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福岡 0−2 神戸
J1/第29節
(24/09/01:ベスト)
DAZN



福岡スタメン

_______ザヘディ_______
____岩崎______紺野____
前嶋_____前__松岡____小田
____亀川__田代__井上____
________村上________



神戸スタメン

宮代______大迫______武藤
____井出______井手口___
________扇原________
初瀬_トゥーレル__山川____広瀬
________前川________



押し込まれっ放しにならないよう前から行ける守備を用意してきた福岡と、
これを真正面から受けてしかし総合力で寄り切ってみせた神戸。
敗れはしたものの、福岡はまたひとつ地力を上げているなという印象を残した。



福岡。
オリジナルのフォーメーションは上記3−4−2−1でありながら、
神戸の最後尾保持に対しては岩崎が前に出て小田が後ろに下がる4−4−2に変化し、
スムーズな前進を阻害。
時間を追うごとに神戸がこれに慣れたこともあり阻害の度合いは落ちて行ったものの、
力関係による押し込まれっ放しの展開にはさせないぞという意志を感じさせたし、
特に立ち上がりの福岡の攻勢が続いた時間帯で
左WBの前嶋が「この戦い方では自分が前に出ていくんだ」とベンチの狙いを体現。
最初の好機にフィニッシャーとしてボックス内中央でヘディングシュートを放つに至っていたのが素晴らしかった。
左SB化する左CBが本職SBの亀川を置いて前嶋を前に行きやすくする点も含めて、
長谷部監督の流石の仕込みと言えるでしょう。

出来ればスコアレスの展開をもっと引っ張りたかったのは間違いないだろうけど、
そこは神戸の前線の質の高さということだよね…。






神戸。
福岡の戦い方に想定外だったことを感じさせつつも、
バタバタすることも失点することもなく、
15分を迎える辺りでは「理解した」とばかりに落ち着いた雰囲気に。

4−4−2化した福岡に対しては、
井手口がやや後方を助けながら預けられれば扇原に預けて縦パスないし左右への大きな展開を試み、
扇原へ預かられなかれば主に左から外の繋ぎで前進。
初瀬の保持から井出ないし宮代がウラを狙ったり、
大きなサイドチェンジで武藤を狙ったりと
ごくごく当たり前に自分たちのやり方に持っていく強さがあった。
(これに加えて、簡単に大迫に蹴るパターンもある)

この試合で大きなポイントだったなと思うのは、
神戸陣内で神戸がボール奪取した際のトランジション。
一旦中央や神戸から見ての左寄りに預けることで、
福岡の左CB亀川の意識から彼の左外を薄くした上で
神戸から見て右外、亀川から見て左の武藤へボールを出すことにより、
武藤の縦突破に対し亀川のスライドが間に合わない場面が何度か見られた。

守備組織においてはひとつの遅れが連鎖して大きなズレになる。
武藤が亀川を出し抜ける形を作ることは、
ゴール前で大迫や宮代、井出らが能力を発揮しやすい状況へと繋がるわけで、
得点の確率も高まるというもの。
「左で作って右で前進」は神戸の形のひとつだけれど、
「状況次第では4−4−2化」を仕込んできた福岡に対して
上手くハマッたといえるでしょう。




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