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Kamatamare SANUKI 2019




○出場記録○
(Jリーグ公式サイト内、カマタマーレ讃岐2019年シーズンのページが別窓で開きます)


○選手寸評○
(※6試合ごと(最終の区切りのみ4試合)にタブと評価を分けています)


○試合雑感及び各期間総括○
第1節〜第6節第7節〜第12節第13節〜第18節第19節〜第24節第25節〜第30節第31節〜第34節
(※試合雑感へのリンクはすべて別窓で開きます)


2019 01_06
第1節
讃岐−岩手(19/03/10)
第2節讃岐−秋田(19/03/17)
第3節熊本−讃岐(19/03/24)
第4節沼津−讃岐(19/03/30)
第5節讃岐−福島(19/04/07)
第6節讃岐−長野(19/04/14)

☆第1節〜第6節総括☆
チーム成績:3位(4勝1分1敗/得点5:失点3:得失点差+3)
新人監督である上村健一監督のもと、攻撃的なサッカーを標榜。
昨季までの所属選手に、上村監督ゆかりの熊本ユース出身選手と大卒ルーキーを組み合わせ、
1年でのJ2復帰に向けて勝ち点という部分では上々の滑り出し。

チームの若返りという部分に目を向けると、
レギュラーと目され実際に開幕から2試合でスタメンを張ったDF西野(93年生まれ)が
負傷により長期離脱となってしまったが
熊本ユース出身のMF池谷、DF柳田(いずれも95年生まれ)、
所属2年目となるDF麻田(98年生まれ)、FW林(99年生まれ)がポジションを獲得。
更には大卒ルーキーであるMF中村、MF渡辺(共に96年生まれ)もベンチスタートからデビューを果たしており、
ここまでの獲得勝ち点と同様に、良い流れにあると言える。

続いて、戦い方について。
攻撃的なサッカーを実践すべく、
4−1−4−1を基本フォーメーションとし、
全体で押し込んでサイドから仕掛けていくという狙いが見て取れる。
特に仕掛けの部分でまだまだブラッシュアップが必要だけれど、
志向するサッカーを表現しようという姿勢は存分に出ており、
チームは良い方向に進んでいると言えるのではないか。

まがりなりにも降格してきたチームということか、
個の能力で相手を上回っていると感じさせることが多く、
特にGK清水、DF竹内、MF佐々木は明らかにJ3レベルではなく、
センターラインにこれらの選手が並んでいることは、とても心強い。

7節以降に求めていきたいのは、
攻撃面では、組織的な崩しの確立とそれに伴う得点力の向上。
守備面では、ハイプレスとセット守備の使い分け、
プレスが空転した際のリスクマネジメント。

選手の質的優位は当然活かしながら、
しかしチームとして相手を上回って行かないと、
得点は伸ばせないだろうし、失点は減らせないだろうからね。


ひとまず、次の第7節は重要。

いい流れで来た序盤戦を持続させるために第6節の敗戦を払拭したいし、
長いシーズンで上位争いをするのであれば、連敗は避けなければならない。



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(※試合雑感へのリンクはすべて別窓で開きます)

2019 07_12
第7節
相模原−讃岐(19/04/28)
第8節讃岐−藤枝(19/05/05)
第9節讃岐−北九州(19/05/19)
第10節鳥取−讃岐(19/06/01)
第11節G大阪U-23−讃岐(19/06/09)
第12節讃岐−YS横浜(19/06/15)

☆第7節〜第12節総括☆
チーム成績:3位(6勝4分2敗/得点15:失点9:得失点差+6)
(期間中/2勝3分1敗)
日程の関係で6試合を消化するのに2ヶ月近くを要した中、
試合ごとの勝ち点に「拾えた」「失った」はあれど、
収支としては妥当なものになったという印象。

第6節を終えた際に書いた「第7節以降に求めていきたいこと」に関しては、
攻撃面は「崩しの手前で問題が起きています」、
守備面は「そもそもの発想を変えましょう」という感じかな。

ある程度の試合数をこなしたことで見えてきたことを幾つか挙げたい。

1つ目:相手の対策を上回るビルドアップの引き出しは、まだ無い
「讃岐は後方から繋いでくる」というのが対戦相手の共通認識になり、
讃岐の最後尾に対する枚数の揃え方、中盤の監視の仕方など対策が施されるようになった。
これにより、第8節の藤枝戦以降はなかなか良い形でミドルサードへとボールを運べなくなっている。
メンバーが揃っている時はその場のアレンジでどうにかいなせるかも知れないが、
誰が出ていてもボールを運べるパターンは用意しておかなくては
「なるべくボールを握って攻撃的に」試合を進めることが出来ない。
これは日頃のTRで「仕込める」部分だと思うので、
可及的速やかに改善して欲しい。

