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京都 0-1 新潟
J1/第9節
(24/04/20:サンガ)
DAZN



京都スタメン

原_______山﨑______豊川
____武田______塚川____
________金子________
佐藤____麻田__宮本____福田
_______ソンユン_______



新潟スタメン

________谷口________
小見______高木______松田
______秋山__宮本______
初瀬_トゥーレル__山川____酒井
________新井________



攻撃が整理されてない感じがした京都と、
どんな時でも自分たちらしさを丁寧に貫く新潟。
唯一にして決勝のゴールこそゴラッソだったものの、
そこに至るまでのロジックは常に発揮されていた。



京都。
昨季の第24節(8月19日、ホームでの札幌戦)以来の観戦。
だいぶ間が空いてしまったけどチョウ監督が引き続いて采配を振るう中で
どのような変化、進化が起きているのかと思っていたんだけど…。

チョウ監督のチームらしいプレッシングは新潟のパスワークにいなされ(※後半に改善)、
縦に速く入れて全体で雪崩込んでいく攻撃は
ボール付近に人が集まりガチャガチャするばかりで、
「いて欲しい場所に人がいる」「選手の特長が活かされる」ことが無く、
有機的なものとは言えなかった。

守備。
前半の入り方は良くなかった。
新潟のビルドアップに対して前5枚が奪いに行く姿勢を見せるも、空転。
IHのウラでアンカーの脇を上手く使われるなどしていなされ続けてしまったが、
後半になってGK及び深いラインに入ったCBへのチェックを放棄し、
GK小島にサイドへミドルパスを蹴らせたところに競りかけて回収する守り方へと変更。
これは一定以上の効果を見せた。
昨季の段階で3(5)バックでのリトリートも選択肢に加えており、
変に色気を見せなければ大崩れするようなことは無いように思う。

問題は攻撃。
ロングボール多めで3トップに当てるのは構わないと思うんだけど、
前線に収まったあとの役割が整理されておらず、
せっかく良い特長を持った選手が並んでいるのにそれを活かす機会が皆無に近かった。
豊川は神出鬼没がウリだし、ランで違いを作れる選手なので、
まったくの自由を与えるのは彼に限らせ、
その他の選手にはパターンを与えるのが良いのではないか。 例えば、山﨑がよくサイドに流れてボールを収めていたけど、
収まるという点でこれはチームにとってとても良いことなので、
彼がサイドに流れた時にその周辺がどう動くかを整理しておいてあげる。
福田と佐藤は走力とクロスを備えたSBらしいSBなのだから、
彼らがどのようなタイミングで駆け上がるのかをチームで用意してあげる。
ボールの位置と状況によっては山﨑に流れるな、原に降りてくるなと制限をかける。

そうした整理が必要なのは、
豊川に代えて鈴木を投入していたことを鑑みれば
(鈴木は、今季は東京Vに貸し出している山田楓喜に近い役割を課されていた)
チョウ監督もわかっていると思うので、
次に観る時にはそこを期待したい。






新潟。
この日も通常営業。
4-2-3-1を基本に、守備時はトップ下が前に出ての4-4-2。
特別堅牢な守備だとは思わないけど、わかりやすい穴を空けることも無い。
前から行くのか、ミドルサードで構えるのかの使い分けという標準機能もきちんと装備。

そして最大の特長である、最後尾からの丁寧な地上での前進の見事さ。
これはアタッキングサードでも活きることなんだけど、
全員の距離感が適切で、且つ、スペースを見つける目とそこを使うための技術が揃っていて、
複数のスペースがある際にはどこがいちばん相手の嫌がるものであるかの判断も共有出来ている。

久しぶりのJ1でその見事さを披露したメンバ-から、
伊藤涼太郎、三戸舜介、高宇洋と3人の主軸を他クラブへ送り出しながらも
この水準が保てていることは本当に素晴らしいと思う。

このスタイルを築き上げたアルベルト前監督、松橋監督は大いに称賛されていい。
(同時に、F東京でアルベル氏が上手くいかなかった理由は検証されていい)




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