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讃岐 1-4 北九州
J3/第32節
(25/10/19:丸亀)
DAZN



讃岐スタメン

________大野________
____川西______木許____
上野___スンギ__河上____左合
____附木__井林__内田____
________今村________



北九州スタメン

________永井________
坪郷______髙橋___ __岡野
______井澤__高柳______
星_____辻岡__東_____山脇
________田中________



残留戦線から這い上がりたい讃岐とPO圏内へ猛チャージをかける北九州の一戦は
後味の悪い前半と一方的な後半とで時間が流れ、北九州が快勝。
讃岐は、ここへ来てシーズンワースト級の試合を演じてしまった。



讃岐。
前節、長野対策で採用した3-4-2-1を継続。
(川西をフリーマン、木許をFWと見立てての3-4-1-2という解釈も出来る)

しかし、これが北九州を相手に裏目に出てしまう。

前3枚+DHの守り方が前節同様に半端なものとなって
北九州の2DH(井澤、高柳)に自由を許し、
WBが下がって5バック化することが約束事となっていることで
DH脇にポジショニングする髙橋、井澤、岡野にバンバン縦パスを通され、
そこへ対応すべく5枚揃えていたDFラインがガタガタになり、
大外へ適切な圧力を掛けられなかったり
鮮やかにポケットを使われたり…といった感じで、
北九州に好き放題やられてしまった。

北九州を相手にするのであれば4-4-2を採用して
「2」が背中で相手の2DHを消すことを意識することから入るのが
最善手であったように思う。

どうしても3バックで行くんだということであれば、
2シャドーで相手の2DHに密着しつつ、
HVがいつでもDH脇のケアのために前に出る(同時に同サイドのWBに中に絞る)意識を
徹底させる必要があったでしょう。

厳しい書き方をする。
選手が局面局面で一生懸命なのは間違いないだろうけど、
5-2-3(5-4-1)で守ると事前に決めたから
特に考えもなしにそうしているだけに見えた。

自分がその瞬間に捕まえておかなきゃいけない相手との能力差以上に、
自分が不利な状況での守りを強いられているのだから、
それはなかなか止められないし、
無理に止めに行って相手を怪我させかねないコンタクトをしたりしてしまうよね。
(特に前半、北九州には申し訳ないコンタクトが多かった)
(チームの勝ち負け云々でなくひとりの競技者として、讃岐の各選手は反省しなければいけない)


HTを挟んでの後半開始時に3バックが継続されていたのにはがっかりしたし、
3失点目と4失点目がコピーされたもののようなボールと人の動きだったのは
必然だったと感じる。


攻撃面では、全体の自信の無さと足元やポジショニングの技術の問題が出てしまった。
北九州の前からの圧力に屈して、
受け手が苦しくなる逃げのパスばかりになってしまっていたけど、
これは出し手だけの問題ではないわけで。

象徴的なのは、
ビルドアップの際に矢も盾もたまらずに引いてきた川西がアンカーのようになり、
これを受けてスンギと江口がIHのようになり川西よりも前にポジションを移した途端に、
それまでよりもかなりマシなボールの前進が出来るようになったこと。

最終ラインからボールを引き出すポジショニング、
受ける際の体の向き、
トラップの質などにより
北九州の圧力にも屈しない状態を自ら作り、
そこから適切な判断とキックの技術でボールを前進させた川西。
登録ポジションどうこうでなく、
ひとりのフットボーラーとして彼が讃岐でダントツに優れてることを示していた。

もちろん、選手ひとりひとりに得手不得手はあるものだけど、
ポジションごと局面ごとに不得手だろうと何だろうと最低限出来なきゃいけないことがある。
その最低限に関してはどの試合でもどの局面でもクリアして欲しい。

また、得手不得手の話から繋げて言えば、
アクシデントでターゲット役のFWが大野から松本になったのだから、
後方の選手は彼に目掛けて蹴る時に足元へでなく、
緩い軌道の高いボールを蹴るべきだった。
松本の得手は空中戦であり、不得手は足元で収めて落とすポストプレーなのは明白なのだから。
大野ならどうにかしてくれるかも知れないボールを、松本に供給するのは間違っている。

チームって、味方の得手不得手を理解し、補い合いながら戦っていくものでしょ?


総じて、
彼我の能力差を見て不利が確実な相手に対して、
誤った戦い方を挑んでしまった試合だったと言える。

シーズン最終盤の時期に、それもホームで、
こうした試合をしてしまったことは非常に残念。
しっかり反省して、スパッと切り替えて、次の試合に向かって欲しい。






北九州。
基本フォーメーションは4-2-3-1で、
3バックを採用した讃岐に対してはCF+両SHで枚数を揃えた4-3-3状態で圧力をかけ、
自由なビルドアップを許さず。
先制後はトップ下の髙橋を前に出しての4-4-2ミドルブロックに移行し、
無理をしてまで奪いに行く姿勢は取らなかったものの、
しっかりと讃岐2DHを消していたことできちんと選択肢を狭め、
結果、サイドから前進するしかなくなった讃岐に対して
SB+SHを控えさせていた状態からボール奪取に成功していた。

攻撃面では井澤と高柳の保持と展開がやはり抜群で、
讃岐の状況を見ながら井澤アンカー、髙橋と高柳がIHの逆三角形の形も見せ、
圧力を受けることなくのびのびとパスを繋いでいた。

また、岡野が中央寄りにスタートポジションを取る頻度が多かったのは
過去の対戦時にはあまり見られなかった傾向で、
中央でそのまま受けて仕掛けても良し、
サイド奥のスペースへボールを引き出してそこへ抜け出していくも良し、
(この仕事を髙橋に担わせて自分は中央に居残りのパターンもあった)
サイドで受ければ相変わらず山脇との連携は良好…ということで、
これまで以上に厄介な存在になっていた。

岡野と山脇をセットで引き抜きたいチーム、あると思うんだよな…。




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