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奈良 2−2 讃岐
J3/第34節
(24/10/26:ロート)
DAZN
奈良スタメン
__グスタフソン__松本______
________岡田________
西田____中島__神垣____吉田
____鈴木__小谷__生駒____
________ヴィト_______
讃岐スタメン
________丹羽________
____森川______森_____
吉田源__長谷川__吉田陣___内田
____奥田__宗近__西野____
________今村________
前半に苦しみ先制を許していた奈良が交代と役割の整理で後半に活性化。
一時は逆転にまで持ち込んだがドラマはATに待っていた。
讃岐が劇的な同点弾を決めドロー決着となった。
互いに「勝てた試合だった」との印象が残る90分だったと言える。
奈良。
前半は讃岐に対し敬意を払い過ぎていたと言えるし、
用意していたサッカーの練度が低かった。
5−3−2で構える守備は「3−2」で讃岐のビルドアップに一応の牽制を見せるも、
ピッチ状況と讃岐のシンプルな技術的なミスを除いては
牽制としても機能していたか評価しづらいレベル。
自陣に運ばれてからの「5−3」の頑張りとGKヴィトの好セーブでどうにかしのぐ展開となった。
ファウルが多く、CKを7本も与えてしまうなど、本当に苦しかったと思う。
ボールを奪ってからは高さと強さを備える2トップに向けてとにかく蹴るも、
讃岐3バックに封じ込まれ収めることが出来ず、
こぼれ球は素早く帰陣していた讃岐の中盤に回収され、
先制点を献上してからの5分+ATを除いて散々な出来だった。
奏効したのはHTでの選手交代と2トップの役割分担の決定。
後方からのアバウトなロングボールに対し、
共に高さ強さを持っているがゆえにどちらも讃岐DFに競りかけていた2トップが、
競り合いは松本の仕事、
グスタフソンに代わって入った酒井は松本のスラしや
松本が落としたボールを受けた味方の供給に反応する仕事…と、
役割を完全に分担。
これにより迷いが無くなったか、
松本が見違えるように空中戦に勝てるように、ボールを収められるようになり、
前線で起点として機能し始めた。
起点を得たことで中盤〜後方の選手が押し上げることが可能となり、
これが1点目の岡田のオーバーラップと彼のクロスに対するボックス内への複数人が殺到する形、
2点目の下川のオーバーラップが生まれたことには疑いの余地が無い。
また、前半は松本とグスタフソンが2人の呼吸で動いていたのを、
後半はピッチ左半分は酒井が、右半分は松本がメインで使うとしたのも、
讃岐3バックの並びを変更させたということも含めて
効果があったように感じる。
退場者が出て逃げ切りに失敗したのは、
前半の苦しみがジャブのように効いた結果だと思うので、
90分という試合の中で生まれる「波」の悪い時間帯において
その下限を可能な限り高い部分に留めることの必要性を考えさせられた。
讃岐。
奈良のデキも相まって前半はほぼほぼハーフコートゲームで試合を支配。
きちんと先制にまで至れたことは評価出来るが、
可能であれば2点を先行する展開に持ち込みたかったし、
それは過剰な要求ではないと思えるほどの45分間だった。
(90分を通じて、奈良GKヴィトを褒めるべきではあるけれど)
後半早々の時間帯に失点してしまう悪癖が出てしまったのは痛恨。
「相手は選手交代もあったし出方を伺おう」とか
「リードを活かして前掛かるであろう相手を受けてひっくり返そう」とか
気の緩みがあったようには見えなかったのだけど…。
前半に奈良が見せることのなかった、
「サイドでFWの選手を追い越す」「ボックス内に人が殺到してくる」形の
一回目で仕留められてしまった…。
スコア状況や前半の内容に関わらずこちらがHTで交代を行うとか、
並びややり方をいじることで
「自分たちの変更の確認にフォーカスさせることで強度の高い入りを引き出す」といった策が
必要なのかも知れない…。
同点に追いつかれたあと、
松本が右(讃岐から見て左)メインで固定されたのを見極めて、
彼に西野を当てるために奥田と西野の位置を入れ替えていたけれど、
これはどうだったのだろう。
西野が松本を完封してみせれば成功だったと思うけど、
間違っても抑えられたとは言えないし
(やられたと言えるほどやられてもいなかったけど)
奥田ほどには左足でボールを扱えない西野を左に回したことで
左サイドでの後方保持の安定を失ったし、
前半にスムーズだった右での西野内田森の前進も失うことになってしまった。
結果だけ見れば、失敗の範疇に括ってもいい采配だったように思うが、
途中でベンチに下がることになった奥田の消耗や
ポジションを動かしてでも西野を当てる方がいいと判断した
DF陣個人への評価を考えると、
少し切ないものがある。
(ベンチにいた深港は悔しかっただろう。燃えて成長に繋げて欲しい)
前半17分の時点でこのツイートをした試合を
勝てなかったことの残念さと、
逆転されたまま試合終了しかねなかった中で追いついて敗戦を免れたことの安堵とが入り交じっているのが、
試合終了直後からこの記事を書いてる今も抱いてる心情である。
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