menufootballmatch




讃岐 2-0 相模原
J3/第28節
(25/09/21:丸亀)
DAZN



讃岐スタメン

________大野________
____牧山______西丸____
上野____岩本__江口____河上
____附木__林田__内田____
________飯田________



相模原スタメン

________武藤________
____大迫_____ 福井____
河野____中山__徳永____藤沼
____綿引__山内__加藤大___
_______バウマン_______



試合は前半から讃岐ペース。
守備で相模原を制限しながら効率よく2点を先行し、
後半は盛り返さんとする相模原を受け切っての危なげない勝利。
相模原としては「こんなハズでは」という試合だっただろう。



讃岐。
クラブ公式のTwitterアカウントによるスタメン発表には法則があり、
それに倣えば5-4-1で試合に入ることが予想されたが、
メンバーを見れば柔軟な対応が可能な構成となっており、
スタメン発表時から戦い方の選択が注目されていた。

試合開始時は前任の米山体制で慣れ親しんだ3-4-2-1。
自陣守備時に5-4-1へ変化すると見れば自然な入りだったと言えるが、
先制点を奪った前半17分前後から、
飯田-上野、附木、林田、内田-牧山、岩本、江口、河上-大野、西丸の
4-4-2へと明確にフォーメーションを変更。

相模原の「3+2」ビルドアップに対して基本的に3バックは放置、
2トップで相模原2DHを、SHで相模原HVを消すことで
彼らを機能不全に追い込み、試合をコントロールしてみせた。

仕方なく長いボールを蹴る相模原3バックだったが、
長身選手がいるわけでもない上に
讃岐は2トップ+SHの効率的な守備により後方で数的優位を形成しているので
難なく跳ね返し/回収に成功。

非常に良い守備が出来ていたと言える。


自分たちの保持時には、
3バックと4バックを行き来する中で生まれた柔軟性が活きたか、
林田と附木がボールを持つ位置や持ち方に応じて
内田、上野が適切なフォローをすることで最後尾の人数を調整し安全性を保った上で、
岩本、江口を使い縦のパス交換を交えながら
SBとなり前に押し出された上野、内田へと繋いでのサイド攻撃も出来ていた。

また、セカンドトップ/トップ下的なポジションとなった西丸が
2列目で幅広く動き回り、どちらのサイドでも「+1」になっていた点も
サイド攻撃が出来ていたひとつの要因と言えるだろう。



後半はスコア状況もあって守勢に回る時間帯が長くなったが、
WBを活かしてサイドからクロスを放り込みたい相模原に対して
SHとSBで粘り強い守備を見せながら質の高いボールを入れさせず、
比較的余裕を持って中で跳ね返し続けていたように思う。

守り一辺倒にならずカウンターも繰り出せていたのも良かった点で、
(途中交代でSHに入った岩岸と左合が
 スピードを活かして一人で陣地回復してくれていたのは助かった)
3点目こそ奪えなかったものの好機、決定機は作れていた。


前節最終盤のことがあった中、
ある意味ではその主役となってしまった江口がしっかりと結果を出し(1G1A)、
大怪我により長期離脱をしていた小松がピッチに戻ってきて(665日ぶりの出場らしい)
讃岐としては試合内容も含めいいことしかない試合となった。






相模原。
3-4-2-1のフォーメーションで、
シンプルに「3+2」のビルドアップでスタートしながら、
おそらくは一旦WBに預けてボランチ、シャドーと協力しながらサイドを前進、
そしてクロスへと繋げていく…というのが
(今日の)基本的な狙いだったと思う。

しかし、4-4-2へと並びを変えた上で
自分たちの3バックにボールを持たせる選択をした讃岐の前に、
この狙いが破壊されると、
有効となりそうな手を繰り出すことが出来ずに、
あえなく敗戦ということになってしまった。

相模原が普段どういう戦い方をしているのかはわからないのだけど、
YS横浜、長野と指揮していたシュタルフ監督の志向からすると、
ボールを持たせてくれるのはむしろ望むところで
相手の穴を突く(あるいは穴を生む)ように可変をしながら
アタッキングサードまで前進してくるところまでは想像出来たのだけど、
そうはならなかったのは意外だった。

前半途中で河野と藤沼のポジションを入れ替えたのは
WBを逆足にすることで下がりながら(讃岐SHに消されたパスコースから逃れながら)
利き足でHVからのパスをとりあえず受けることを期待してのものだったと思うのだけど、
HVもWBもその意図に気付かなかったのか、
その形が見られたのは右に回った河野で一度だけだったし、
(あまりに受けられなかったからか河野と藤沼はHTで代えられてしまった)
これまでシュタルフ監督が指揮してきたチームに比べると、
彼の頭の中にあることが落とし込み切れてないのかなと感じた。

後半はWBの最初の立ち位置を高くしたり、
右HVの加藤大がボールを持った時にボランチ2人も中央から右に寄せることで
後半から右WBに投入された西久保へのハブ役を(主に徳永に)担わせようとしたり…と、
前半以上の工夫を施しはしたものの、
いずれも打開策とまでは成り得なかったのは、
前者では(前半も然りだけど)3バックの配球能力、
後者では右サイドの選手の連携が、
それぞれ不足していたということのように思う。
(後半半ば過ぎから福井が思い切って右サイドに開いて受けようと試みていたけど、
 これもスムーズには行っていなかった。
 西久保、徳永辺りとの意思疎通の問題があるのだと思う)




menufootballmatch