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讃岐 1−1 YS横浜
J3/第12節
(20/08/30:Pikara)
DAZN



讃岐スタメン

_______林__重松______
____岩本______高木____
森川______長谷川_____柳田
___ホヨン__竹内__西野____
________清水________



YS横浜スタメン

________宮本________
_____音泉____吉田_____
西山____佐藤__土館____大泉
____宮尾__宗近__船橋____
________大内________



前半はバランス良く戦えていた讃岐が、
後半はギアを上げて前への圧力を強めたYS横浜が、
それぞれペースを握った。
讃岐サポとしては判定に不満が残る試合と言っていいだろう。


讃岐。
前節の途中からそうしていた、左に岩本、右に高木という並びが
現状におけるチームの最適解のようだ。
可変するYS横浜を相手に、90分を通じて安定的に戦えていたと思う。
5−3−2化するセット守備では
「3」の脇に対してはWBが縦にスライドすることで決まったようだし、
相手の可変にもボールに近い選手が粘り強くついていけていた。
攻撃面で良かったのは、サイドで持った時。
ミドルサードの出口辺りの高さから同サイドのペナ角へとナナメに仕掛ける攻撃は
スムーズに行われていたと言える。

サポとしては、2度(重松とマーク)、PKが見逃されたという思いに
どうしても駆られてしまうのだけど、
それ以外にもカウンターでの好機は数度あったわけで、
そこで仕留められなかったことが勝ち点2を落とした原因ということだろう。

引き分けで終わったことを除くと、大きな不満は残らない試合だった。


個人について。

ホヨン。
今日は抜群に良かったと思う。
最終ラインを揃えることはもちろん大事なんだけど、
ボール、相手、自分の周辺の状況などを総合的に判断し、
前へ出てあるいは後ろへ下がって、危険な場面を潰していた。
この柔軟性は大事だと思う。






YS横浜。
とにかくよく可変するチームですね…。
普段観ているわけではないので全体像の把握に時間がかかり、
(讃岐が安定していたこともあるけど)讃岐サポなのに、
かなり彼らの位置取りと役割の理解に注視してしまいました(苦笑)

これから状況ごとの並びと役割を書いていきますけど、
前述のように普段観ているわけではないので、
的外れな叙述になっていても、広い心で受け止めてください……。

一応、スタートの並びは冒頭に示した通りで、
ここから、下記3パターンに可変すると大別出来る。
1)前線守備
2)自陣セット守備
3)ビルドアップ


1)前線守備

____音泉__宮本__大泉____
__________________
____  吉田__佐藤______
西山__宮尾__宗近__土館__船橋
________大内________


左WBの西山と右DHの土館がDFラインに落ちて5バックを形成。
吉田と佐藤は逆かも知れないけど、自分の眼にはこの並びの時間は長いように見えました。
(右シャドーの吉田が左に落ちるのって非効率的だと思うんだけど…)
2人は、讃岐IHの岩本と高木のケア。
宮本は、実際には最前線というよりはもう少し下がり気味で讃岐のアンカーである長谷川を消す役割。
讃岐3バックへ圧力をかけるスイッチの仕事はボールの位置により音泉か大泉が担っていました。
讃岐がWBにボールを付けるようであれば
西山と船橋が縦スライドでそれぞれ迎撃という形。
ただし、そこまでがっちり人を捕まえるという意識ではなかったのか
(あるいは選手の能力の問題か)
讃岐に掻い潜られることがけっこうあり、
また、中央CBの竹内のフィードには制限がかけられず、失点にも直結。
狙いは悪くないながらも機能していたとは、ちょっと言い難いと思います。
ただ、各ポジションへの人の配置は良く出来ているなという印象です。
吉田は元々DHタイプの選手なので、
シャドーからDHに降ろすのは自陣セット守備への移行を考えても合理的だし、
大泉と音泉は共に速さがあるので最前線から圧力をかけさせることは
シンプルに相手へのプレッシャーという意味でも効果的で、
且つ、後ろでボールを奪ったあとの速攻の際にも活きてくることになります。


