというイメージを与えて（酒井を消してショルツに持たせる）
その解決に本来使わなくて良かった時間を使わせ、
しかも早々の先制ゴールというおまけまで生んでくれた前の左シャドー起用は、
本当に大当たりだった。


いやー、城後が現役であるうちにタイトル獲れて良かったねぇ。






浦和。
福岡のところで触れたように、
前半の半分はスムーズな前線もままならなかった。
…が、これは「そうなるかもな」くらいにスコルジャ監督は予想してたんじゃないかな。
右サイドの��橋・酒井の並びって、殆ど初めてに近い組み合わせじゃない？
仮に最初から、右SHは中に入って高い位置に進出した酒井に長いボール…という
いつものパターンを試みれる動きを��橋・酒井の並びでやれていたとしても、
その際には前がショルツに対して「蹴らせるもんかい」と圧力をかけていただろうことは
容易に想像がつく。
前が左シャドーでスタメンとなることはさておき、
福岡が３−４−２−１をやれることはスカウティングしてないわけがないから、
「５＋五角形ないし５−２−３化でウチのビルドアップはかなりケアされるだろう」までは
織り込み済みだったと思う。

問題は、やはり先制されてしまったことと、
前半終了間際に２失点目を喫してしまったことでしょう。
後半アタマに行われた交代は勝負をかけるタイミングで行う予定のもので、
前半はリードされさえしなければよしと考えていたハズ。

互いに後半勝負を志向していた中で、
前半を戦うメンバーの「ベストメンバー」との差が、
前半で勝負を決める形になってしまったとみるのが妥当かな、と。

でも、こうなってしまうのは仕方ない面があると思う。
就任４年目でしっかり時間をかけてチームを作ってきた長谷部監督と、
就任１年目且ついきなりACLを勝ち抜くタスクを課せられていて
全体の底上げに着手出来る状況に無かったスコルジャ監督だからねぇ…。


西川。
あのPK、ただ止めるだけじゃなくてキャッチしてしまったのは凄まじい。

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