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富山 2−2 讃岐
J3/第30節
(24/09/29:富山)
DAZN
富山スタメン
_______マテウス_______
吉平______佐々木_____松岡
______末木__河井______
安光____今瀬__脇本____大迫
________田川________
讃岐スタメン
________丹羽________
____森川______前川____
吉田源___江口__吉田陣___内田
____深港__宗近__奥田____
________今村________
両ゴール前が多かった後半のスリリングな展開と、劇的な結末。
自動昇格圏を争う富山は執念のプラス1、
PO圏滑り込みを目論む讃岐は無念のロスト2となった。
富山。
スタメンを見て「前4枚が流動的な0トップで、保持しながら押し込んでくる感じかな」と
想像していたのだけど、
始まってみると、
意図してそうしてるようには見えない、ひたすら後方に重たいサッカーになっていた。
DFラインとの駆け引きでマテウスが決定機を2つ作ったのと、
ある程度押し込めた時間帯にクロス祭りを開催した以外には
チャンスらしいチャンスを作ることが出来なかった…と言うか、
それ以前にボールを前進させることが出来ないでいた。
4+2でスタートしていたビルドアップは讃岐の変則的な4−4−2セットの前に
後方で保持するのが精一杯。
何となくSBを少し上げてGK+2CBの3枚+4というふうなマイナーチェンジを施すも
状況は変わらず。
マテウスが良い駆け引きを出来た時にそこへ蹴る以外に手立てが無い様子で、
吉平、松岡のサイドアタックも佐々木の飛び出しも前4枚の流動的な絡みも何も…といった感じだった。
リスタートを任されていた末木と
サッカーIQの高さとボールスキルで長いキャリアを歩んできた河井とが
ここまでボールを受けられなかったことが
ベンチとしては想定外だったと思うんだけど、
当の2人には(周囲を使うことを含めて)自分が受けられる状況を作る工夫が見られなかった。
こうした状況に対して、HTに施した策が(讃岐が「受けてしまった」ことも含めて)大いに有効だったのは
間違いない。
キックオフの段階で蹴り込んで全体が前に行くことで
差し当たってビルドアップの問題は無いものとし、
押せ押せの流れを作ることに成功。
必死の跳ね返しを見せる讃岐に対して、その跳ね返りを拾い更に押し込む展開へ。
CFに碓井を入れて中央に固定、讃岐のDFラインの高さ彼により決めることで
前線の選手の駆け引きをしやすくしておいて、
右サイドからスタートするも中に入るわ下がって受けるわして
細かで柔らかなボールタッチとそこからの展開を見せる橋と、
ST〜トップ下的な位置から右へ流れてボールを引き出すマテウスを活かす形が十二分に機能。
試合がオープンな展開になる中で勝ち越しを許すと、
右SBに鍋田、遅れて右SHに布施谷(橋はボランチに移動)とFWに松本を投入して2トップに移行。
「勝負は右サイド」という姿勢は維持しながら高さの強化も図った采配は
劇的な同点弾を呼び込んだ。
試合の入りと、前半のあまりの手立ての無さには問題があったけど、
(佐々木は完璧にその犠牲になってしまった)
HTを挟んでの采配とそれに応えた選手たちは見事だったと思う。
讃岐。
前半はいい展開で過ごせたと思う。
富山の不出来も手伝って前からの守備を機能させながら
(前川が右SH化しての変則4−4−2はスカウティングの成果と思われる)
ミスを確実に突いての先制ゴールというおまけまで付いてきた。
問題は後半の入り。
選手交代があった相手の出方、やり方を伺うのは必要なことだけど、
そのために受け身になってしまうのはよろしくない。
今季何度かやってしまっている悪い部分が出た格好となったのは、
連勝が止まったあとの試合だから、
相手が3位の富山だから、
より慎重に進めようという意識が強かったのかな…。
ただ、1−1に追いつかれた直後の選手交代は良い決断だったと思う。
この交代があと5分遅かったら、
イケイケの富山に完全に呑み込まれてしまったかも知れない。
67分の3枚目、4枚目の交代も、
「オープンな展開上等、真っ向から撃ち合うぞ」という意志(森の投入)と
相手が右サイド(こちらの左サイド)を勝負の場として見ていることへの対応(西野投入で奥田を左へ)で
適切だったと言える。
ATに浴びた同点弾については、
何を言っても「たられば」になってしまうかな…。
長谷川が2秒早く今瀬の迎撃を決断出来ていれば。
江口が末木を最後まで追えていたら。
あの状況で自身がこの日出したパスの中でダントツにいちばん質の高いものを蹴った今瀬と、
スタメンで出ていてあの時間に最前線まで詰め切った末木を褒めるべきだと思う。
試合開始前にこんなツイート(リプ欄に続く計2つ)をした。
最終的な引き分けという結果や「一度は追いつかれるも勝ち越した」展開を
自動昇格圏争いをしている3位の富山に対して見せたことで
「5連勝はフロックではない」と示せたとは思うものの、
PO圏への滑り込みを諦めていないという立ち位置から考えると、
やはり勝っておきたかったというのが正直なところ。
(後半ATに入ってリードしているところまで持っていけてたのだしねぇ…)
この激闘から中2日で次の試合というのはきっついけれど、
とにかく目の前の試合に倒れるほどの全力を出し尽くしていくしかないからね…。
それぞれの立場でクラブに携わる皆で、頑張ろう。
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