2つ目:走り負けるのは、どうやらデフォルトみたいだ
第6節を終えた時点では
「ハイプレスと引き換えで後半に運動量が低下し最後はあっぷあっぷ」
「ではこれをどう乗り切るか。
 90分を考えたマネジメントなのか、適切な選手交代か、はたまたフォーメーションの変更か」
といった感じだったのだけど、
1つ目の問題もあって相手陣内でのサッカーが開幕当初ほどには出来ず、
ゆえに、ハイプレスを敢行する場面も減少している。
にも関わらず、第9節の北九州戦、第10節の鳥取戦、第11節のG大阪U-23戦と、
明らかに走り負けをしている。
本格的に夏に差し掛かっていくこれからの時期、この傾向は加速していくものと思われるので、
対戦相手によらず走力では負けるものという前提に立って、
目の前の90分をどのようにコントロールするのかシミュレーションし、
ベンチと選手とで共有しないといけないと思う。
おそらく「やれること」は減り、「やらなくてはならないこと」の比重が高まるでしょう。

3つ目:とは言え、技術面では上回れることが多いようだ
前述した明らかに走り負けをした試合でも、
第10節の鳥取戦を除いては局面の技術でもって勝ち点を拾えている。
現時点で首位争いをしている北九州を相手にしていても、だ(第9節)。
このストロングをいかに発揮できるか、
そのための戦い方を用意し、実践できるか。
減るであろう「やれること」の減少分を最低限に抑え、
且つ、その中で効率よく結果に結びつけていくことが必要となる。

結局のところ、すべては繋がっていて、
「パスワークを磨いて、ボールを握って(体力消耗を抑えて)、勝つ」のが
今季のチームの目指すところという話になる。

ボールを握りたい理由とより握るための手段が開幕当初とは異なって来ているけれど。
(ハイプレスよりも「ポゼッションのためのポゼッション」の方が有効では、と第12節までを終えて思うのだ)



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2019 13_18
第13節
群馬−讃岐(19/06/23)
第14節富山−讃岐(19/06/29)
第15節讃岐−C大阪U-23(19/07/06)
第16節八戸−讃岐(19/07/14)
第17節F東京U-23−讃岐(19/07/20)
第18節讃岐−沼津(19/07/27)

☆第13節〜第18節総括☆
チーム成績:7位(7勝5分6敗/得点23:失点24:得失点差−1)
(期間中/1勝1分4敗)
敗戦数もさることながら、負け方、分け方によるダメージが大きい6試合となった。
自分の見立てでは、失った勝ち点は7である。
(C大阪U-23戦とF東京U-23戦で各2、沼津戦で3)
細部に綻びが出たり、我慢し切れなかったりで
チームとして自信を取り戻せそうな機会を自ら逸している印象。

試合後の(テンプレとも言える)監督コメントも相まって
4−1−4−1フォーメーションやビルドアップに対する批判の声が大きくなっているが、
チームが停滞している原因は、そこではないと思う。


4−1−4−1フォーメーションについて。

これに対する批判は「アンカー脇などを使われて失点に繋がってしまった」ことに尽きると思うのだが、
そうなってしまう原因は、フォーメーションそのものにはない。

まず「走り負けていること」。
次いで「対応力」が問題なのである。

段階的に考えてみよう。

サイドからアーク付近(アンカー脇)へと斜めにパスを入れられる/ドリブルで仕掛けられる際に
讃岐の選手がついて行けていないのは、決まって試合の終盤である。
(そもそもの問題としてサイドのボールホルダーへの圧力が極端に弱いので
 良い状態でのパス/ドリブルを許してしまっている)
つまり、スタミナ切れを起すまでの時間帯では、
ボールへの圧力やカバーリングなどで、アンカー脇のケアは出来ているのだ。

試合の終盤、4−1−4−1の泣き所であるアンカー脇がいよいよ使われ始めた。
残念ながら相手に走り負けており、これまでの時間帯のように守ることが出来ない。
となれば、問われるのは対応力である。
相手のビルドアップ対策を受けてのビルドアップの仕方や
上村監督のコメントを読むに、
讃岐の選手たちは試合前に決められたやり方を自発的に変えることを苦手としているようなので、
(あるいは、極端に監督の顔色を伺っているのかも知れない)
ベンチが適切に人を代える、配置を変える必要があるだろう。
シーズン序盤にはDFを投入しての5バック化の逃げ切りを図ったり、
第17節、第18節ではアンカーが下がって流れの中での5バック化を行うなど、
守るためのアイデアが無いわけではないので、
あとはそれを必要な時間帯に、適切に採用してもらうのみである。


