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【カマタマーレ讃岐】Jリーグ参入10周年記念周りの発表あれこれについて、所感
本日(24/06/03)、朝イチで会見を開いて『Jリーグ参入10周年記念試合 カマタマ10000人祭り!』の開催が発表されました。
その内容はサポミなどまで丹念に追っている人には既知のものでしたが、
対外的にも発表しこれから一般層への周知を図っていくというこのタイミングで、
このプロジェクトについて現時点で思っていることをまとめておこうと思います。
先に言っておきますけど、
もちろん成功したらいいなとは思っていますが、
現状、だいぶ首を捻ってます(苦笑)
「せっかくやると言ってるんだからネガティブなことを言って水を差すな!」
というスタンスの人は、
ここから先は読まないでください。
「振り」でなく、マジで。
前向きでいること、希望を抱くことと
現状をフラットに分析することや
そこで見えた減点要素に触れることとは両立しますし、
現場、当事者がこれを両立出来なければ失敗は必至であることは
本件に関わらず、そして業界や案件を問わず、ありとあらゆることに通じます。
それが理解出来ない方とは話が出来ませんので、
自分には絡んで来ないでもらいたいです。
強めの釘刺し、終わり。
では、行ってみましょう。
◯集客目標10000人について
まず、「何で10000人なのか」という部分について
説明が一切無いことが減点ポイントだな、と、
今年アタマのサポミの頃から感じています。
恐らくは
「10周年記念を盛大に」
「昨季5000人を狙って達成出来たのでそれ以上の数字を」
「区切りがいい数字の方が当然見栄えもウケもいいので、じゃあ10000人だ」
みたいなことだと思うんですけど、
記者会見で池内社長自身が口にしていたように、
昨季平均観客数が2062人(この数字だって5000人祭りという「バグ」が加算されてのものだ)のクラブが
10000人をぶち上げるのは、一見どころか何見しても無謀に思えるんですよね…。
千葉県という遠隔地から讃岐を応援し始めて8年目の自分ですらそうなんですから、
がっつりPikaraスタジアムに通っているサポーターの方々や
香川県民がどのように思うかは想像に難くないわけで、
ならば、
例え幾らか無理やりであっても、
10000人である理由を用意して少しでもそうした後ろ向きな所感を和らげる努力をするのが
成功への第一歩じゃないかと思うんですけど、
残念ながらそうしたものは皆無でした。
「出だしから躓いてるなぁ」というのが、自分の正直な所感です。
10000人である理由を用意出来ないのならば
10年間のクラブの歩みを短い動画にまとめて「この歴史の一部になってください」と訴えるとか、
集客のためにイベントをたくさん打ちます、今日はその第一弾の発表です!とか、
色々あると思うんだけどなぁ…。
◯実際のところ集客どうするの問題
今季ここまで(第16節終了時)の平均観客数を考えても、
(2200人、1621人、1306人、1056人、1301人、1692人、1472人、1859人…で、1563人)
讃岐の「地力」は1500人。
あと、8500人の上乗せが必要。
昨季の5000人祭りですらギリギリのギリで達成となったことを思えば、
3500人上乗せすることも相当にしんどいわけですよ。
少し話は逸れますが、昨季の5000人祭りの次のホーム戦では、
(開催が3週間空いたという仕方ないマイナス与件はありましたが)
観客数が1494人が留まったという事実もあります。
アウェイサポは考えないものとしておよそ3500人は、
祭りの直後のホーム戦すら観に来てくれなかったという、
なかなかに寂しい事実。
ここでリピートしてもらえなかったおよそ3500人を再度「動員」するのは、
とてもハードルが高いでしょうね…。
恐らくは祭りに能動的に来てくれたわけではない人たちと、
祭りで初めてスタジアム観戦をして「もういいや」と思った人たちでしょうから…。
現実的に集客対象となるのは香川県在住の人たちなわけですが、
そのうち3500人は既にスタジアム観戦という行為に感情的にマイナスからスタートとなっている。
少なくない数ですよ、3500人って。
話を戻して。
サポミにおいて
「昨季の5000人祭りについては(8月の開催に対し)6月から動き出したが
今季に関しては3月から動き出す」
という発言が池内社長からあったわけですけど、
実際に動いていてそれが幾らかでも実を結んでいたとすれば、
今季ここまでの観客数に少し上乗せがあってもいいと思うのは自分だけですかね?
