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岐阜 １－０ 讃岐
Ｊ３／第35節
（23/11/12：長良川）
DAZN
岐阜スタメン
＿＿＿＿＿＿藤岡＿＿山内＿＿＿＿＿＿
村田＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿浮田
＿＿＿＿＿＿＿北＿＿庄司＿＿＿＿＿＿
萩野＿＿＿＿川上＿＿藤谷＿＿＿＿生地
＿＿＿＿＿＿＿＿大野＿＿＿＿＿＿＿＿
讃岐スタメン
＿＿＿＿＿＿冨永＿＿川西＿＿＿＿＿＿
吉田＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿下川
＿＿＿＿＿長谷川＿＿江口＿＿＿＿＿＿
奥田＿＿＿奈良坂＿＿宗近＿＿＿＿川﨑
＿＿＿＿＿＿＿＿今村＿＿＿＿＿＿＿＿
球際とゴール前の戦いが繰り広げられた90分。
ゴラッソのPKストップのビッグプレー２つで
岐阜がＪ２昇格への望みを繋いだ。
岐阜。
基本は４－４－２から右肩上がりの３＋αのビルドアップへ可変しての
ボール保持、サイド攻撃、ウラ狙いなんだけど、
そのための設計に独自色が強くて面白かった。
足元への自信とサイドの選手に広いスペースを与えたいからだと思うのだけど、
３＋αの「３」の幅の狭さとαとの距離の近さ。
αは北or庄司が状況に応じて１枚で担うところから始まり、
もう１人が参加したり、
右SBの選手が偽SB化して参加したり
（前半の生地も後半の萩野もやっていた）
瞬間的には狭いエリアで「３＋３」になることも許容していて、
寄ってくる相手が増えるリスクを負いながらも
それを恐れない、強い気持ちを感じた。
サイド攻撃については、
これは前半限定だったんだけど、
右サイドに左利きを２枚並べていた（SBの生地とSHの浮田）のが興味深かった。
彼らからは、左足からのインスイングのアーリークロスが
早いタイミングでDFラインの背後に供給されるんだけど、
それに反応するのは裏抜けが得意なFW２人（藤岡、山内）と
左SHのスピードスターである村田。
「サイドからクロスで背後を取る」ことに特化した設計で、
その歪さゆえに危うい部分も多いのだけど、
（例えば、生地が偽SBをやっている状態で浮田が右サイドで保持していたとして、
左足に持ち替えた瞬間に奪われたら岐阜の右サイドはカウンターに対してノーガードになる）
非常に面白い試みだと思う。
良い面が出ていながら悪い面も隠しきれていなかったからか、
はたまた讃岐の目先を変えたかったのかは不明だけど、
HTでスパッとやめてしまった（交代で生地も浮田もベンチに下がった）ことを考えると、
ある種の奇襲のような位置づけなのかな…。
特殊な（前半の）右サイドとは異なり、
左サイドはシンプルに村田のスピードを活かす形。
幅を取った萩野から斜めに、
あるいは北、庄司からのスルーパスで、
村田を左ポケットに走り込ませる。
村田が速いだけじゃなくて駆け引きが上手いこともあって、
これもけっこうな破壊力だったように思う。
ただし、こうした攻撃を繰り出していく中で、
前線とボランチの距離がかなり開く場面も頻繁に見られ、
容易にカウンターの起点を作られていたのも事実。
これを許容してのサッカーなんだろうけど、
にも関わらず、前節までの34試合で32失点しかしていないのは
どういうことなんだろう…。
凄い。
讃岐。
岐阜が追っているリスクに対して真っ直ぐにチャレンジして、
（DFラインを高く保ち、「３＋α」の「３」には牽制のみで
「α」に対して圧力をかけていた）
そこからカウンターで好機を作ることが出来ていたし、
トランジションでも走り負け当たり負けせずに戦えていたし、
コンビネーションから川﨑のクロスが中心の右サイド、
吉田の突破力を活かす左サイド…と
積み上げてきた攻撃の形も一定以上は出せていた。
０－１の敗戦という結果に対しては、
チーム全体で得点力の向上に励む・励めている中で
相手のゴラッソとPKストップという２つのビッグプレーゆえのことなので、
（山内のゴラッソに至る、彼への横パスに対する警戒の薄さ＝吉田の戻りだったり
PKにおける長谷川の揺さぶろうとし過ぎた助走だったりは
もちろん要反省ではあるんだけど）
悔しさはありつつも、
比較的穏やかに受け止められている。
「しゃーない、こういう日もある」
「内容的には勝ちも引き分けも負けもあった」みたいな。
自分としては、
直近２試合の試合展開があったので
この試合での戦い方とかその質がどうこうという話よりも
「戦えていた」という事実に安堵と評価があります。
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