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町田 2-2 水戸
(PK 4-2)

J1百年構想/第2節
(26/02/14:GION)
DAZN



町田スタメン

________エリキ_______
____相馬 ____サンホ____
林_____中山__ラヴィ___中村
____昌子__岡村__望月____
_________谷________



水戸スタメン

______渡邉__鳥海______
加藤____ _________真瀬
______仙波__大崎______
大森_フォファナ__板倉____飯田
________西川________



苦しみながらも「格」で勝点2を手にした町田と、
攻守によく組織され、且つ、的確に「対町田仕様」を施していた水戸。
90分を終えた段階でボクシングのような判定制度が採用されていたならば、
誰もが水戸を勝利と見做しただろう。



町田。
オ・セフン、デュークという長身外国籍FWとの契約を満了し、
昨季、一昨季の「まずはロングボールを当てる」スタイルからの転換を図るシーズン。
昨季も取り組んではいた地上からの前進だったハズだが、
しかしそこに積み上げがあるようには感じられない90分となってしまった。

望月を右SB化、中村を前に押し出して2-4-3-1のように変化してから
右サイドで繋いで前進して行こうという狙いは
水戸に完全に見切られているのが
前半も半ばには誰の目にも明らかになっていたが、
「プランB」の用意が無いのか、
あるいはこのやり方を今は成熟させるんだということなのか、
ベンチは最後まで新たな策を授けることをしなかった。

(HTでラヴィを白崎に代え、
 後半が始まってからしばらくは望月を後方に留まらせて
 最後尾を3枚でスタートさせるも
 右サイドから前進のこだわりはそのままで、
 前半同様に捕まり続けていた)
(35分辺りから前半終了までと後半でも時折、
 2バック状態の岡村と昌子(→ドレシェヴィッチ)の間に中山が降りてきて
 状況の打開を試みていたが、
 ベンチの姿勢を見るにこれは彼の個人的な判断であると断定していいだろう)
(前半の半ば過ぎには
 ・中村、ラヴィ、望月の三角形の間に降りてきて水戸の守備陣を惑わせる
 ・高い位置からコンパクトな4-4-2守備の水戸のDFラインのウラに
  速いタイミングで飛び出してボールを引き出す
 といった工夫をナ・サンホが行っていたが、
 チームがこれを活用したのはそれぞれ一度きりで継続しなかったため、
 これもナ・サンホ個人の判断と断定していいと思う)
(ナ・サンホのこの工夫は効いていたと思うのだけど…)

それでも、
後半の半ば過ぎからは
試合がややオープンになったことと
選手交代により水戸の組織の質がスタメンのそれほどではなくなったこととで
61分から右シャドーに入った桑山のもとへボールが出て、
彼が前向きで持つ場面が何度か訪れていたのだが、
彼は出し手としては優秀なわけではなかったのが悔やまれるかな…。
ACLEを含めた5連戦の3試合目ということで
時間による決め打ちのナ・サンホ→桑山の交代だったと思うんだけど、
もう少し展開出来る選手との交代であれば、
あるいは相馬と左右を入れ替えていたら、
3点目に繋がる攻撃が繰り出せた可能性があったのでは。
(桑山は「最前線の選手」という認識が自身にもあると思うんだけど、
 昨季もシャドー起用があったわけだし、
 出し手としての能力も伸ばしていけたらいいよね)


また、右サイドの前進がどうにも研究され尽くしているぞということが判明する前から、
どうにも右サイドの守備がふわっとしている印象があり、
水戸が対町田仕様でのサッカーをしている効果以上に、
右サイド(水戸の左サイド)から崩されてしまっていた。

この点も、
ラヴィが白崎に代わってからも同じ構図が続いており、
前進か守備の、せめてどちらかだけでも、
HTでベンチは手当てを施して欲しかったところである。


いずれにせよ。
J1一年生で代表級の選手も不在の水戸に対して、
谷、相馬、昌子、中山、ナ・サンホといった選手の「顔」「格」で得た勝点2と言っても過言でない試合になってしまった。
これが続くようだと上位進出は難しいでしょう。






水戸。
攻守…いや、守攻と書いた方がこの試合では的確だな…によく組織されており、
且つ、対町田仕様のチューニングが仕上がっていて、
守備で主導権を握りながら素晴らしい90分を過ごしたと言える。
(同時に、それでもPKまでもつれ込み、結果として勝点1に留まった事実とも向き合う必要はある)

まずは、町田の前進に対する守備。
2トップの献身的で的確なチェイス+SHとボランチのポジショニングで
町田に一旦外へ預けざるを得ない状況を作りだし、
右(水戸から見て左)にこだわる町田の、
望月にボールが入ったところで彼を狙い撃ち。
渡邉、加藤の寄せとラヴィを仙波が、中村を大森が消す動きで
完全に望月を孤立させて奪う守備は素晴らしいの一言だった。

また、冒頭で「守攻」と書いたように、
この的確な前線守備から繰り出すショートカウンターの流れも美しく、
左サイドで中村の背後、望月の外側を突くことで望月と岡村の間を広げ、
ぽっかりと空いた左HSに後方から選手が飛び出して行き好機へと繋げる形が
2得点した場面以外でも何度も見られた。

左の加藤、大森、右の真瀬、飯田のセットは
レーンの使い分けと追い越しをかけるタイミングが抜群で、
良い守備からシームレスに行われるこのサイド攻撃は
J1でもかなりやれるのではと思わせてくれた。

渡邉と鳥海の2トップも良いバランスで、
どちらかが少し引いて受ける動きを見せながらサイド攻撃に加担しつつ、
もう一方は中央最前線にしっかり残ってフィニッシャーに。
この試合のように守攻一体となってのサッカーの中では相当に良い2トップだったと思う。
ただ、どちらも「相手を背負いつつもしっかりボールを収めてくれる」という感じではないので、
相手が引いて構えた時にも2人の連動した動きでギャップを作り前向きでボールを受けられるか、
機を逃さずにボランチ陣が配球出来るか…といった部分が、
試される試合が遠からず訪れるだろう。
(そうした試合では、五木田、奥田を含めた4人の組み合わせで乗り切ると予想される)

それから、
交代で入る選手の個人としての質と、
組織的な守備が維持出来るかという点は、
勝点を積み重ねていく上で重要な要素になってくるのは間違いない。

直近数シーズンはJ2でプレーしていたとはいえ、
J1でレギュラー(級)としてシーズンを過ごしたことがありまだ20代後半、30歳(渡邉)とバリバリである
加藤、真瀬、渡邉に代わって出てくる選手たち次第で
65分辺りから失速してしまうことは容易に想像出来るし、
実際にこの試合でも桑山のところからやられていてもおかしくはなかった。




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