「カマタマーレ讃岐の試合を是非観に来てください。
今季はJリーグに参入してから10周年で選手たちもJ2昇格を目指して頑張ってます。
その熱量を感じてもらいたいんです」
という営業をかけて相手の心に響かせることが出来ていたなら、
祭りの開催を待たずとも一度くらいは足を運んでくれるのでは?と思うのは甘いですかね…。
現状の観客数に増加傾向が見られないことを鑑みると、
3月から動いてることが成果に繋がっているのか、これから繋がるのかという部分に
ちょっと懐疑的になってしまいます。
一方で、10000人達成にこだわるあまり
「8月に10000人祭りをやるのでその日だけ動員かけてください」という話の持ちかけ方をしていたとしたら、
中長期的に見てそんな「動員」はマイナスでしかない、
昨季の祭りの際にだけ増えた3500人を今度は8500人作るだけだ、
と、自分は考えます。
また、集客に関する大きな与件として、
中四国最大級の野外ロックフェスティバル「MONSTER baSH」と
開催日が重なっていることは見逃せないでしょう。
歴史ある同フェスは今年が25周年という、こちらも節目の年。
これは食い合ってしまいますよね…。
「サッカーと音楽じゃ客層が違うだろ」という声が聞こえてきそうですが、
客層が違うのは当然なんですけど、
讃岐のそれに限らず「祭り」ってのは
固定の客層に加えてどれだけ新規の客を引っ張ってこれるかの勝負なんですよ。
音楽という大きな市場を持っているジャンルの、歴史あるイベントがライバルってのは
だいぶ大きな「障害」です。
(音楽を、MONSTER baSHを、敵視するような意志は無いですよ。
馬術競技なんかで用いられるのと同じ意図で「障害」としています)
とにかく。
10000人は現状から遥か遠い数字であること、
そこへ向けて強烈なライバルがいることは
否定しようのない現実なわけです。
こうした中で目標を達成しようとするならば、
魅力的なイベントと効果的なプロモーションを打つしかないでしょう。
カマタマーレ讃岐というクラブに、それを成し得る能力があるのか。
うーん…。
効果的なプロモーション…。
まず、開催発表の会見を活かせてなかったことに、
今後への不安が募りますね…。
頑張ってくれー…。
◯集客に成功したとして運営大丈夫なの?という疑念
サポミにおいて、
ボランティアスタッフから「現状でもボランティアは足りてない」という言葉が
緊迫感を伴う語調で出ていました。
また、平均1500人という現状の観客数であっても
試合によっては駐車場の混雑具合等に不満の声が挙がっています。
そうした中で10000人を迎え入れて、スムーズな運営が可能なのだろうか?
固定客である1500人には祭りの時だけのこととしてどうにか我慢をしてもらうとしても、
恐らくはスタジアム観戦慣れしていないであろう8500人に、
運営面でストレスや不快感を与えて「もうサッカー観戦はいいや」と思わせてしまったら、
未来に向けて大打撃なわけですよ。
(昨季の祭りの時だけ増えた3500人が既にこれに該当してる可能性があるわけですが…)
派遣のイベントスタッフを臨時で雇うにしても、
これもMONSTER baSHとの取り合いになるでしょうし…。
現状からこれだけ増強して当日に臨みますというアナウンスがあるべきだとは
必ずしも思いませんけど、
Pikaraスタジアムに足繁く通っているサポーターの間に
「何となく聞こえてくる話では大丈夫そうな雰囲気あるよ」というくらいの空気を醸成しておかないと、
サポーターの人たちも新たに人を誘いづらいのではないかと思います。
◯10周年記念のデザインについてと、それよりも重要視して欲しいこと
本日発表されたユニフォームについて、
TwitterのTLでは否定的な意見多めの賛否がありました(苦笑)
まぁ、デザインというのは好みがハッキリしやすいものだと思うので、
否定的な意見多めというのも有り得ることで致し方なしかな、と。
自分としては、特にピンとは来なかったけど別に悪くはないんじゃない?という印象。
それよりも、
2月に発表された、
エンブレムのシルエットに11本のサックスブルーの縦線が入った「Jリーグ参入10周年ロゴ」が、
言葉を選ばずにド直球で言いますけど、
圧倒的にダサくて、
これの方が糾弾されて然るべきと思ってます(苦笑)
デザイナーの人にはほんと申し訳ないけど、あのロゴは滅茶苦茶ダサいと思う(真顔)
まぁ、デザインというのは好みがハッキリしやすいものだと思うので、(2回目)
ロゴについてはそう思ってる人もいるよ、ということで。
本当に触れたい話に移ります。
そもそもの祭り開催もそうだし、
ロゴもユニもそうなんだけど、
「Jリーグ参入10周年」を前面に打ち出して
記念なんだし盛り上げましょうという姿勢を取るのであれば、
「点」である10周年の今年という部分にのみフォーカスせずに
この10年を「線」として捉えて、
その歩みをきちんとまとめる作業をして欲しいなと思います。
10周年ユニフォームのコンセプトとして発表している文面の中に
「歴史」だの「共に走り続けてきた戦友」だのという言葉を用いてるのだし、
そこに対する敬意を払い、形として残しましょうよ、と、強く思うのです。
出来ればJ参入以前の「カマタマーレ讃岐」発足時にまで遡って
(起源である高商OBサッカークラブにまで遡るべき、なのかなぁ?)
その歴史を、
当時関わってくれていた人たちの言葉を拾いながら、
今関わっている人たちでまとめる。
Wikipediaで知ることが出来る概要とは質も重みも違ってくる、
この編纂作業を伴ってこそ、
Jリーグ参入10周年を祝うという行為に大きな意味が生まれると思うのです。
10周年記念ユニのデザインを見て、
「こういうのじゃなくて過去ユニの復刻とかでいいんだよ」といった主旨の発言が
自分のTLに流れてきたんですけど、
復刻が難しいとかそれはクラブが考える今回の趣旨とは合致しないということであっても、
歴代ユニのデザインをひとつにまとめていつでも見られるようにすることなら
おそらく出来るんじゃないですかね?
自分が言う「線で捉える」って、こういうことなんですけど、どうですか?
宝山湖ボールパークのオープニング式典に北野誠元監督が参列していなかったことで
(スケジュールが合わなかった、北野さんが参列を辞退した可能性はもちろん考えつつも)
「このクラブってそういうクラブなのかな」とひどくがっかりしたので、
Jリーグ参入10周年を盛り上げるという、
歴史をきちんと振り返り敬意を示すには絶好のこの機会を、
是非とも最大限活かして欲しいなと思います。
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