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讃岐 1-0 沼津
J3/第38節
(25/11/29:丸亀)
DAZN



讃岐スタメン

________大野________
____後藤______前川____
上野____吉田__江口____左合
____附木__林田__内田____
________飯田________



沼津スタメン

______齋藤__鈴木輪_____
____鈴木拳_ ___森_____
藤井______菅井______三原
____沼田__篠﨑__一丸____
________ゲギム_______



前節で「一線」が引かれた両チームの対戦は、
入れ替え戦に向けてテスト色が強かった沼津が後半になり自ら足元を滑らせた格好に。
讃岐はお付き合いすることなく90分を戦い、手堅く勝ち点3を獲得した。



讃岐。
最終盤になり固定されたと言ってもいいメンバーで臨んだことと、
前節で残留を確定させたこととがいい方向に出た試合となった。

立ち上がり、攻守に見慣れない変化を仕掛けてきた沼津に対して、
慌てず騒がずある程度受け身になることを選んでの「観察」を、
チーム全体で行うことが出来た。

意思統一が出来ていたのは固定メンバーゆえの、
余裕を持って観察に転じることが出来たのは残留が決まっていることゆえのものであろう。

基本フォーメーション3-4-2-1から5-2-3→5-4-1に変化しながら
守勢に回る試合展開は前任である米山体制から時間をかけてやってきていたことだし、
観察のための受け身とは言いつつも慣れ親しんだ形であることから
CF大野へのロングボールを使い、
引き篭もるばかりではない姿勢を示せていたのも良かった。

前半も半ばを過ぎた辺りからは沼津の変化にも十分に慣れ、
自分たちでボールを保持する時間も長くしていくことが出来ていたし
この流れが後半「結果としてハマりに来てくれた」沼津から先制ゴールを奪う下地になっていたと思う。

特別に秀でた何かを出来た試合ではなかったけれど、
地に足つけて、
やってきたことの最低限は出せた結果と現在の沼津の状況とが噛み合わさったのが、
今日の後半の展開だったように思う。

この延長線上に、
積極的なハイプレスやWBを押し出してのサイド攻撃からクロス、
テクニカルなシャドーとCFのポストプレーによる中央突破…といったものがあり、
それらを基にPO圏内を目指すハズだったけど出来なかったのが、
今季のチームということ。






沼津。
前節終了時に滋賀とのJ3/JFL入れ替え戦へと回ることが決まった中、
スタメン7人を変更してテスト色を濃くしてきたのが前半の彼らだった。

配置上の動きが非常に多く、
基本フォーメーションをどのように記すか大いに迷ったのだけど、
最終的には上図のような3-3-2-2だったという解釈に着地した。
(…が、この並びで構える時間帯は殆どなかった。
 それぞれの局面で変化する際の共通の中継地みたいにイメージするのがしっくり来る)

ここから、
讃岐の最後尾に圧力をかける時には
藤井、沼田、篠﨑、一丸、三原の最終ラインに鈴木拳、菅井の中盤2枚、齋藤、鈴木輪、森の前3枚という
5-2-3へと変化していたし、
自陣撤退時には上記5-2-3から齋藤、森を落としての5-4-1へ。

自分たちが最後尾でボールを落ち着かせると、
三原が爆速で右サイドを駆け上がって行き、
藤井、沼田、篠﨑、一丸-菅井-鈴木拳、森-齋藤、鈴木輪、三原という配置の
4-3-3へと急ぎ移行。
この形での前進がスムーズに行かない時には
藤井が偽SB化しての3-2-2-3のようなことも行っていたし、
後ろが3枚になると沼田と一丸がより前へと絡む意欲を見せ始めていて、
画面越しに観ているだけでも、把握するのが大変だった。

こうした可変から、
立ち上がりこそ左サイドでの藤井と齋藤の絡みや
右サイドでの三原の突貫ぶりからクロスに繋げる展開を作れはしたものの、
まずは受けることを選択した讃岐を大きく崩すには至らず、
次第に試合が膠着していくと、
HTで「ならば中盤の構成力を高めて行こう」とばかりに
齋藤を下げての徳永投入(同時に鈴木輪も川又へと交代)で
フォーメーションを3-4-2-1に固定。
その後も順次アタッカー陣を交代させていくことで状況の打開を図ったが、
これが裏目に出てしまった。

讃岐と同じ3-4-2-1にフォーメーションを固定したことで、
讃岐の各選手の「自分が誰を見張るべきか」が明確になってしまい、
3バック+2DHのところでスムーズな前進が妨げられ、
思うように攻勢を強めることが出来なかった。

チーム得点王である柳町(63分にIN)の動き出しと、
終盤は右の大外を担当していた一丸の仕掛けには見どころがあったが、
好機が作れなかったとまでは言わないものの
讃岐の守備陣を崩し切るには至らなかった。


実況によれば、
鈴木秀人監督はこの試合を「入れ替え戦への準備」と位置づけていたようで、
前半はそのコメントも納得出来るものだったけど、
後半に関してはそうした位置づけに対して有効に時間を使えたとは言い難かったんじゃないかな…。




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