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日本 2−2 パラグアイ
国際親善試合
(25/10/10:吹田(日本))
日本テレビ



日本スタメン

________小川________
____南野______堂安____
中村____田中__佐野海___伊東
___鈴木淳__渡辺__瀬古____
________鈴木彩_______





前半と後半で別のチームになってしまった日本と、
堅守速攻を貫いたパラグアイ。
スコアこそ同点で試合を終えたが、日本としては反省点が多い内容だった。




日本。
・先制点こそ献上してしまったものの、
 継続して取り組んでいる「攻撃的な3バック」は
 攻守両面で一定の質は示していたように思う。
・理想を言えば、もう少し中も使って攻められればいいのだろうけど、
 鈴木淳と中村の左サイド、堂安と伊東の右サイドは良い崩しが出来ていた。
・また、守備面でも、あまりハッキリした形を持たない相手のビルドアップに対し、
 WBを上手く前からぶつけることが出来ており、
 チームとしては上手く行っていたのではないだろうか。
・問題は後半で、入りから守り方を南野を前に、堂安を右に出しての4−4−2に変更。
 プレッシングは控えてハーフウェーラインより少し相手陣内から牽制を開始するようになり、
 端的に言えば、これにより自分たちで試合の流れを手放したと言える。
・90分間プレッシングをかけ続けることは困難との判断のもと、
 体力を温存しながら試合をコントロール術としての4−4−2ミドルブロック導入なのだろうけど、
 このやり方の質については不合格。
・加えて、守る際に形を変えたことで攻撃へのスムーズな移行にも影響が出ていた。
・これならば、大人しく5−4−1でもう少し自陣に構えた方が良い。
(もちろん、モノに出来るの出れば話はまた違ってくるが)
・更に、ビルドアップの際にも田中がDFラインに降りての4枚スタートに変更していて、
 これもまた攻撃面で滞りが生じた原因のひとつだったと思う。
・瀬古の右HVにはやはりぎこちなさを感じる。
 具体的には、攻撃をやり直すために一旦中央CBに戻すパスの質と、
 (あらゆる場面で)パスを出したあとのポジショニング。
 移動して来ていて欲しい場所にいないことが多い。
・鈴木淳之介は、この試合では守備の間合いの部分で怖さが少しあった。
 相手攻撃(カウンター)時の数的同数も受け入れる「攻撃的3バック」において
 前に出て潰すのは3バックの選手に求められる部分だが、
 ここで寄せ切れなかったり入れ替わられかけたりというのが散見された。
・渡辺については、守備面では合格。
 前で潰す能力も左右へのカバーリング能力もしっかり示した。
 欲張りな注文であるのは理解しているが、あとは配球/ゲームメイクに関わる部分を期待したい。






パラグアイ。
基本フォーメーションは4−2−3−1で、
日本のビルドアップに対してボールサイドのSHを上げての4−3−3で構え、
ボールの回り方がゆったりしてるようであれば
逆サイドのSHも上げて4−2−4になることも辞さない感じだった。
が。
それでも、積極的に前で奪うというよりは
日本の最後尾にボールを持たせる時間を長くする狙いでしかなかったようで、
特別、圧力を感じるようなことは無かった。

一方で、サイドをある程度崩されても中央で跳ね返す自信が持っていて、
実際にボックス内の堅さは一定以上あったと思う。

また、跳ね返したあとのカウンターでは個の能力が遺憾無く発揮されており、
ポストプレーが上手いCF9と、
速攻/遅攻を問わず攻撃の際に自由が与えられてる印象があったトップ下の8、左SH10は
簡単なボールロストはしないし、
単騎で運ぶことも味方の上がりを待つ時間を作ることも出来ていた。

また、後半の半ば手前辺りから、
奪ったらシンプルに右奥のスペースに長いボールを蹴って、
CFなり右SHなりを走らせ、そこをひとつの起点にしようという意識も見えていた。
前半には見られなかった形なので、
4−4−2化した日本の守り方を見ての判断だったのだろう。
鈴木淳之介を狙う意識だったのか、
ボールを持ってナンボ系の8、10には追いかけっこを控えさせるためだったのかは不明だけど、
おそらくは後者だったのではと推察。







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