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讃岐 0−0 福島
J3/第5節
(22/04/10:Pikara)
DAZN
讃岐スタメン
________松本孝_______
_____後藤____青戸_____
渡辺悠___西本__長谷川___内田
____遠藤__西野__伊従____
________高橋________
福島スタメン
________高橋________
_____延______新井光___
北村____上畑__諸岡____田中
____堂鼻__河西__雪江____
________山本________
鏡合わせの3−4−2−1は我慢比べを生み出し、
寄り切りかけた福島の前に讃岐GK高橋が立ちはだかった。
讃岐。
3バック+2DHでビルドアップを始める福島に対して
1トップ2シャドー+2DHを当てて同数で前線守備を始めることを目的に、
これまで採用してきた3−3−2−2ではなく3−4−2−1で試合に入った。
これはとてもいい判断だったと思う。
福島も3−4−2−1であるためビルドアップ部分以外でも完全なるマンツーマン状態になり、
且つ、個人が粘り強く守ることで我慢比べに持ち込んだ。
幾度か作られた好機がいずれも絶好機になってしまったのは
マンツーマン状態なのでやむを得ないこと。
GK高橋の、都度のビッグセーブに大いに感謝し、これを盛大に讃えたい。
同じフォーメーションの相手と試合をしているため、
当然、自分たちのビルドアップ時にも、
自分たちが意図した相手ビルドアップ阻害と同じことが起きるわけだが、
これに対しても冷静に振る舞えていたのは良かった。
無理に前進を図るのではなく、
安全なボール保持を第一としながら
パスの距離や強さを変えて相手を引き出しズレを作る意図が随所に見られ、
綻びを見つけたところで勝負していく姿勢はチームで共有出来ていたと思う。
その先でわずかなパスやトラップのズレがあったり、
中盤に挿し込んだパスを前線に流す段階でミスが生じたりという部分は今後の課題だし、
それゆえ、前節に続いてなかなかクロスまで持ち込めなかったのは事実なんだけど、
奪った直後のパスを繋いで落ち着かせることは前節よりも出来ていたし、
チームとして向上していると評価したい。
ここでも書いていますが(21/12/16【トップチーム監督就任】西村俊寛(トップチームダイレクター))
個人的には、
「カマタマスタイルの礎を築く」
「試合を重ねるごとにやれることの質が上がっていく、出来ることが増えていくという喜びを得たい」
という2点を好成績よりも優先して今季のチームには求めたいと思っているので、
この試合のように
「数を合わせてしっかり守る」とか
「ボールを上手く逃しながらの無理のないビルドアップ」といった
求めていることの2点目が反映されていると感じられる内容が観られるのは
とても嬉しいです。
(もちろん、勝てたらもっと嬉しいんですけどね!)
ちなみに、この試合では
前半は以下の3パターンの使い分けで、
・3バック+長谷川
・遠藤が上がり目になり長谷川降りての左から長谷川、西野、伊従+西本
・伊従が上がり目になり西本降りての左から遠藤、西野、西本+長谷川
後半は
・遠藤と伊従がSB化、西野の左に長谷川(or右に西本)が降りての4バック状態で、
ビルドアップを始めることが多かったように思う。
用意してあるパターンのどれを使うかは
ボール、味方、相手の位置関係から自動的に決まっているようで
変なもたつきが無く「形」に入れていたのも良いところ。
これまでの試合でもIHがアンカー脇に降りてくる形を1試合の中で何度も繰り返してたりして
「後ろから前にどうボールを運ぶかは、戦術を使ってやる」は
実際に着手されていると言えるでしょう。
個人について。
青戸。
「IHとシャドーって似てるようで違う」ということを
前節と今節の彼でわかってもらえるように思う。
やっぱり彼はFWなんだよね。
にも関わらず、
前節と同様、危ないところには一直線に戻って来てくれていたところにはセンスを感じる。
ドゥンガ。
前節指摘した空中戦を競る前の段階の問題がどうしてなのかわかった。
彼、重心が高いんだ。
立ち姿も、走るさまも、どこかふわふわして見えるのはその為。
おそらくは、フィジカルコンタクトに対してそんなに強くないのではないか。
普段の練習で讃岐のDF相手にどうなのかが気になる…。
福井。
ドリブルで仕掛けて行っていい場面で3回くらい無難なパスを選択していたことに
前節から切り替えきれてなさを感じつつ、
さほど強くないように見えるコンタクトで何度か転ばされていて
「仕掛けてもすぐに転ばされてしまう」自覚があるのかも、とも感じた。
どちらにせよ、もう少し強気でいいと思う。
渡辺悠。
昨季伸びた部分である守備面でアベレージが上がりつつ、
無理せずにボールを叩く判断とその丁寧さも増している印象。
最大の武器である爆発的なスピードがなかなか見られないもどかしさはあるけど、
試合の状況にも因るしね…。
特にスタメンであれば、
変な拘りで穴を開けないことも重要なわけで、
その意味でも計算が立つ選手になってきた。
高橋。
神。
脳震盪の症状が遅れて出て来ることがないよう、祈ってます。
福島。
3バックと2DHによるボール保持でスタートして、
相手陣内では新井光をハブとしたボール回しや
高橋のポストプレーを活かしながらサイドに展開して、
クロスからのフィニッシュあるいは延のウラへの飛び出しでゴール!
…というイメージを抱いているように感じた。
ポジショニングと技術で勝負する新井光、
ウラへの飛び出しが抜群の延、
ポストプレーが巧みで味方を活かせるし
自分でもゴール出来るエリアに入っていける高橋。
この3人はなかなか強烈ですね。
誰もが球際に強く行けること、
ミドルサード出口付近での寄せ/囲い込みの速さ、
身長の割に簡単に競り負けないDF陣
…といった守備の部分も良く、
その後ろに構えているのがGK山本というのは堅牢。
讃岐が我慢比べに持ち込んだ中でも焦れず、
何度もやり直しながら幾度かの好機、決定機にまで繋げていく。
暫定首位も納得の強さでした。
これでサイドのどちらか(出来れば右サイド)に
もう少し「槍」になれる選手がいると、
もっと得点も増えていきそうな気がします。
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