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奈良(J3) 1-1 讃岐(J3)
(PK 4-2)

J2・J3百年構想/第11節
(26/04/18:ロートフィールド)
DAZN



奈良スタメン

________田村翔_______
川﨑______後藤_____田村亮
______森田__國武______
中山____石井__佐藤大___吉村
________ヴィト________



讃岐スタメン

________大野________
____淺田______後藤____
左合___禹相皓__岩本____牧山
____田尾___岡__林田____
________今村________



ボールを保持して繋いでいきたい奈良と、ハイプレスからのショートカウンターを志向する讃岐。
早々に先制した讃岐が守備で試合をコントロールするも、
次第にオープンな展開になっていく中で奈良が追いついてPK戦へ。
ホームの奈良がPK戦3試合目にして初の勝利となった。



奈良。
最後尾からショートパスを繋いでいくサッカーの中で
バリエーションの一環として「相手がハイラインなら一発でウラ」も許容されている感じは
凡そ一ヶ月前の前回対戦時と同様の印象。

そして、繋いでいくスタイルについてはまだ道半ばというのも、
前回対戦時と同様の印象。


前半は「左肩上がりで繋いで行った先に左SB中山がいて彼の左足クロスを活かしたい」が
プランのひとつとしてあったように伺える人選、ボールの運び方だった。
左SHはボールを持ててボランチも出来る川﨑を起用し
左SB中山がボールを持つ彼を追い越してからパスを受けてのクロスという流れが見えたし、
そのさなかでボールを失っても中山のスペースは川﨑が迅速に埋める約束事があった。
右SB吉村の振る舞いも「左肩上がり」を促すもので、
最終ラインに留まってビルドアップ開始を担う1枚になったり、
右DH國武が列を上げた際には偽ボランチとして森田の隣にポジショニングしたり。
(おそらくはそういう指示のもと)右SH田村亮をサポートする意識は希薄。
そして田村亮は右利きで縦突破よりも周りを活かすパスやフィニッシャーになれることに特長があるため
対面する左利きの左合に縦を切られると簡単に中に持ち出して逃げのパスをしていたため、
讃岐としては奈良の右サイドに関してはまったく強さがなかった。

このプラン、人選であればもっと左サイド~中央を繋いで繋いで攻撃出来なければいけないと思うのだけど、
キックオフからの讃岐のハイプレスにはスムーズな前進を阻まれ、
先制後にミドル~ローブロックを組まれると有効な崩しを見せることが出来なかった。


潮目が変わったのは左SHに圧倒的なスピードを持つオラスンカンミの投入。
後半開始からは再びハイプレスに来ていた讃岐を前に、
徐々にそうなるであろう展開であった「互いに間延びしてのカウンター合戦」の様相が
彼により加速したのは間違いなく、
國武の中盤でのボール奪取~キャリーから田村翔により生まれた同点ゴールも
この流れの中にあったと言える。


どんなスタイルのサッカーをしていても、
ひとつのスタイルを追求していくと(実行レベルは別にして)対策自体は簡単にされてしまう。
そうなると、
それを上回る突き詰め方をするか、
ひとつ、異質の存在を放り込んで対策を壊すかが必要になってくるわけだが、
奈良は後者を既に手に入れていると言ってもいいと思う。

大黒監督による繋いで崩すサッカーを突き詰めることも、
オラスンカンミがもっと質を高めてより脅威になることも必要だけれど、
目指すスタイルがハッキリしていて、
しかもその対策を壊し得る存在がいることは、
チームの未来にとって明るい材料でしょう。






讃岐。
この試合では3-4-2-1を基本フォーメーションとして、
右シャドーの後藤と右WBの牧山が相手のボールの持ち方やポジショニングに応じて守り方を変え、
奈良が狙いのひとつとしていた「左肩上がり」を上手く封じていた。

また、早々に先制した後は守備開始位置により後藤がポジションを調整して
5-2-3(淺田、大野、後藤)ミドルブロックで相手の最後尾保持を牽制したり、
5-3(岩本、禹相皓、後藤)-2ミドル~ローブロックで奈良の前進を受け止めて崩しを阻んだり…と、
賢く守って試合をコントロールしていた。

おそらく
「1点リードのままでは何が起こるかわからない」
「自分たちのスタイルを突き詰めて得点力も上げていく」
といった考え方のもと、
後半に入るとアタマから前半開始時と同様のハイプレス&ハイラインに戻したのも
その考え方や
守備にメリハリがつくことで結果的に相手をコントロール出来るという意味で
良い選択だったのではないか。

そして、選手たちもこの考え方や采配(62分に2シャドーを同時に交代させて前線の運動量を担保する)に
よく応えていたと思う。

(采配とい点では、オラスンカンミが投入されるや否や、
 すかさず牧山と左合を入れ替えてスピード系のオラスンカンミに対し
 我々が抱えるスピードスターである左合を当てたのはとても良かった)

結果として、自分たちがやりたい「中盤~高い位置でのボール奪取からカウンター」という形で失点してしまい、
90分で勝てていた印象が残る試合を落としてしまいはしたけど、
ベンチと選手がきちんと同じベクトルで、
それも一定の質でサッカーが出来ていたのは良いこと。


前節、今節で気になったのは、村上をどう活かしていくのかという部分。
やはりCFに置いて大野と同じような働きを期待するのは彼にとってもチームにとってもよくないと思う。
チーム全体で押し込めている時、押し込める相手であるならともかく、
(サイドの比較的高い位置からボールを供給出来る時間があった第4節の金沢戦などは可能性を感じさせてくれた)
そうでないのであれば、陣地回復のために体を張ることも求めるこのチームでの1トップ起用は無理があるのでは。
(大野と同じ仕事の適正は森川の方があるでしょう)
(大野とは仕事の仕方が異なるけど近い効果をもたらすプレーをしてくれる存在として川西もいる)




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