2)自陣セット守備

__________________
________宮本________
__音泉__吉田__佐藤__大泉__
西山__宮尾__宗近__土館__船橋
________大内________


前線守備から大泉と音泉がシンプルにSH化した形ですね。
これはオーソドックスな形で、普通に守れていたように思いますが、
宮本はもう少し後方が跳ね返したボールに反応出来たらなおいいかな、という印象です。


3)ビルドアップ

__音泉____宮本________
______佐藤________大泉
西山__________吉田____
________土館________
____宮尾__宗近__船橋____
________大内________


図にすると説明したい感じよりも歪になるな…(汗
基本的には3バック+土館の「3+1」でスタート。
ただし、土館は、5−3−2化した讃岐の2トップに消され、殆ど前進に関与出来ませんでした。
また、土館の状況を問わず、 宮尾に集めて彼のキックの精度を活かそうという狙いがあったのだと思うのですが、
ファジーな位置取りを期待されたであろう佐藤や音泉が讃岐に捕まっていたのか
(画面外なので推察するしかない)
宮尾は無理にボールを入れることはせず、
セーフティーに動かしてタイミングを伺う場面が多かったです。
そして、ある程度滞ったと判断すると、
本当はい位置で受けて左足クロスに持ち込みたいであろう西山が土館の高さまで降りてきて、
宮尾とのパス交換でわずかに前進して讃岐を動かす、ということをやっていました。
いずれにせよ、この宮尾を中心としたビルドアップについては
前半45分の殆どの時間で手詰まり感があり、
やむなく長いボールを蹴ることが多かったという印象です。
佐藤、吉田辺りはこういう時に後ろを手助け出来る能力に長けてるとは言い難いので、
宮尾を最後尾に置いて始めるのであれば、
ここで詰まった時のやり方を構築する必要があると思いました。


ビハインドになってからは次々と選手交代を行い、
当然ながら攻勢に出たわけですけど、
その中で効いていたのは、
西ケ谷の投入により(攻撃時は)左DHに上がった宮尾と、
おそらく音泉にアイソレーションをさせるために
最終的に3−2−4−1のような状態になるまでしばらく人を置かないでいた、
普通であれば左SHが居るであろうスペースだったと思います。
ここで讃岐の守り方に少し混乱と、
宮尾の持ち上がりと音泉の仕掛けにより疲弊が生じたことが、
ピーダーセンの同点弾に繋がるクロスを上げた金子が、
あの位置でフリーでボールを受けたことの遠因だった……なんてのは、
讃岐サポの被害妄想でしょうか。
右IH(YS横浜の左HS付近をケアする)の高木が足をつって交代に追い込まれたことを考えれば、
あながち的外れではないと思うのですが…。


長々とYS横浜の可変ぶりについて言及してきましたけど、
これが効果的だったのかと問われると、
そうでもないんじゃないかなというのが正直なところです。
今日のメンバーを見た時に、
「吉田、佐藤、土館の能力を引き出して上手く機能させよう」
「まずは守備で堅く行こう」
というのであれば、一定の効果はあったと思いますけど、
元々攻め勝つタイプのチームでしょうし、
終盤のゴリ押しと
(その時間帯の讃岐の状況は鑑みる必要はありますけど)
それが出来る選手を抱えている事実を考えると、
少なくとも現時点では、チームとしての最適解とは言い難いんじゃないでしょうか。
例えば、西山はタスク過多でまず90分持たないと思いますし、
もっと速い攻撃が出来るチームを相手にした時に、
土舘が早く降りると吉田が間に合わずに佐藤の脇を使われる、
さりとて土舘が留まっていると宗近〜船橋の間が使われる……みたいなことが起きて、
サクッとやられてしまいそうな気がします。




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