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讃岐 0−1 群馬
J3/第20節
(19/08/10:Pikara)
DAZN
讃岐スタメン
________木島徹_______
西_______池谷______渡辺
_____佐々木__赤星______
長澤____麻田__武田____柳田
________清水________
群馬スタメン
______高澤__岡田______
__田中_________青木翔__
______佐藤__ジャスティン__
光永____渡辺__船津___吉田将
________吉田舜_______
良い入り方をした群馬が25分辺りから落ち着いてくると、
以降は讃岐が五分に、やや攻勢にと盛り返して行った。
スコアの差は、アタッキングサードでのクオリティにあると言える。
讃岐。
試合の内容としては、
今季ここまで続けてきたことが、良くも悪くもそのまま表れたものとなった。
良い面としては
立ち上がりからしばらくはロングボール中心で様子見した上で
(群馬の前線の圧力がさほどでなかったこともあり)
左肩上がりにした3+1のビルドアップでの前進が一定以上は出来ていたことが、
悪い面としてはアタッキングサードでの技術、判断の問題と
我慢しきることが出来ない守備が挙げられる。
スタメンと、長澤に代えて森川をポジションそのままに投入したことについて疑問はあるのだが、
(森川にはクロスを上げる側でなくクロスに合わせる側を担わせるべきでは?)
今季のアベレージの力が発揮できてはいたと言えると思うので、
敗戦に終わったということは、純粋に力負けだったということだろう。
「チームには立ち返ることの出来るベースがあるべき」と考えていて、
だから「今から大きく戦い方を変えるのは得策ではない」と思っているし、
その考え方を後押しするものとして、
ベースであるビルドアップの部分で
長澤、武田という不慣れなメンバーが最終ラインに入った中でも
大きな問題が生じなかったことが挙げられると思う。
(「だけど勝ててないじゃん」と言われれば返す言葉が無いのですが…)
この試合では、他には、清水の大車輪の活躍と前節に続き凄味が出てきた柳田の存在も心強かった。
(柳田はこのまま行くと讃岐のJ2昇格の可否とは無関係に、来季は引き抜かれていそうだ…)
さて。
スタメンの11人と、起こり得るあらゆることを想定してのベンチメンバー7人の合計18人が、
各節、どういう構成になるのかは、
いちばん近くで選手たちを観ている監督が様々な要因を熟考した上で決めることで、
そこにあまり言及したくはないのだけど、
この試合ばかりは、ここに触れようと思う。
まず、誰もが驚いたであろう、ベンチスタート7人の構成について。
GK:瀬口、MF:高木、FW:我那覇、森川、重松、福家、木島良輔
…これで、試合中の様々なシチュエーション、アクシデントに、どう対応するつもりだったのだろう。
>第16節の八戸戦でやんわりと書いたけれど、
そもそも1トップがベース(2トップのオプションは「無い」に近い)チームで
CF3枚がベンチに控えるという歪な構成が続いてたんだけど、
それを上回るこの日のベンチ構成…。
これで柔軟性を担保出来るハズが無いよね。
「5年後とかでもいいので、この試合に臨む18人が選ばれた理由について語って欲しい…」と
思ってしまう程に、強い疑問の残る構成だった。
そして、スタメンのチョイスである。
上村サッカーが一定以上に表現出来ていた前節から3人が変わった。
ベンチ外となった永田はコンディション不良であるとの解釈が出来るとして、
高木と森川が長澤と赤星になったことには、合理的な理由があるのだと思ったのだけど…。
上村サッカーという大枠の中で、
長澤は「西とのコンビネーションの中で前進する」高木とは別の、
自分の推進力で前進していくという個性を発揮していたので良かったと思う。
一方の赤星は…。
赤星に対する上村監督の評価として「スペースをコントロールすることに長けている」というものが
DAZNの中継中に取り上げられたのを過去に何度か聞いたことがあるのだけど、
正直、その良さが出た場面というのは皆無ではなかろうか。
自分の観る目の無さゆえに赤星の良さが発揮されていることに気づけてないのかも知れないけど、
では、発揮されていたとして、
それは彼の弱い部分を補って余りある(つまり、起用に値する)ものなのだろうか。
この試合、赤星にかなり注目して観ていたんだけど、
・ネガトラでスプリントが必要な場面でジョグばかりしている
・DFラインからワタルにボールが渡った時のポジショニングが悪く、
ワタルの展開を難しくしていたこと多々
・時折、いいスペースが見えていて狙えているなという場面はあったが
そこへパスを通す技術の低さ(利き足の左でも相手に引っ掛かるか大きくズレるかしていた)
・動きに連続性が無いことでスペースと流れを潰してしまっている
・フィジカルコンタクトの極端な弱さ
……といったものしか観られず、率直に言って、起用には疑問しか残らなかった。
参考材料として自分の思う「スペースをコントロールする」プレイって、
第19節のC大阪U-23戦における、ビルドアップ時のワタルのようなポジショニングだと思います。
4−4−2でセットするC大阪U-23に対して
ワタルが絶妙のポジショニングで相手の左FW、左SH、左DHの意識を自分に向けさせ
柳田への圧力が殆ど無いような状態まで弱まらせていたのが、
特に後半に観られた柳田無双の大きな要因だったと思っています。
(もちろん、圧力のかからない状態から良いパスをバンバン供給してたのは柳田自身の能力ですが)
果たして赤星に、このワタルのような部分があったのか。
自分には、この試合でも、過去の出場試合でも、あったようには観えませんでした。
サッカーはチームスポーツなので、特定個人のせいで勝った/負けたというのは無いと思うし、
(1点の重みが大きいスポーツなので
スコアした選手や防ぎまくったGKのお陰で勝てた…というのは
どうしても言いがちですけれど)
だから「赤星のせいで負けた」とは思ってはいないですけど、
チームに何かプラスをもたらせていたかと問われれば、
明確に「NO」と答えます。
赤星については4試合目の出場(2分、58分、52分、この試合の80分)だけど
あまりにも良いところが観えずに弱いところばかりが露呈してるので、
言及しました。
歪なベンチ構成、起用を疑問視してしまう選手、
そして何故ベンチにも入れないのかわからない選手たち(TMには出ているので怪我ではない)…。
…以上、試合に臨む18人の選出に対して思うことでした。
群馬。
前回対戦時(第13節)を基準に観ると、この試合の群馬は強くなかった。
全体に守備の出足が幾分遅く、スタミナが切れるのも早かった。
(守備で4−4−2と4−3−3を併用しなかったのもスタミナ面を予め考えてのことなのかな、と思う)
選手もベンチもたぶんその自覚があって、
だからこそタイムアップの笛を聴いた時の歓喜だったのだと思う。
とはいえ、特に攻撃面での自分たちの型というのは質が高くて、
SHがHSに絞って2トップと正方形を形成してからの多彩さ…
ポストタイプの高澤に当ててSHでサポート、
岡田のウラ狙い、
HSに絞ったSHに当ててから大外をSBが駆け上がる
…と、そのどれもが質が高かった点は素晴らしいと思う。
こうやって、自分たちがよくない中でも下位相手にきちんと勝ち切って行ければ、
昇格が見えてくるのではないでしょうか。
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