ビルドアップについて。

第10節の鳥取戦で思い切りハメられてから印象が悪くなっているが、
以降は第13節の群馬戦で強い圧力をかけられた時と
第16節の八戸戦で自分たちのマズさからやられてしまった時が酷かっただけで、
他の試合では一定以上の出来を保てている。
もっと精度を上げて、
危なげなくスピーディにボールを前進させて欲しい気持ちは間違いないけど、
批判に値するレベルかと言うと、そうではないと思うのだ。

讃岐のビルドアップを研究してきた相手に対して
上村監督が更なる引き出しを選手に授けたわけではないけれど、
・相手が鳥取や群馬のように極端に強くハメに来ない
・自分たちが最後尾から始めて足元から足元への繋ぎにこだわり過ぎない
という2点が満たされさえすれば、
技術の高さを活かして一定のレベルでビルドアップすることが出来るので、
ここは自信を持って続けて欲しい。

もちろん、上村監督には、
鳥取や群馬のようにしてくるチームが出てくることは想定、準備しておいてもらいたいし、
ミドルサードにボールが入った時のクオリティは上げてもらいたいし、
パスが引っ掛かってしまった時のネガトラの意識をもっと強く植え付けてもらいたいし、
意識だけでなく帰陣する場所やボールにアタックするのはどういう状態の選手なのかといった
基準もきちんと設定してもらいたい。


上記のように、
チームが停滞している原因はフォーメーションでもビルドアップでもないと思う。
(つまり、このチームの方向性の部分ではないと思う)

では、何が原因なのか。

ちょっと便利な物言いになっちゃうけど、
「細部の詰め」ではないかな。

ここがしっかりしてさえいれば、
冒頭に書いたように、勝ち点で7を上積み出来ていたと思うし、
選手、監督も自信を持ってやれているハズだと思う。

選手に対して言えば、
細かな技術ないし判断のミス、
決められる時に決められないこと、
寄せるべき時に寄せられないこと。

ベンチに対して言えば、
ボールを握り攻めて勝つという理想への意識が強過ぎること、
(勝つということに対して細部を詰められていない)
その割にはアタッキングサードでのバリエーションがさほどでもないこと。

ベンチは、シーズン序盤は勝つための割り切りが出来ていたと思うんだよね。
今一度、まずは勝つという意識を強く持って欲しい。

ひとつ流れが変われば(変えるのが大変だから現在の状況なのだけど)
大型連勝も出来なくはないと思っている。
……「願っている」要素が強めかも知れないけど。


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2019 19_24
第19節
C大阪U-23−讃岐(19/08/03)
第20節讃岐−群馬(19/08/10)
第21節YS横浜−讃岐(19/09/01)
第22節讃岐−富山(19/09/07)
第23節秋田−讃岐(19/09/15)
第24節讃岐−熊本(19/09/29)

☆第19節〜第24節総括☆
チーム成績:12位(8勝6分10敗/得点28:失点37:得失点差−9)
(期間中/1勝1分4敗)
第18節終了時点で目標とする「1年でのJ2復帰」が
相当に難しい状況になってはいたが、
残されていたわずかな可能性は、
現実味の無い数字上のものとなってしまった。

言えるのは2つ。

1つは、シーズン開始当初からの「伸び」が感じられないこと。
個々の選手においては成長を感じる部分があるものの、
開幕5試合を4勝1分で滑り出した時から、
チームとして大きな上積みが無いように思う。
シーズンが折り返して対戦2巡目となった相手を見れば、
メンバーやフォーメーション、やり方が1巡目とは異なっていて、
且つ、それは、
「より良いもの」を表現するためにそうなったと感じられるチームばかりである。
翻って、讃岐はどうか。
ベースとなるフォーメーションややり方があるのは良いことだと思うが、
そこに幅が生まれたか。
同じやり方でも突き詰めたことで質が上がったか。
新たな選手の台頭はあったのか。
怪我人が続出していることと夏の補強が無かったことは
上村監督に同情する部分であり、
ゆえに、新たな選手の台頭を求めるのは酷であるとは思うが、
4−1−4−1をベースにしたハイプレスとポゼッションを志向するチームは
(開幕当初はともかく、ハイプレスが機能している/標榜しているチームだとは感じていないけれど…)
「ボールは握れど崩せない」「クロスやカウンターに弱い」という
開幕当初からの問題点を改善出来ているとは言えないだろう。
(守り方に限定すれば、相手に合わせたバリエーションを見せることはあったが、
 残念ながら単発的であり、幅を広げたとは言い難い)

