サンドウィッチマン(くぎみー/桜子)

くぎみー
「どうもー、サンドウィッチマンです」

桜子
「お願いしまーす」

くぎみー
「私ね、ちょっとの期間だけでいいから
 一人暮らししてみようかな、と思ってて」

桜子
「なるほどー」

−−−

くぎみー
「(ウィーン)
 すいませーん」

くぎみー
「?
 すいませーーん」

桜子
「はいはー……!?」

くぎみー
「何だ、ちゃんと人が居るじゃないの」

桜子
「…………」

くぎみー
「ちょっと、すいませーん」

桜子
「…………」

くぎみー
「ちょっと!
 こっち見てるんだから聞こえてるわよね!?
 何で無言で突っ立ってるの!?」

桜子
「……あ、あぁ、ごめんねー。
 声、付いてるんだなー、って思って」

くぎみー
「そりゃ付いてるでしょ!
 ブログ止まりっ放しだけど引退宣言してないし
 ネギま!降りた話も出てないわ」

桜子
「だよねー、ごめんね。
 てへへ」

くぎみー
「て言うか、声の話を自分からする?
 パチンコの声、引退前に録れてるかファンは気にしてるってのに」

桜子
「それで、今日はどういう用件〜?」

くぎみー
「部屋探しに来たに決まってるでしょ。
 不動産屋にそれ以外の何で来るのよ?」

桜子
「へ〜。
 何でまた部屋を探そうと?」

くぎみー
「私、三人部屋の寮暮らしなんだけどね、
 ルームメイトの二人と、
 クラスも一緒、部活も一緒、部屋も一緒っていう状態で」

桜子
「うん、うん」

くぎみー
「別に二人のことが嫌いってわけじゃないんだけど、
 流石に24時間365日ずーっと一緒ってのもねえ。
 だから、ちょっとお試しで別々の時間を作ってみるのもいいかな、と思って」

桜子
「そういう理由なのねー。
 じゃ、ウチ来る?」

くぎみー
「は?」

桜子
「いや、だから、ウチ。
 ここに来る?」

くぎみー
「いや、来ないわよ」

桜子
「そっかー、残念」

くぎみー
「何で初めて入った不動産屋に住み着く選択肢が出て来るのよ」

桜子
「それじゃ、どういう部屋を探してるの?」

くぎみー
「部屋の条件ね」

桜子
「合致するものをご案内しますよ〜」

くぎみー
「まぁ、一人暮らしだから広さは求めないかな〜」

桜子
「ふむふむ」

くぎみー
「それから、チアの自主練習でステップ踏んだりするかも知れないから、
 出来れば1階の方がいいかな。
 上でドタバタしたら下の階の人に迷惑かかっちゃうもんね」

桜子
「ドスンドスンやられたらたまんないもんね〜」

くぎみー
「いや、ドスンドスンは行き過ぎでしょ。
 このスレンダーバディ捕まえて、そんな重そうに見える?」

桜子
「スレンダーバディ、ご機嫌だぜ…っと」

くぎみー
「それメモらなくていいから!」

桜子
「いや〜、重そうじゃないけど、激しく動くのかなぁ、って」

くぎみー
「そこまで激しくは動かないわよ。
 ちゃんとそういう気遣いはするから」

桜子
「なるほど、他には?」

くぎみー
「そうねー。
 普段騒がしく過ごしてるから、少し静かな環境がいいかなぁ」

桜子
「落ち着ける環境は大事だよね〜。
 騒がしい連中はコレで黙らせちゃったりする?」

くぎみー
「暴力振るわないから!
 その拳仕舞いなさいよ」

桜子
「他の条件は〜?」

くぎみー
「学校が麻帆良なんだけど、
 なるべく通学に便利なところがいいわよね」

桜子
「通学云々は召喚してもらえばいいんじゃないの?」

くぎみー
「は?」

桜子
「召喚。
 出勤したネギくんに召喚してもらえば一瞬だよ〜」

くぎみー
「いや、召喚とか無理だから」

桜子
「あ、もしかしてパクッてないんだ?
 あー、ごめんごめん」

くぎみー
「何よ、その勝ち誇ったような言い方」

桜子
「パクッてなければそりゃ無理だよねえ〜」

くぎみー
「確かに私はパクティオーしてないけどさ!
 仮にもしパクティオーしてたとしても、
 召喚出来るのなんてせいぜい10kmくらいなんだから、
 それくらいの距離なら普通に自転車通学でもするわよ!」

桜子
「必死になんなくてもいいよ〜。
 あ、そうか。
 くぎみーはコタくんの方が好みだもんねぇ」

くぎみー
「うるさいわね!
 どさくさに紛れて余計なこと言うんじゃないわよ!!」

桜子
「しかも、コタくんも夏美ちゃんに…」

くぎみー
「黙れーーー!!」

桜子
「暴力振るわないんじゃなかったの?
 ホラ、拳仕舞って、仕舞って」

くぎみー
「誰のせいよ、誰の!」

桜子
「じゃ、そろそろ条件をまとめるね〜」

くぎみー
「そうね」

桜子
「広さは特に求めなくて〜、
 静かな環境で〜
 麻帆良から通学に便利、っと」

くぎみー
「そうそう。
 そういう物件、ある?」

桜子
「条件を満たす物件として前橋に刑務所があるけど、いかがですか〜?」

くぎみー
「囚人になる気は無いわよ!
 いい加減にしなさい!」

くぎみー/桜子
「どうも、ありがとうございました〜」