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リーグ再開を前に、これまでの振り返りと思っていること


第20節(讃岐は8月10日に開催)を終えて一時中断となっていたJ3リーグが
いよいよこの週末から再開されます。

気持ちも新たに再スタートというこのタイミングで、
我らがカマタマーレ讃岐について、
これまでの基本的な戦い方やTwitter上での意見について思うことを
まとめておこうかと思います。



−−−−−



第20節までの戦い方

基本フォーメーションは4−1−4−1【図1】。


【図1】
________CF________
LSH__LIH__RIH__RSH
________DH________
LSB__LCB__RCB__RSB
________GK________


最後尾からの攻撃時には【図2】のように変化。
自分は「左肩上がり」「3+1」と表現していますが、
LSBを前に押し出して
(図ではDHと同じ高さにしていますが、
 相手との駆け引きでLSHらと同じ高さや
 場合によっては更に前まで飛び出していくことになっている)
その分をDFラインが横にスライド。
3枚になったDFラインとDHの4人のボール回しにより
相手の1列目を突破してミドルサードへと前進(=ビルドアップ)していくことが
約束事となっています。


【図2】
________CH________
___LSH_LIH_RIH_RSH
LSB_____DH________
___LCB__RCB_RSB___
________GK________


ミドルサードまでボールを運んでからは、
・LSBとLSHによる左サイドでのコンビネーション
・RSHによる右サイドでのアイソレーションや右ポケットへの侵入
・サイドを起点としてワンタッチパスを続けての中央侵入
という3点が主な攻撃のカタチですが、
Football Labのデータ(画像)によれば
チャンス構築率はリーグで(18チーム中)12位。
試合を観ている際の印象と同様の、低い数字が算出されています。

(第20節終了時点でのスクリーンショット。クリックにて大きい画像が別窓で表示されます)

やはり課題はミドルサードからアタッキングサードに掛かるところ、
「崩しの部分」だな、と感じます。
第18節が終わった時にも書きましたが、
 酷い試合もありはしたものの、
 トータルで見ると、ビルドアップについては一定以上の出来であると思います)

また、第2節を終えた時点でこのようなことを書きましたが、
「左右のサイドで異なる攻め方、守り方」に関しては考察の通りかな、と感じますが、
対戦相手を鑑みてのSHの人選やPサイド/Iサイドの入れ替えや
DFラインの人選に関しては、
・常に怪我人を抱えていて選択肢が狭められている
・選択肢は持っているがその中で選手のコンディションを優先している
・現在の左肩上がりがベストで、どの相手にもこれで押し通せると考えた
(これに関しては柳田が想像以上にJ3レベルで通用しているという要素と、
 4−1−4−1を基本とした時に高木をLSBで使いたいという思惑が
 影響しているんじゃないかな、と考えています)
・そもそも使い分けなどは考えていなかった
等の理由のいずれかか、あるいは複数か、またはまったく別の理由かで、
(中村をLSHに据える例外を除いて)自分の考察は外れてるな、と感じています。


自陣にリトリートしての守備では、
相手や状況によって
5−4−1、4−5−1、4−3−3、4−4−2に変化していますが、
総じて言えるのは、
(特に後半、サイドで)ボールホルダーへの圧力が弱く、
そこから少しずつ横パスや斜めに中央へ入ってくる動きによってズレを作られ、
そのズレが最大化したゴール前で仕留められてしまう…ということ。

…これ、実は自分たちが押し込んだ時にやりたい崩し方なんですけど、
自分たちではそれを表現してゴールへと結びつけることが出来ず、
相手にはしっかりとやられてしまっているというのが、
何とも歯痒いですね…。

また、先のFootball Labのスクリーンショットでは
守備に関する数字も軒並みリーグ下位であることが確認出来ます。
唯一良いのは「被シュート成功率」で、
これはDF陣の最後の一歩の頑張りとカミケンこと清水のビッグセーブの賜物でしょうね。
何にせよ、上手く守れているとは言い難い。

ボールホルダーへの圧力が弱いことにも共通して言えるのですが、
この要因は、所謂「走り負け」が大きいかな、と感じています。



攻撃と守備、それぞれ見てきたものをざっくりとまとめると
こんな感じでしょうか。
・ボールを握ることはまずます出来てる
・あとは崩しの精度
・守り切るのは難しい感じ