もう1つは、6月半ば辺りから徐々に失われてきたように見える自信を、
未だ取り戻せていないこと。
怪我人(とりわけ深刻だったのはCB)が相次ぎ、
自分たちのアベレージを何とか保つことに精一杯だったのかも知れないが、
シーズンの流れを見れば盛り返さなければいけない時期に、
チームとしてそれを為せるような自信を感じることが出来なかった。
期間中にクリーンシートが無いこと、
YS横浜戦を除いて先制点を許してしまっていること辺りに、
そういう部分が表れていると思う。
(C大阪U-23戦を除いて前半の半ばまでに先制されているし、
 C大阪U-23戦にしても前半の最後に先制されてしまっている)

まずは自信を取り戻さないことには、チームとしての「伸び」は無いと思う。
その手段は試合の内容なのか、結果なのかはわからないし、
「卵が先か鶏が先か」という話になってしまうのだけど。


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2019 25_30
第25節
讃岐−鳥取(19/10/06)
第26節藤枝−讃岐(19/10/13)
第27節讃岐−G大阪U23(19/10/20)
第28節長野−讃岐(19/10/27)
第29節讃岐−F東京U23(19/11/03)
第30節福島−讃岐(19/11/10)

☆第25節〜第30節総括☆
チーム成績:16位(8勝8分14敗/得点30:失点44:得失点差−14)
(期間中/0勝2分4敗)
6試合ごとのまとめ期間中の勝利がついにゼロになってしまった。
「1年でのJ2復帰」も潰え、
繰り返される、ミドルサードを越えようとすると途端に詰まってしまう攻撃に
短いスパンでやってくる覇気の感じられない試合。
サブに4人しか入れられないほどに続出する怪我人。

どん底もどん底で、
フォーメーションがどうの、選手起用がどうのという話以前の段階になってしまっている。

ハッキリ言って今シーズンは「終わってしまった」わけだが、
プロスポーツクラブの興行として、
選手もスタッフもある種の個人事業主として来年のために、
残り試合も変わらずに全力を尽くして欲しい。

そして、
(今季ここまでで不信感を抱くことが幾つかあるし、
 競技面において昨季までがあまりに属人的な運営だったために
 正直言ってあまり期待出来ないのだが)
フロントはこの事態を招いたことの要因をしっかり分析して、
来季以降に活かしてもらいたい。


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2019 31_34
第31節
讃岐−相模原(19/11/17)
第32節北九州−讃岐(19/11/24)
第33節讃岐−八戸(19/12/01)
第34節岩手−讃岐(19/12/08)

☆第31節〜第34節総括☆
チーム成績:14位(10勝9分15敗/得点33:失点49:得失点差−16)
(期間中/2勝1分1敗)
チーム内の問題としては
第32節を終えた段階で監督の退任が発表されたこと、
第33節、第34節はこだわりと思われていた4バックさえやめてしまったこと、
にも関わらず繋ぐことへの意識は保っていたこと。
クラブ外の状況としては、
(当該チームのサポーターには申し訳ない言い方だし14位の讃岐のサポに言われたくないと思うだろうが)
北九州を除き相手が強くはなかったこと、
シーズン終盤で昇格争いに無関係なチームは選手起用が必ずしもベストでない可能性…。

諸々を鑑みると、基準を設けて評価をすることが難しい4試合となった。

そんな中でも、どん底のどん底からは脱せて、
(開き直りの要素も強いだろう)
起用された選手がある程度のびのびとやれていたのは良かった。

来季は大幅な選手の入れ替えと規模の縮小が予想される中で
それがどれだけの積み重ねや希望となるかは未知数…どころか
あまり期待出来ないと感じているのだが。


シーズン全体を振り返ると、
「開幕時に完成していた上村式4−1−4−1と心中した」と
まとめられるのではないかな…。

上村監督が就任時に語った
「やりたいこと」「やれること」「やらなければならないこと」と絡めて、
この辺は別途記事を書きたいなと思っています。
(書いたらここにもリンクを貼りますね)




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