menu>football>match
柏 1−3 鹿島
J1/第5節
(25/03/08:三協)
DAZN
柏スタメン
______垣田__木下______
____原川______小泉____
小屋松_____熊坂______久保
____田中__古賀__原田____
________小島________
鹿島スタメン
______鈴木__セアラ_____
松村______________小池
______柴崎__樋口______
安西____関川__植田____濃野
________早川________
柏のビルドアップに対する鹿島の守り方が鍵となった試合。
ロジックの確かさとIQの高さで良い守備を見せた鹿島に対し、
柏はプランBを繰り出すことが出来なかった。
柏。
Jリーグでは知られた存在であるリカルド・ロドリゲスを新監督に招集。
小島、小泉、渡井、小屋松、原田といった彼のサッカーに沿った選手を補強し、
スムーズにモデルチェンジを行う構え。
前節を終えた時点での3勝1敗という成績は既に戦術が浸透してきていることを思わせる結果だ。
リカルド・ロドリゲスが志向するのは最後尾からボールを大事に繋いでいくサッカー。
3+1でスタートしつつ相手のプレッシングの様子により
GK小島をビルドアップに組み込むことに迷いは無い。
WBのキャラクターに違いがあるので、
左からはコンビネーションを大事にしながら、
右からは久保の縦の運びを用いつつの前進が基本。
この試合ではあまり見られなかったが、
3−3−2−2のフォーメーションで始めていて
試合途中での変化も3−4−2−1であったことを考えれば
相手次第で中央を繋いでいくパターンも仕込んであると思われる。
この試合でも基本的な形での左右からの前進はまぁまぁ見られたが、
質、量とも監督の望むレベルに達しておらず、
(鹿島のところで書くが、その要因は鹿島の守り方と選手の質にある)
ゆえにボールを握るというよりは持たされているという雰囲気の方が近かったし、
主導権は相手が握っているという感覚を持ちながらのプレーだったのではと推察される。
これを払拭するために前進におけるプランBがあれば良かったのだけど、
残念ながらそれが発動することは無く、
鹿島に常に先行される試合展開となってしまった。
木下、垣田の2トップであればもっと彼らを目掛けたロングボールがあっても良かったし、
原川、小泉という後ろに気を遣えるIHなのだから
片方が熊坂の脇に降りて3+2の形にする、
片方あるいは両方が降りるのに連動して熊坂も降りて4+1ないし4+2の形にする…等、
やれそうなことはあったのだが…。
プランBについてはこれから着手していくということなのかな。
また、ざっとここまでの試合のメンバーを振り返ってみても、
中盤中央と前線の形・組み合わせについてはベストのそれを探っているようで、
この試合では原川の扱いが、彼の能力を最大限発揮出来るものにはなったいなかったと感じた。
3+1ビルドアップが窮した時にもっとハッキリ彼に後方を助けさせれば良かったのではと思うし、
選手交代に伴い3−4−2−1に変化した時に
左ポケットへ抜け出していく役割は彼でなく小泉の方がマッチしていたように思う。
いずれのポイントにおいても、
原川は左HSで漂うばかりで効果的とは言えない存在になっていた。
鹿島。
川崎で長く指揮を執り数多のタイトルを獲得した鬼木達を「帰還」させ、
今年こそ復権をというシーズン。
風間八宏という尖った個性が植え付けた攻撃的な部分を
上手く整えて強いチームにした鬼木監督が、
そうしたベースがあるわけではない鹿島においてどのような仕事をするかは
注目されるところ。
この試合を観る限りでは、
選手の個性を上手く組み合わせながら
まずは守備を大事にしていこうという意識が強いように感じた…が、
リカルド・ロドリゲスの柏が相手というのがそのように見せた可能性は
頭に留めておくべきだろう。
柏の3+1スタートのビルドアップに対しては、
右SH・小池が前に出て3バックに対して3枚を揃え、
3枚全員が「1」熊坂へは入れさせないよという構えでスタート。
この守り方でも十分に機能していたように見えたのだけど、
3人の負担が大きいと踏んだのか、
剥がされた時に中盤中央で数的不利に陥るのを嫌ったのか、
(柏のアンカー+2IHに対し2DHで対応することになる)
柏がロングボールを交えだした時のセカンド回収のために
常に2DHを後ろめに残しておきたいからか、
理由は定かではないながら、
前半の半ば過ぎ辺りから鈴木を少し低く構えさせて
熊坂をケアする意識を強め、
古賀(とGK小島)についてはある程度放置する形へと変更を施した。
これが最初の形よりも更に柏を困らせることに成功し、
柏陣内でのボール奪取からショートカウンターで好機という流れを何度も生み出した。
語り落とせないのは右SH・小池という「発明」。
抜群のポジショニングで最大で3人を同時に消す知性には恐れ入った。
横浜FM所属時に右SBで見せていた保持・攻撃時におけるポジショニングで
その知性はよく知られていたけど、
守備においても当然のように持ち合わせていたそれを最大限に活かすには
SBでなくSHであったということが、
この試合だけで証明されてしまった。
濃野という昨季インパクトを与えた右SBを抱えていて、
彼とのポジション争いが起きるものと思われていた小池が、
誰も思っていなかった形で共存を果たすとは…。
鬼木監督、やるなぁ。
また、この試合では
自分たちの保持時には左から仕掛けて行って右で仕留めるという設計が為されていた。
(恐らくはシーズンを通して見られるものとなる)
攻撃的な松村のキャラクターと、
昨季は右サイドの濃野とのバランスを取り攻撃参加を控え気味だった安西が
元来持っている攻撃能力とが存分に発揮されていて、
且つ、昨季披露した濃野のフィニッシャーとしての能力はそのまま活かされ、
濃野が左からの攻撃に連動して最前線に飛び込んで行く背後は
右SBとしてキャリアを重ねてきた小池がしっかりと預かる…という、
すべてのピースがピタリとハマる気持ちよさ。
鬼木監督、やるなぁ(2回目)。
スコア状況と時間帯を見ながらの、
段階的な逃げ切りへの選手交代も堅実で、
まだ第5節で口にするのは早いのではとの気持ちも無いではないが、
タイトルを期待してもいいんじゃないでしょうか。
menu>football>match