第20節を終えた時点でこういった内容で、
数字的にも昇格圏が遠のいている中、
ではどうすればいいのか。

チームの方向性を踏まえ、
現実的に可能であろう範囲で考えると、
「65分までに2点先制して残り時間を1失点以内でしのぐ」。

これを勝ちパターンとして確立するのが唯一ではないでしょうか。

そのためには、
攻撃のブラッシュアップと先に失点しないことがマストで、
プラス、「スタメン重松、70分から木島徹也にスイッチ」を推したい。

多少アバウトなボールでも収められて、
一人で仕掛けてフィニッシュまで持ち込める木島徹也。
その総合力から彼をスタメンで使いたい気持ちはわかるんですけど、
守備面での貢献とスタミナを考えると、
彼には、試合の終盤で相手の脅威になってもらう方が、
チームにとって有益だと思うのです。

先に述べた勝ちパターンに持ち込めなかったとしても、
1点でもリードさえしていれば時間を追うごとに相手は前掛かりになる。
終盤になり相手も消耗してることも相まって、
木島徹也の特徴が最大化されるハズ。
(しかも彼はフレッシュな状態)

彼が一人で前線を担ってくれれば(彼に任せられる状況を作れれば)、
チームは重心を後ろに置くことが出来、
サッカーの常識的に20分くらいであれば耐えられるだろう、と。

上村監督、どうですかね?





自分は、Twitterでカマタマーレ讃岐に言及してる人のリストを作って
試合の前後に眺めるようにしているんですけど、
下記3つの意見がよく見られます。
「監督を代えろ」
「やり方を変えろ」
「(もう昇格は無理なんだから)若手に切り替えろ」

これについても、自分の考えを書いておこうかな、と思います。

「監督を代えろ」
特定の練習場が無く、
経験を持つ複数の選手が去り際にフロントの姿勢に言及していく、
地方のクラブですよ。
引き受けてくれる人がどれくらいいて、
その中に監督一年生の上村監督とは違って実績がある人がいるのかな、と。
上村監督じゃなきゃ誰でもいいという考えの人もいそうですけど、
「1年でのJ2復帰」を掲げてる以上、
監督を代えるのであれば
誰が見ても上村監督よりも実績ないし手腕があると判断出来る人である必要があるでしょう。

「やり方を変えろ」
上村監督のままである場合、
キャンプから取り組んできた現在のサッカーが、
彼がこのチームに植え付けられる最良のサッカーなのだと思います。
(柳田、池谷、赤星はその表現のために獲得したと言っても差し支えないでしょうし、
 事実、柳田と池谷は現在のサッカーで大きな戦力になっています)
別の、例えばロングボール放り込みに切り替えてみたとして、
上村監督が自信を持ってそのサッカーの植え付けに取り組めるのか。
現在のサッカーよりも効果的であると選手に信じ込ませ、
実際に効果が出るように持っていけるのか。
監督一年生である上村監督でなくとも、
自分が現在抱えてるチームに最良だと思ってはいないサッカーを、
しかし選手に自信を持たせ結果も伴うように植え付けることは
かなり難度の高いことだと思います。
これに取り組むのと、現在のサッカーをブラッシュアップするのとでは、
後者の方が結果に結びつく可能性は高いのでは。

「(もう昇格は無理なんだから)若手に切り替えろ」
来季以降の昇格争いに繋がるという希望が伺える考えですが、
ある程度伸びたとて昇格出来なければ引き抜かれてしまうリスクがあるので、
切り替えるのは
「J3にしばらく(あるいはずっと)居着くという覚悟」を
新シーズンへの編成時に決めた時にするのが妥当だと思います。
もとより今季は予算編成からして「1年でJ2復帰」というギャンブルに打って出ているので、
数字の上で可能性が絶たれない限りは、
試合に起用する選手は年齢でなく現時点の能力で決めるべきかと。



まぁ、でも、何やかんや言いたくなる気持ちはわかるんですよね。
4月までは上手いこと勝ち点が積めたのを観ていたわけで、
「あの時出来ていたことが何で出来ない」
「そもそもJ2から降格してきたチームなんだから差を見せろ」
みたいな思いが生まれやすい状況だなぁ、と。
そういう思いを発露しないのも不健康だし。

とにかく。

皆が上手いことガス抜きしつつ、
永くクラブを応援出来れば、
そしてクラブが結果で応えることが出来るようになればいいなぁ、と思います。








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