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名古屋 3−3 新潟
(PK 5−4)

ルヴァン杯/F
(24/11/02:国立)
フジ



名古屋スタメン

________永井________
____和泉______森島____
徳元____椎橋__稲垣____野上
____河面__三國__内田____
______ランゲラック______



新潟スタメン

________小野________
谷口_____長谷川元_____太田
______宮本__秋山______
橋本____稲村__舞行龍___藤原
________阿部________



素晴らしい雰囲気に包まれた雨の国立。
先行する名古屋と喰い下がる新潟という構図で、
とんでもなくドラマチックな試合が展開された。



名古屋。
基本フォーメーションは上図3−4−2−1ながら、
新潟のビルドアップに対しては森島を前に出しての3−4−1−2状態に始まり、
宮本の列降りには稲垣が前に出て、
長谷川元の裏抜けには椎橋が付き合っての4−4−2状態も辞さず…と、
とにかく人を捕まえることに注力。
特に前後半の入りの時間帯においては
いなされてもいなされても追い続け、
先制点へと結びつけることに成功していた。

ハイプレスからディフェンシブサードでの5−4−1守備移行もスムーズだったし、
2−0というスコアと時間帯を見ながらの交代策も(交代するという選択自体は)妥当だったが…。

端的に言うと、
交代を施すほどに個の守備能力の総和は大きく下がっていき、
それゆえに組織としての守備力も落ち、
「行くしかない」状態の新潟を受け切るには足りなかった…ということだと思う。

ボールをもっと握るんだという思考になったならばともかく、
現状のベストと思えるサッカー=この日のスタメンが見せたもの=をするにあたっては、
ベンチに控える選手のキャラクターが、
やや物足りないということは指摘出来るだろう。

戦い方的に先行して逃げ切りたい度合いが他チームよりもかなり強いので、
山岸とユンカーの2トップと右WB中山でスタートして
まずはボールを握って押し込み先制することに注力、
60分から(リードしていれば後半アタマからでも)永井、和泉、野上を投入するイメージの方がいいのでは?と
思ったりもした。
(…が、このチームはおそらくビルドアップが上手く構築出来ないでいるのだろうというのは
 想像がつくところではある)



永井。
2ゴールという数字上の活躍もだけど、
距離、速度ともとんてもないプレスバックが2つあって
「これぞ永井だわ!健在!」と思わされた。
相手からしたらたまったもんじゃないよなぁ…。

功労者のランゲラックに花道を用意出来たのは、とても良かったね。






新潟。
名古屋のハイプレスに対して前半の入りだけ少し戸惑いを見せ、
その流れで先制点を献上してしまったものの、
それでもブレずに、恐れずに、自分たちを貫き通したのは流石だった。

右HSで抜群のポジショニングを見せる藤原や(解説の小野伸二が彼を称賛していたのは嬉しかった)良いタイミングで顔出しする小野、
素晴らしいターンを見せる長倉、
プレーのキャンセルから適切なパス、持ち上がりを見せる舞行龍、
貴重な2得点に加えインプレーでも蹴ったPKをPK合戦でも蹴って沈めた小見、
過去見た中でダントツにいちばんの出来だったダニーロ・ゴメス…。

彼ららしくボールを繋いでいく中で、
随所に個の輝きも放たれていて、とても良かったし、
ミスから奪われた1失点目直後の、サポの「アイシテルニイガタ」には痺れた。


稲村。
初めましての選手だったんだけど、
TLで彼に言及してる識者が数人いたことで
ちょっと注目して見ていた。
うん、素晴らしい。
2〜3年のうちに守備の部分でも十二分になれば欧州だね。
左足の精度もだし、
それをどのように攻撃に活かすかのセンスも良い。
延長後半だったと思うんだけど、
名古屋が何となく…言ってみれば少し緩慢に前から奪いに来てた中、
ボランチに縦パス付けたあとに、
付けた味方の左脇を猛然と駆け上がってリターンをもらい持ち上がろうとしたプレーには
「おおおおっ!」っとなった。
結果として、縦パス受けた選手が斜め後ろの舞行龍にボールを戻したことで
稲村の意図は叶わなかったんだけど、
そういう選択肢を持っていてしかも実現させようとするんだ、と、感心した。
あれ、リターンが彼のもとに来ていたら、
中盤で3人くらい名古屋の選手を置き去りにしてアタッキングサードまで持ち出してたと思う。




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