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【カマタマーレ讃岐】「2020シーズン新体制・新加入記者会見」を考える。
2020年1月13日に行われた「2020シーズン新体制・新加入記者会見」の、第1部の議事録が公開されました(こちら)ので、
読んでみて思ったところを書いてみます。
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クラブの理念について
特に目新しい話もなく、
言ってみれば「何処のクラブで誰が社長をやっていても、こういう内容に落ち着くよね」というもので、
それ自体は間違っていないと言うか、
(競技を問わず)ホームタウンを持って活動をするプロのスポーツクラブが絶対的に目指し、成さないといけないことだと思います。
あとは、これに対してどれだけコミット出来るか。
「3年後の姿」には「ちょっと性急に望み過ぎでは」と感じたんですけど、
目指す姿は実際に予想されるものよりも少しだけ高いレベルに置く…というのは
スポーツでもビジネスでもよく聞く話ですし、
クラブが生まれ変わる中での決意表明と受け止めたいと思います。
アカデミーについて
着実に成果が上がってきていて希望が持てますし、
明確にしたクラブとしてのビジョンの中で更に充実させていくべき部分。
そして、競技面での成績(トップチームへの選手輩出なども含む)のみならず、
「カマタマーレ讃岐のアカデミーに所属すれば人間形成の上でもいい影響がある」
「サッカー選手以外の道に進むことになったけどカマタマーレ讃岐のアカデミーでサッカーをしていて良かった」
と思ってもらえるなものにしたいですね。
そうなれば、アカデミーの活動自体が地域貢献とも言えるでしょうし。
ホームタウン活動について
本来的には1年で区切るものでもないですし、
競技成績のような結果が数字に出るものでもないのですが、
定期的に振り返り足元を確認するという意味で、
やはりこうした機会での言及はあった方がいいと思います。
19年シーズンで言えば、アバターというのがわかりやすい「目玉」でしたけど、
目新しいもの頼みにならず、地道に続けて行きましょう。
讃岐のサッカースタイル
この日の模様が放送されたRNCのニュースでは「カマタマスタイル」という言葉が出ていましたけど、
この言葉、語感がいいですし、
四国新聞なんかでもカマタマーレ讃岐について伝える記事の見出しには「カマタマ」と書かれることが多いので、
是非とも「カマタマスタイル」という言葉を、
言葉のみならず誰が見てもそれとわかるサッカーのスタイルを、
定着させて欲しいですね。
肝心の内容としては、
ファーストタッチを強調しているところが他のクラブでは聞かない部分。
上野山GMはその心を「意図、目的」と解説していますが、
結局、サッカーという競技の本質はひとつで、
それを成すための切口をどうするかという話ですよね。
カマタマスタイルの場合は、ファーストタッチがそれに当たることになるぞ、と。
個人的には「フェアープレーで勝つ!」と掲げてくれたことが嬉しいです。
もちろんマリーシアと言われるようなものは必要でしょうけど、
地域の子供たちや、
(讃岐はエスコートシニア等も行なっていますし)人生の諸先輩たちに、
フェアープレーで戦う姿を見せて欲しいと思います。
質疑応答について
・信頼回復
ここでの池山社長の返答に、
県外の人が入って来たことの大きな意味が出ているように思いました。
外から入ってきた人がこれまでの歩みを学ぶ中で、
足りてなかったものをクラブとして客観的に認識することが出来たのでしょう。
池内社長は「ご指摘をいただくことが多かった」と言っていますけど、
歴代の社長(県に縁がある、県内で名が通っている)には
地元の人も言いづらかった面があって、
ゆえにクラブとして認識出来てなかったのでは、と推察します。
・アカデミーに対する認識
上野山GMの返答はトップチームを含めたリクルートの話ですね。
これは2010年から2018年まで監督を務めた北野誠さんに負う部分が大きかったことや
カマタマーレ讃岐がJクラブとしてはまだ歴史が浅いことが影響していて、
だから上野山GMが「一番の弱み」としたのもわかりますし、
その後「私の構想です」と結んだ流れで
課題として捉えていて徐々に改善していく考えがあることを示してくれたことに
「この人、何もかもわかってるなぁ」という印象を抱きました。
・池内社長、上野山GMがカマタマーレ讃岐に来た経緯
上野山GMが来た経緯には、
池内社長が語った「クラブ理念」の中の「謙虚」「学び」が詰まってますね。
期せずして、池内社長への信頼が高まったエピソードとなりました。
自分は上野山GMが来てくれたことに驚いていたクチですけど、
御自身から「いきましょうか」と言ってくれたんですね…。
二度目の驚きです(笑)
託されるミッションにやりがいを感じて「いきます」ではなく、
「困っているのならいきましょうか」とは…。
池内社長と上野山GMがセットでカマタマーレ讃岐に来ることが決まっていたかのような話だ(笑)
クラブの変革期に、重要な役職を担う人物のこういう話が重なってくるんだから、
世の中面白いですね…。
・練習環境について
上野山GMの話は「要は考え方次第だ」ということで、
確かにそういう一面はあるなと感じました。
改善の道は当然探っていく中で、現状で出来ることをやろう、と。
池内社長によると高松市との間でされていたクラブハウスの話は17年を最後に止まっているそうですが、
これはどういう理由で止まってしまったかが気になりますね。
(当時の社長は山下幸男さんですか…)
「3年後の姿」を現実にするには、練習環境を含むハード面の大幅な改善は必須。
池内社長には多少なりとも勝算があるのでしょうか。
(まったく無ければぶち上げないとも思いますが…)
・若手の登用について
サポーターの目下のところの関心は、
昨季に続いて2種登録となった武下くんと
世代別代表の常連となっているU-15の松原くんだと思うんですけど、
クラブは育成型へと舵を切る旨明言してますし、
上野山GMの言葉を待つまでもなく、
「選手にその力さえあれば」積極的になるでしょうね。
幸か不幸か現在はJ3を戦うクラブなので、ハードルは多少低くなっているかと思います。
・望月監督について
まぁ、ここで悪い話が出ることはありえないと思いますが(笑)
きちんと上野山GMのオーダーの中からセレクトされたということで
二人が旧知の仲であるということも含めて、
密なコミュニケーションを取りながら
新しいカマタマーレ讃岐の基盤を作り上げて欲しいと思います。
・新加入選手について
これは改めて西村トップチームダイレクターに話を聞いてみたいですね。
例外として岩本和希の名前が出ましたけど、
「(G大阪で)トップに上げたかった」という話に、
彼への期待が大きく高まりました。
(同学年の市丸瑞希とプレースタイルが近いゆえに上げられなかったと推察)
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経営状況や小川徹さんについては、サポーターズミーティングで触れられるのでしょうか。
大幅な減収が間違いない状況であることと、
現場の人事について大きな影響があった小川徹さんについては、
どこかで必ず触れなければいけないと思います。
一方で、リリースで得ていた新体制への期待感というのは
この記者会見で更に強くなりました。
池内社長は当たり前のことをきちんと言ってくれていて、
しかもそれを実行してくれそうな人柄であることが(本人は意図しない形で)上野山GMの口から零れたし、
カマタマーレ讃岐の環境について
「なんらびっくりもしていませんし、J3からJ2にあげる上で、壁になるものはないと思っています」
と言い切っている上野山GMの言葉の心強さよ…。
この期待感が、競技面でもクラブの体制や地元との関わりという面でも、
裏切られないことを願います。
(念のため書いておきますけど、
競技面での期待というのは短期での好成績を指すものではありません)
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