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栃木C 3-1 讃岐
J3/第35節
(25/11/08:CITY FOOTBALL STATION)
DAZN



栃木Cスタメン

田中パ_____ウタカ___バスケス
___鈴木国___ __加藤____
________岡庭________
佐藤____小西_ヨニッチ__鈴木裕
________相澤________



讃岐スタメン

________大野________
____後藤______前川____
上野____岩本__江口____左合
____附木__小松__内田____
________飯田________



讃岐が用意してきた対策にハマり前半をビハインドで折り返した栃木Cだったが、
後半はその策を逆手に取りワンサイドゲームに持ち込み、
地力の差を見せつける逆転劇で勝利を飾った。



栃木C。
シンプルな2+1ビルドアップでスタートし、
WG、IH、SBでサイドで数的優位を形成。
流動性の高さと個々人の即興性を感じさせた前回対戦時と比べて、
かなりシステマチックなチームになったという印象を受けた。

この変化がシーズンのどの辺りから始まっていたのかはわからないが、
攻守の強度を保ったまま夏場を乗り切るために
個人の運動量、プレーエリアに制限をかける意味で有効だったのではないかと推察する。
(また、この変化を可能にする「WGのサイドを固定する」ことをもたらしたという意味で、
 バスケスの獲得は非常に大きかったと言えるだろう。
 リーグ屈指のWGが2枚になり左右に揃えられるようになったとで、
 流動性に頼る必要性が薄れたのは間違いない)

前半は讃岐の策にハマッてしまい、
導かれるがままに外外の前進をしては阻まれる展開を続けたが、
後半の修正は流石で(詳しくは讃岐のところにて)、
45分に渡って押し込む展開に持ち込み、
優勝争いをするチームと残留へ向けて藻掻くチームとの差を見せつけた。

個人的にこの試合でいちばん厄介に感じたのは大嶌。
後半に見せた
「讃岐の守り方を逆手に取る攻め方」
「セカンドボールを回収して二次攻撃に繋げる」
部分で、彼の果たした役割は非常に大きかったように感じた。






讃岐。
基本フォーメーションの3-4-2-1でスタートしておきながら、
栃木Cが最後尾保持に入ると4-3-3へと変化。
4バックの上野、附木、小松、内田で栃木C3トップを見張り、
中盤の「3」の外側である岩本と左合は栃木CのIHにデート。
前線の「3」は中央の大野が栃木C「2+1」ビルドアップの「1」岡庭を背中で消し、
外側の後藤、前川も栃木Cが外側から斜めに岡庭へと差し込むコースを消しながら
彼らの前進ルートを外外に誘導。
タッチライン際での栃木C3人(SB、IH、WG)に対して
自分たちも3人(右サイドで言えば前川、左合、内田)を揃えて粘り強く対応し、
有効な攻撃を繰り出す回数を大いに制限してみせた。

前半はこの守り方が上手くハマり、
中盤での奪取から良いカウンターを仕掛けることも出来ていて、
僥倖とも言える先制点にまで漕ぎ着けた。


しかし、後半はこの栃木C対策を逆手に取られ、
ひたすら守勢を強いられ、疲労が募るばかりの展開となってしまう。

仕組みとしては下記のようになる。

人(栃木IH)とスペースの両方を見張りながら広範囲を守ることを要求される
岩本と左合のところで、
栃木Cがまずは彼らを外に動かす(IHが中から外に出ていく)ことで中央の江口との間にスペースを創出。
スカスカになったHSにWGが絞ってくることで後方からの縦パスを容易に受けて前を向き、
あとは個の力を発揮していく。

左の田中パウロは自分が起点となることで
味方とのコンビネーションによる崩しを図ったり、
左サイド外側を駆け上がる佐藤を使いクロスにまで導いたりというパターン。

右のバスケスは積極的に上野に1対1を仕掛けていき、
カットインからの左足で脅威を与え続けた。


後半の栃木Cの変化に対して讃岐がやれたであろうことは、
岩本と左合を早い段階で交代させ根性で外も中も守るか、
栃木Cの前進を制限することを諦めて4-5-1や5-4-1で守るか
…といったところ(現実的には後者)だったと思うが、
ベンチが最初に打った手は59分の丹羽、川西の投入(アウトは大野と後藤)で
前半の守り方を継続するというものだった。

この交代で最前線の守備強度が上がって栃木Cの前進を阻めるでもなく、
前述のように中盤で制限をかけられなくなっているのだから
前に実力者を並べてもカウンターに繋げられることも無く
(何せボールを奪えないのだから川西、丹羽にまでボールが届かない)
ただただ、4-3-3の「4-3」の疲労が募るばかりだった。

その後の交代策も逆転されてからのエドゥアルド、吉田投入(アウトは左合と岩本)で
「3-4-2-1で攻めろ」というもので、
これも、そもそもボールが持てない中でおよそ有効とは言えず、
最後の最後まで守勢に回らされてジ・エンド。


前半に披露したプランAがこの日の讃岐ベンチの限界で、
後半はピッチ内を助けることが出来なかったことは明らかだった。


最終的には押し込まれる展開になるにしても、
後半の立ち上がりに攻勢を仕掛けるか、
前半は上手く行っていた守り方を思い切って先んじて変えてしまうことで
栃木Cに「…あれ?思ってたのと違う」と思わせる必要があったかな、と思う。

シーズンの苦しい流れの中で思い切りにくい状況なのは間違いないけど…。




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