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沼津 3−1 讃岐
J3/第19節
(20/10/03:愛鷹)
DAZN



沼津スタメン

________今村________
前澤___秋山____普広院__染谷
________菅井________
大迫____藤嵜__照山____安在
________金子________



讃岐スタメン

______重松__ブラウン____
____池谷______下川____
森川______岩本______柳田
____西野__竹内__ホヨン___
________清水________



前半は讃岐が、後半は沼津がペースを握った試合。
鍵は沼津の普広院のオリジナルポジションで、
試合を分けたのは自分たちの流れで決めきる/相手の流れを耐えきる力。



沼津。
4−1−4−1のフォーメーションから2CB+アンカー(菅井)でビルドアップを開始して
ショートパスを繋ぎながら前進、SHと高い位置に押し出すSBの絡みでサイドを崩す…というのが
前半にやりたかった(そして実況の平畠啓史曰く4−1−4−1に変えて上手く行ってた)ことだと思う。
しかし、2CB+菅井が讃岐2トップに上手く守られてしまい機能不全に。
最初の段階で上手く守られたためにSBと2列目より前の選手たちも讃岐の選手にハメられることとなり、
無理に繋ごうとしては奪われてショートカウンターを浴びる展開を招いてしまった。
打開策として今村に長いボールを当てる、
染谷の抜け出しで後方から一発でウラを取るという狙いも見せたが、
単発的に染谷が好機を生んだだけに終わった。

後半はこの状況を見事に修正。
普光院を左DHに下げたことでCBから預ける先を2つにすることで
まずはハーフウェーラインまで容易に前進し、前を向いてボールを持てるようになる。
更に、普広院が1列下がったことにより2列目の選手が動けるスペースが自然と生まれ、
前澤や秋山がこれを謳歌。
菅井、普広院からのパスをワンタッチで展開し讃岐守備陣を翻弄。
後手を踏ませ続けて相手ゴール前へ幾度となく良い形で迫ることが出来た。
また、讃岐守備陣が何とかクリアしても、
後方には菅井、普広院と2CBが残っているために
ボールの回収、讃岐のカウンター阻害の確率が上がり、
押し込み続ける要因となった。

讃岐がフォーメーションの変更に最後まで対応出来ていなかったこと、
好機の数を考えれば、もう1、2点は取っておくべき後半だったように思う。


染谷。
ここ何試合かスタメンを外れてたそうだけど、
ロングボールへの抜け出し良し、ボール持っての仕掛け良しの、いい選手。
讃岐としては負傷により彼と対面する選手が変わったのも痛かった…。

普広院。
サッカーIQ高いですよね。
山口とか徳島に引き抜かれてもおかしくないと思ってます。






讃岐。
前半は、自分たちのやりたいサッカーをよく体現出来ていたと思う。
前からの守備と、奪ってから速く相手ゴールへ迫る攻撃。
ウラ取りが難しければサイドに展開してからのポケット攻略…。
特に重松は素晴らしかった。
菅井の脇を中心に上手く顔を出して、受け、捌いて…。
弾んでるボールに対して先に相手をブロックしてからのボールスキル発揮も際立っていた。
同点弾を浴びるきっかけとなったFKを与えなければ、完璧だったでしょう。
(同点弾について重松ひとりを責めるものではないです)
チームとして、前半のうちにもう1点でも取れていれば、
違った展開が待っていたかも知れない。

後半は、沼津が普光院を左DHに落とした4−2−3−1へ変更したことに
早い段階で対応出来なかったことがすべて。
(早い段階どころか最後まで対応出来なかったわけですが)
清水が何度もゴールマウスから引き出されてしまうくらいに振り回されていたわけだけど、
それは普光院のところからパスが2本3本と繋がる度に少しずつ作られたズレが
讃岐ゴール前で最大化された結果なんだよね。
常に後手を踏む守備でピンチを招き、
どうにかしてボールを奪ったところで
こちらの陣形は乱れ切っているけど相手の後方は整っているのでカウンターは出せず。
走らされてるわ押し込まれてるわで消耗も加速するばかりという…。
前節の八戸戦もそうだったけど、相手のフォーメーション変更への対応力は、新たに生まれた大きな課題だね。


個人について。

森川。
どんまい。
ちゃんとカバーリング出来てたからああいう結果が生まれ得たワケで。
あの状況を作られてしまう、チームとしての守備が悪い。

渡辺。
右WBとしての出場となったけど、WB適性がどうのという試合展開ではなかったので
判断は保留。
仕掛ける場面が1〜2度しか無かったのは
仕掛けられるように彼にボールを届けてないチームのやり方にも問題があるので
(渡辺自身にもそういう受け方をしようという工夫があるようには見られないのだけど)
ここはチーム全体での宿題としたい。

長谷川。
戻って来られたのは良かったけど、今日はトラップが全然駄目だった。
そこが乱れると、寄せてくる相手をいなす余裕が無くなってしまうので、
しっかりして欲しいところ。
試合勘の問題とする程は離脱してなかったので、コンディションの面かな、と思う。
それと、二度あったコーナーキックを、
二度ともニアに低いストレート系のボールを入れていたのは何でなんだろう。
重松が蹴っていた時にはその狙いではなかったし、
今日の沼津が相手なら制空権は讃岐にあると思うのだけど…。
ベンチの指示なのだろうか?

下川。
IHが相当板についてきた印象。
シュートを打てる場面が二度あったんだけど、
共に右足でのタイミングだったやめに躊躇してしまったのは悔やまれる。
打つべき時に打とう。。

杉山。
チームとして「ここは寄せる」「奪いに行く」というタイミングで
ステイしてしまうことが多く、
ベンチからかピッチ内からかはわからないけど、
「行け」「引くな」という指示が彼に再三飛んでいるのがマイクに拾われていた。
奪いに行くタイミングや形というのは約束事なので、
(特に今日は対面が染谷で)怖いのはわかるけど、行って欲しい。
おそらく対人守備で薩川よりは上という評価のもと、
現在の立場にいると思うのだけど、
もういつ序列が覆ってもおかしくないでしょう。

望月監督。
森川がいることでCBの控えを帯同させなかったことはわかるんですけど、
(今日は川アがおそらく出られない状態だったことはあるものの)
小松もだし今日の様子ではホヨンも出場が危ないかも知れない中で、
今後ベンチに置いておくのは松本なのか杉山/薩川なのか、
ひとつ決断しなければならないと思います。
(個人的には左CB杉山がアリなのではと考えているのですが)
(左利きなのでビルドアップがスムーズになるし、
 ステイすることもCBなら現行のやり方のWBよりも悪くはない)
あとは、相手が(フォーメーションに限らず)変化した時の対応ですね。
ベンチから助けてあげて欲しい。
結果としてピッチ内で対応し切れずに失点や敗戦となっても、
どう対応するかの指針をベンチから示すのは大事なことだと思うのです。




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