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八戸 3−3 讃岐
J3/第35節
(24/11/03:プライフーズ)
DAZN
八戸スタメン
_____佐々木__佐藤______
____永田______山内____
安藤______前澤______國分
____藤嵜__近石__蓑田____
________飯田________
讃岐スタメン
________丹羽________
____森川______森_____
吉田源___岩本__吉田陣___内田
____西野__宗近__長谷川___
________今村________
両チームを翻弄した風が劇的な結末へと吹き抜けた90分。
PO圏内を目指す八戸には痛恨の、
残留を勝ち取りたい讃岐には最低限の、
ドロー決着となった。
判定への不満から集音マイクが荒い声を拾いまくる中、
試合終了直後に
「相手選手へのブーイングなどは控えて欲しい、子供も観てる」という主旨のアナウンスを入れた
スタジアムDJが、
この試合のMOMだと思う。
八戸。
攻勢の時間を長く作れていたのは前半。
左右に幅広く動いてボールを引き出す佐藤とボックス幅で構える佐々木、
ここに永田が積極的に絡み、前澤、山内が配給を担当するという保持時の形がありつつ、
より機能的だったのは佐藤と山内がそれぞれ1列落ちて3−4−2−1化してからの
強烈なミドルプレスによる中盤守備と、
そこで奪ってからのショートカウンター。
先制点が顕著だったが、
前半の向かい風がウラに蹴ったボールを絶妙に止めてくれていたことが、
ショートカウンターの威力を増大させていたと言える。
持ち上がりからこぼれ球を突き刺してのフィニッシュという前澤の2点目を抜きにしても、
後半の入りも悪くはなかったが、
フォーメーションを変え風も手懐けはじめた讃岐を前に、
徐々に旗色が悪くなっていく。
結果論とも言えるけど、選手交代が後手に回った印象は否めないでしょう。
並びと攻め筋が変わった讃岐に対して、
前半のような良い守りが出来なくなっていた中で
守り方も人も変えず、苦しい時間帯を長くしてしまった。
2−1で75分を迎えていたら、動いて良かったのではないかな…。
讃岐。
前半は風と八戸のミドルプレスに苦しんだ。
3バックが高いラインを保つ中で、
そのウラ、GKとの間のスペースで風によりボールが「止まる」のは、
なかなかにしんどい展開だった。
こうした時に、チーム全体で重心を後ろに置くことが出来るようになると、
より勝点に繋がるのかも知れない…が、
追い風を利用して攻勢に出たかったので必然的にいつものようにハイラインというのも、
心情としては理解できる。
こちらの考えに立つと、上手く攻撃できなかったことこそが問題となる。
…正解が1つじゃないから難しいよね。
3−4−2−1化した八戸のミドルプレスにより中盤でボールが繋げない中、
吉田陣が右サイドに降りてきてそこに預けることで保持を試みていたのは印象的だった。
永田の根性プレスに遭い上手く回せるようになったとは言い難かったけど、
こういう工夫が見られたことにチームとしての成長を感じた。
後半になりアタマから一体いつ以来なんだという4−4−2へと変更したことに、
米山監督が昨季もここ!という試合で見せた勝負師の一面を感じた。
(個人的にはもうちょっとこうした「勝負」の頻度が多くてもいいかなとは思う)
(まぁ、米山監督はベースをしっかり作った上でその延長線上での勝負を臨むタイプなんでしょう)
(その意味では、たぶん「勝負」せざるを得ない(試合単位、シーズンの流れの中での)状況は
米山監督にとっては不本意なんだと思う)
自分たちのやり方の確認が不十分なままに2失点目を喫してしまったのは
残念だったけど
(持ち上がる前澤に誰がどのタイミングで牽制に行くんだというのが無いままにやられてしまった)
逆に言えば点差は広がったものの追いつくための時間がたっぷり残されていたのは幸運だったし、
3バックによる後方保持は基本放置、
ボランチに入れるパスと3バック左右の持ち上がりはさせないよという
八戸の3−4−2−1ミドルプレスに対して、
最後尾の人数を変えることで守備の基準にズレを生む采配は理に適っていた。
加えて、自分たちが前半に苦しんだこと(風への適応)が相手にも起きることを見切って、
長めのボールを多くしていたことや
サイドからのクロスを早いタイミングで入れるようにしていたことで
(この判断には森が抜群に素早く対応していた)
相手を押し込み、
そうしたゲーム展開で生きる選手たちを先手先手で投入することで
(ビハインドなのだから当たり前の動きと言えばそうなんだけどね)
2−2の同点へとするための道筋をつけることが出来ていたと思う。
もとよりボールを握りたい意識の強い18人の選択だったこともあったけど、
0−2から2−2までの流れに関しては
監督の采配ズバリだったし、選手もよく応えてくれたと言えるでしょう。
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